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LGBTS+にエールを贈りたい!! ……らしい。

作者: ソウ マチ

昨日のエッセイにご感想をくださった方! お名前がわかりませんけれど、ありがとうございました! 「異性であれ同性であれ、同意なしにキスはだめ」と書いてくださった方です! おかげでわたしは同意がないからモヤモヤしていたのだと気づくことができました! ご感想が削除されて直接お礼を言うことができませんけれど感謝しています☆


拙書「姫さまですよねっ!?」の一巻で威張りんぼうのお侍が「おなごは黙って男にかしずいておればいいのだ!」と姫さまに言うシーンがあります。


これに対する姫さまの答えは「つまらぬ考えよ」です。

そして性別などといった自分にどうしようもないことで自分の価値を決められるのはまっぴらごめんと一歩もひかぬ姿勢を見せます。男だ女だと価値観を押し付けるお侍さんに、身体が男で心が女の人は男なのか女なのか? 身体にも心にも男女の判別しようのない人もいるし、判別したくないと考えている人もいる。それはそれで善いではないかと問いかけます。


児童書を読むちびっこには、なんのことやらサッパリわからないと思います。そしてこういう話題を盛り込むのは非常に危険です。本意とちがう解釈をされて責められる可能性があるからです。ヘタしたら出版差し止めを喰らいます。はっきり言います。ハイリスクで得することは何もありません! 炎上するリスクしかないし、購買力のあるLGBTS+の方たちが児童書を買う確率は限りなくゼロに近い。だから姫さまがこのセリフを言い出したとき、私は驚きました! 何を言ってるんだ!? でも姫さまの勢いは止まりませんし、私には姫さまを止める手立てはなかった。いや、止めたくなかったのかもしれません。


性的少数派のLGBTS+の中でも、さらに少数派にインターセクシャルの方たちがいます。全人口の0.05~1.7%いるらしい。0.05と1.7って、めちゃめちゃ開きがあります。 さんすうがニガテなワタシでさえ「ぜんぜんちゃうやん……」と思う。この数はおそらく、正確な割合を把握できていない実情を表わしているのだと思います。


インターセクシャルとは、生まれつき身体の性別がはっきりしていない方です。ゆえに子どもを授かることはできない。未来はわかりませんけれど、現状では大変難しいです。そのインターセクシャルの方と私は知り合いでした。


本来、こういう話を当事者でない私が公開するのは「アウティング」といって絶対にやったらアカンことです。自分の話ならともかく、他人様の大事な話を勝手にしていいわけがない。でも、たぶん彼(その方が自認する心の性別は男性でした)なら彼がいたことを書いてほしいと思うので書きます。


「いたことを書いてほしい」と書きました。過去形です。彼はかつていた人です。今はいません。とても若くて急な死でした。あまりに突然で彼がいなくなったと思えるようになるまで時間がかかりました。


彼の身体の状態を受け容れることができなかった家族たちは、最期まで彼を理解しようとしませんでした。そして彼には友達も恋人もいませんでした。親しくなれば身体のことを知られる。だから彼は親しい人を作ることができないと言っていました。


そんな彼が大事な秘密を私に話してくれたのは……どうしてでしょうね? いまだにわかりません。けれど彼が私に何かを期待したのなら、その期待には応えたいと考えました。そして何ができるかずうっと考えていました。


ありえない偶然が重なって本を出してもらえるようになった時、彼が教えてくれた何かを書こうと決めました。支えてくれる家族も友達も恋人もいない彼が、生きた証を本に残そうと決めたのです。


それがさっきのシーンです。「自分に決められないことで自分の価値を決められるのはいやだ」。たぶん彼が一番言いたかったことじゃないかと思います。それは身体と心の性別がちがう方も同じだろうし、同性愛だからと理解されにくい方も同じでしょうし、社会的弱者と言われる女に生まれてしまった私も同じです。姫さまは言います。「どうしようもないことで勝手に価値を決めるな。」そして社会的に強いとされる大人で男のお侍さんを打ち負かします。


彼がいてくれたから、このシーンが書けました。彼が生まれてきてくれたことに私は一生感謝します。


そして二巻では六色のデカイ鳥が登場します。わかる方にはわかると思います。この六色というのはLGBTS+の方たちが象徴としてお使いになるレインボーフラッグの色の数です。もともとこのデカイ鳥、一巻では七色でした。ところが二巻を書いている時にデカイ鳥が「あたち、六色なの♪」と言い出した! 最初は頭を抱えました。すでに七色って書いてあるんだから、七色でいいじゃん!


デカイ鳥:ちがうの♪ あたちは六色なの♪


本人(本鳥)が言うなら仕方ない。ゆえに二巻では「六色」と書いてあります。もちろん校正段階で校正様から指摘を受けました。でも本人(本鳥)が六色って言ってるから、どうしようもなかった。彼女はたぶん、LGBTS+の方たちの味方なのでしょう。さっき気づいたのですけれど、彼女がお話の中で欲しがるのは「お鍋」です。お鍋って、女性の同性愛者で男性的な振る舞いをする方の呼称らしいですね。奇妙は偶然に「おぉ~!」ってなりました。彼女、おこげ(お鍋が好きな非同性愛者の女性)なのかなぁ??


そして姫さまたちが男の子に向かって「乙姫っぽくない」というシーンがあります。これは姫さまたちが「男の子でもお姫様になりたかったら、なればいい」と考えているからです。ただし姫さまたちは毒舌なので「お姫さまになるのはかまわんが、ちゃんと綺麗に見えるようにしろ」と言っています。辛口です。ww

しかも男の子はお姫さまになりたいわけじゃない。ww あの会話は、なんだったんだろう? 


たぶん本の登場人物たちもLGBTS+の方たちにエールを贈りたいのだと思います☆


今日のエッセイだけ読むと「性的マイノリティのための本なのか?」と思われるでしょう。ぜんぜん違います。それどころか、そういう話題はぜんぜん書いてありません。面白くて楽しい愉快な児童書です♪ 清く美しい児童書に、実は隠された裏テーマがあったと書いてみたかっただけです♪ 今まで誰にも話したことがなかったのですけれど、誰も気づいていないようなので書いてみました♪ 


ん? 昨日も今日もそういう話題だったのに、ワタシ自身のそういう傾向はどうなのか? ですか?


ワタシが同性愛者だからそういう話題を書いたのか? ちがいます。

ワタシが異性愛者だからそういう話題を書いたのか? ちがいます。


ワタシはどっちでもありません。ウツになってから、そういう欲求がきれいさっぱりなくなったのです。ww ウツの症状として性欲が無くなると知識では知っていましたけれど、まさか自分がそうなるとは!ww


いまは仙人のように……ここまで書いて気づきました。性欲だけじゃなくて物欲とかも無くなってる!

ワタシがビンボー暮らしを苦にしてないのは、欲が無くなったからかも!? ある意味「清く正しく美しい」を体現してるかも!? えぇっっっ!! それって児童書作家として最適じゃありません!? ウツになったから児童書作家になれたの!?(← ちがう)


ウツも捨てたもんじゃないなぁ……。


二日に渡って性的マイノリティのことを書いて、着地点が「ウツも悪くない」とは。ww

ナナメ上の結果が出たところで、ごきげんよう♪ww

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[気になる点] 児童書を読む子供達を、大人の目線で「こうあるもの」と捉えすぎじゃないですかね? 最近の子は、生まれた時には身近にスマホやパソコンのあるデジタルネイティブ世代。我々よりも、成長過程で触…
[気になる点] 私も似たようなことを打ち明けられたことがあります。 正直「目の前にいるその人」としてしか見ていなかったので、そのバックグラウンドとか関係なく、 「だから何? 何にも変わらないじゃん」 …
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