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 あのあとクレアと一緒にいろいろなところを回ってお菓子を貰った。


「リラちゃんリラちゃん。今年もいっぱいだね」


「そうだね。それに今年もみんなすごく手が込んでて食べて美味しい。見た目も楽しいで幸せいっぱい!」


「本当にそうだね!」


 きゃっきゃっと盛り上がっていると、嬉しさや幸せが小さな笑い声となって出ていく。


「あ、そうだ。クレア。噴水のところでユンさんと合流したらご飯系を食べに行こう」


「うん! 行こ行こ! リラちゃんと一緒だと安心できるし!」


「え、そう?」


「うん! だってご飯系もハロウィーンの雰囲気にのりのりだからね! 毎年見た目で避けちゃったりする食べ物もリラちゃんが選んだものは、すっごくすっごーく美味しいの! だから私、ハロウィーンでご飯系を食べるときはリラちゃんと一緒に回りたいって思ってたんだ!」


 言い切って、にこーっと笑うクレアが可愛い。その笑顔に私もつられて笑顔になる。


 なるほど。私の味覚と食べ物を見る目を信じてくれているのか。ならば今回はいつも以上に元気よく回ろう。


「あ、でも私たくさん食べるけど大丈夫?」


「大丈夫! 私もたくさん食べるつもりで来てるから!」


「よかった。それじゃあユンさんと合流しに行こう」


「うん!」


 私たちが噴水のところへ向かおうとした、その瞬間ーー。


「リーラー!」


「へ?」


「リラ! こっちこっち!」


「あれ? ジャン! おーい!」


 少し遠くのほうからジャンが駆け寄ってくる。その後ろにはシュルトとユンさんもいた。


「リラさん、すみません。一人にしてしまって。楽しんでいますか?」


「はい! クレアと一緒にいろいろ回りました! あ、これユンさんに」


「ありがとうございます。とても嬉しいです」


 そう言ってくれたユンさんの声が優しくて、喜んでくれたのがわかって私も嬉しい。


「リラ」


「ん? なに?」


「お前、今からどこへ行く気だ?」


「ユンさんと合流したら、ご飯系を食べに行こうってクレアと話してたところ。シュルトはどうするの?」


 シュルトに問いかけると、隣にいたジャンが両腕をあげて喜んでいる。両腕だけじゃないな。全身で喜びを表現している。


 なんだなんだ。なにがそんなに嬉しいんだ。


「リラを見つけた俺さすがっ……!」


「んん?」


「なっ! シュルトもそう思うだろ!」


「ああ。よくやった」


「え、なに。なにをそんなに喜んでるの?」


「お前が行った店はそのあとすぐに混むんだよ。だから今年こそは絶対にお前と回るって決めていた! な? シュルト」


「ああ。それで探している途中でユンと会ってこのあとお前と合流すると聞いて交渉した」


「リラさん。勝手なことをしてしまいすみません」


「いえ! ユンさんがよければ私はばっちこいです!」


「よかった。リラさんはどこから行く予定ですか?」


「ここから行くなら、近くにあるたこ焼き屋さんのスライムなたこ焼きから行きませんか! しおりを見てからずっと気になっていまして!」


「よしっ! 行くぞ!」


「うわっ……! ええ!?」


「ちょっとお兄ちゃん!」


「一軒目は急ぐぞ。リラ! お前たくさん食べるつもりだろ?」


「え? あ、うん」


「二軒目とかは担がないから今だけ我慢してくれ」


「え、あ、うん。わかった」


 ミイラ男の仮装をしているジャンに持ち上げられる私とクレア。そして華麗に人の波を避けながら駆けていく。それに軽やかに着いてくるシュルトとユンさん。


 ……んん。なんか五人くらい慌てたように追ってきてない。気のせい、かな。


 あ、もしかしてゾンビの仮装の出来が良すぎるユンさんと同じくらい出来が良すぎるゾンビシュルトを追ってきているのでは。すごい人気だなあ。人気者も大変だ。


 どうにか食べるときはゆっくりできるように私が頑張らねば。


 そう小さく意気込む。

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