無口な青年
ただ、仲良くなりたいだけ。
それだけ。
それだけなのに。
どうして。
動かなくなるの。
どうして。
そんな眼でボクを見るの。
どうして。
――ボクを嫌うの。
今日は隣の国のウーロンでお祭りがある。
「と、言うことで……!」
お店を臨時休業にして遊びに来ています。
まあ、遊びという名の仕事だったりします。でも休憩時間にいろいろ食べて回ろうとは思っているから遊びに来たと言っても過言ではないはず。本当は仕事はなくてお祭りに来ただけなんだけどね、なぜか気づいたら仕事になっていた。だから気持ちだけは遊びに来たぞっていうね、はい。
「仕事頑張るぞー! でも今は休憩中だからあとで頑張るぞー!」
一人ぼっちだけど、頑張るぞ。おー。
最初はユンさんも一緒にお祭りに行くはずだった。そう、はずだったのだ。だけど何がどうなってそうなったのか、ユンさんは嵐のようにやって来たジャンとクレアに捕まり薬草ドラゴンを狩るために連れていかれてしまった。そのとき私とユンさんの返事を聞くことなくだったので、本当に嵐のようだった。ちなみにそのあとユンさんから手紙が届いて無事だということは知っている。
なので休憩時間は一人淋しく行動することになる。お土産屋さんも回ろう。せめてお土産だけでも買って帰って楽しいを共有したい。
そう思いながら、とぼとぼと歩く。
「おー、リラちゃんじゃないか」
「あ、おじちゃん」
顔見知りのかき氷屋のおじちゃんに声をかけられ立ち止まる。
「一つどうだい?」
冷たくて美味しそうなかき氷。私はメニュー表を見て淋しさはどこへやら、テンションが上がった。
「レモンモン一つお願いします!」
「はいよ!」
氷が削られふわふわな雪のような氷がカップの中に積もっていく。そして綺麗な黄色が雪のような氷に色をつけていく。
今日は暑いから、冷たいかき氷が美味しいと思う。
「ほい! シロップおまけしといたからね!」
「わあっ! ありがとう! おじちゃん。またね」
「おう!」
できたてのかき氷を一口食べて、その美味しさに頬が緩む。
んー、やっぱり美味しい。冷たさもちょうどいいし、なによりこの特製シロップの美味しさが幸せ。
「っ……!」
頭がキーンってするのも、かき氷の醍醐味だと思う。思うけど、キーンってする。
「でも美味しい! かき氷の魅力すごい!」
さて、食べ終わったら次はどこへ行こうかな。




