ドンズの話 3
ドラクエ7買いに行ったんです。
売り切れてました。
スイッチ2の方はあったんですけど、スイッチ2は持ってないんです。
じゃあドラクエ1,2でも買うか…と思ったんですが、そっちも売り切れてました。
他にほしかったFFタクティクスなんかもありません。
「もう、ないじゃん」って思いました、さすがに。
逆に、なんならあるのこのお店…って床を転げたくなりました。
まあ、ポケモンスカーレットとかはありましたね。持ってるんですけど。
でもそんな中、ふと目に留まるゲームがあったんです。
ビビッと来たわけです、胸に。
これぞ習近平の思し召しかと感じましてね、買いました。
ときめきメモリアル
「淫魔の呪」の核心に入るにあたり、ドンズは苦悩が刻んだ眉間の皺をもみほぐす。
「長い旅路の中で、俺らぁの顔ぶれもちょっとずつ変化していった。仲間同士で所帯を持ったヤツなんかは『もうこの辺でいい』と、道中の目ぼしい土地に根付いていきやがったな。そんなもんさ。夢を追いかけてたって、妻子ができりゃ、足も鈍るのは当然だ。
代わりに、どこから聞きつけてきやがったか知らねぇが、『俺も、俺も』と見たこともねぇ新顔が、俺すら知らねえ間に新天地への旅に加わってたりもする。
俺らぁはそういう自由な群だった。抜けるも加わるも自由。
もっとも、俺ぁガレラと一緒になっても旅を降りることはなかったけどよ。
やっぱ、弟がいたってのが大きいなぁ。正直に言やぁ、俺もここらで抜けて、ガレラと静かに暮らせりゃそれでいいかって思ったことは何度かある。けどよぉ、この旅をはじめたのは俺だ。言えねぇだろ…そんなこと。
でも、だ。もしも「俺は降りる。あとのことはお前に託す」っつっても、弟は「わかった、皆のことは任せろ」としか言わなかっただろうなぁ。怒りもせず、揉めもせず、笑って送り出してくれた気がするぜ。
ただ…その別れは、二度と会うことない…今生の別れになるだろう。これまでの連中が、例外無くそうだったように、だ。
そういやぁ…別れに際して、「生きてりゃ、またいつか会える」…なんつったヤツもいたかなぁ。…けれど、それは「アバヨ」がちょっと形を変えただけだ。俺らぁはそんな甘い言葉を真に受ける状況じゃねぇし、たぶんソイツもわかってて言ってやがったな。
実際、抜けた連中が、その後…どこでどうしてるかなんて、俺ぁひとりとして知らねぇ。そいつらとは、これからも会うことはないだろうよ。
冷たいって思うかい?…あえて、だぜ。
万が一、俺らぁが追手に取っ捕まっても、そいつらに迷惑がかからねぇように、だ。
そう思うとやっぱ、心の奥底の決定的なところで「降りる」って判断は俺にはできなかった。だって、たったひとりの弟なんだぞ?俺には歯を食いしばって進む以外の選択肢なんかねぇんだ。
…しかし、あとから考えると、降りてた方が…お互い幸せだったかもな。
旅の果て、グリモアの勢力圏へ手が届きそうになったある日、見張りと斥候で先行してた弟が、ひとりの女を背に担いできた。
俺は最初、弟がどこぞで死体でも拾ってきたのかと思ったぜ。女はボロボロの傷だらけ、己の血で真っ赤に染まってやがった。逆に…ところどころにチラつく、血の気を失った素肌は白蝋みてぇに真っ白で不気味でよ。俺は背筋がゾッとしたぜ。おまけに女の額には、特徴のある角まで生えてやがる。
「淫魔」だとはすぐにわかった。
俺は速攻で、弟に「捨ててこい」と言ったよ。俺らぁの旅に、他の種族を交える余裕はねぇ。まして淫魔だ。淫魔と言やぁ、淫らで奔放で、恥ずかし気もなく男を食い散らかし、どんな種族とも子を成す、トラブルの種だ。……そんな顔すんなよ、あんちゃん。俺のは一般論だ。魔王サマがそうだ、とは言ってねぇ。
…だが少なくとも、当時の俺はそう思ってた。俺だけじゃなく、弟以外の誰もが。目的地がすぐそこって時に、いらない問題は抱え込みたくねぇ。血まみれの淫魔なんて、どう考えてもワケアリじゃねぇか。第一、その傷じゃあ、助かりっこねぇ。
皆が口をそろえて「関わるな」と言う中、しかし弟だけは頑として首を縦には振らなかった。「皆に迷惑はかけない」が、弟の言い分だったな。
弟は旅を続けつつも皆とは少し離れ、ひとりせっせと淫魔の傷の手当てをし、自分の食料を分け与えた。
その甲斐もあり、と言うべきなのかな。淫魔は絶望的な瀕死の傷から奇跡的に回復し、一命をとりとめた。
弟の喜びようは、そりゃあもう…てなとこだったよ。真面目で寡黙な弟のあんな顔は、俺ですら初めてってくらいなもんだったからな。
…で、そん時、俺ぁ…ようやくわかった。
弟が淫魔を頑なに助けようとしたのは、「ドワーフの男として、困ってるヤツは見捨てられねぇ!!」とか、そんな高尚なとこからくる気持ちじゃねぇなって。
弟は惚れてやがったんだ。
生れて初めて目にした、淫魔に」
TIPS:終わらへんやんけ!!




