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魔女のアナ  作者: takayuki
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魂を奪う魔女

 【第六の魔法】魂を奪う魔女


 アナたちの魔力は弱かったのです。普通の魔女は他人の魂エネルギーを使い、魔力を集めていたのですが、二人は魂までは手をつけない魔女の家系です。エネルギーとして使うのは思い出だったのです。でも、アナはそれすらも出来ず自分の思い出というものを使っていたので体調が悪くなっていたのでした。もしかしたら、アナのお婆ちゃんも自分の思い出を使っていたので、病気になってしまったのかもしれません。


 そんな理由の弱い魔力のせいなのか、ルークのアナを好きになるという魔法は、消えてしまいルークとミシェルは何事もなかったかのようにまた付き合っていたのです。

 「はい。では先生が体調不良のため5時限目は自習にします。みなさん決して教室から出ないようにしてくださいね」


と、あまり見かけない代理の先生が、生徒に言い聞かすように、目がうつろでボーっとしたような雰囲気で、生徒に伝えた後いなくなってしまいました。


 それから少し経った時、教室の外がなんだかあわただしく感じたのですが、みんな珍しく集中して、教科書を開き自習していたので、アナたちも気にせずに勉強を続けてしまったのです。


 異変に気付いたのはサレナでした。教室のドアから煙が入ってきたのです。学校が火事になっていました。他のクラスは先生の指示で避難していたのですが、アナたちのクラスには先生がいなかったので、連絡がありませんでした。サイレンも壊れていたのでしょうか。まったく鳴っていません。火のまわりは異常に早くあっというまにクラスを火が囲みました。恐怖で混乱した生徒はドアを開け廊下へいきましたが、火が廊下へ出た生徒に襲いかかったのです。煙も充満しクラスにいた生徒も次々と倒れていきます。


 なんとか、四隅に固まっていたアナとサレナは、ルークを守るように火と煙を必死で防いでいました。もう一人、ルークにしがみついて泣きじゃくっていたのはミシェルです。ルークはそんなミシェルを抱きしめる事しか出来ません。他の子たちはどんどん倒れてしまったり、窓から飛び降りてしまいました。


 そんな中、サレナが言いました。


 「もしかして、今日があの日なの ?!違うパラレルワールドだから来るのが早いんじゃないの?」


 「わからないよ。その時が近づいたらわたしの水晶でわかるはずなんだけど・・・でも、もしそうでも、ルークだけは絶対にわたしが守る!」


と、アナも訳もわからないこの状況で、必死でルークを守ろうとしながら、サレナに頼みました。


 「サレナ。あなたの魔法でみんなを飛ばしてくれる ?」


 「・・・・それが、わたし最近思い出を食べてないの・・ごめん;」


と、サレナが言いました。


 「そうなんだ・・・じゃーもう倒れてる、みんなの魂を使うしかないね・・」


と、言われてサレナは魂からエネルギーを獲ろうとするのですが、不思議なことに目の前にあるみんなの魂を誰ひとり獲ることが出来なかったのです。


 しかたなく、アナは弱った体で集中して、自分のエネルギーを使い4人を飛ばし、さっきまで話していた二人の会話をルークとミシェルに忘れさせて、また火事の恐怖心を落ち着かせました。


 その後、火は大勢を呑み込み学校を全てもやしてしまったのでした。


 そして、これだけ火のまわりが早いのはおかしいと調べられました。すると実習に来た先生が、学校に火をつけたという事が判明し、捕まってしまったのでした。確かにクラスから出ていく前の先生の様子はおかしかったとアナは思い出しました。


 アナとサレナは、その時ではなかったことに安心して、ほっとする気持ちもあったのですが、クラスのみんなを助ける事ができなかったことを心から悔やみました。アナの思い出だけでは4人を助ける事しかできなかったからでした。大勢の生徒たちが犠牲になってしまいました。


 火事から避難した後、ふとアナはサレナの肩にいるカエルを見ました。カエルは、ケラケラ笑っているようでした。その目線の先は、呆然としているルークとミシェルの方だったように見えました。


 【第六の魔法】おわり


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