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ジャンとシュルト、ルーズにレオナとモンブさんはそれぞれの個人種目を優勝した。そして私も走りながらお手玉をするというお手玉競走で優勝した。イエーイ。
「んふふ……」
このままいくと総合優勝出来るかもしれない。そうしたら皆で温泉旅行に行ける。だがその前に私が絶対にほしいと強く思っている大本命の賞品、方向音痴ナオールを手に入れなければならない。そして、それを手に入れるための勝負が今始まろうとしている。
「ふっふっふっ……来てしまった。命をかけるくらい頑張らなくてはならない種目がっ!」
「命はかけなくていいぞー」
「なに言ってるのルーズ! 命をかけるくらい頑張らないと運動音痴の私は勝てないんだよ! だから私は命をかける!」
気合いが入っている私の体を炎が包んでいるような気がする。気がするだけで、私の体は炎に包まれてはいないけども。でも気合いが入りまくっているので、もしかしたら見える人には見えているかもしれない。そう考えると、見える人にはこの炎は威嚇に使えるかもしれない。
「よし、みんな優勝目指して頑張ろう!」
「ええ、頑張りましょうね!」
なんだか私一人だけテンションが高い。いや、レオナも私にあわせてテンションを高くしてくれている。テンションが低いのは男性人だけだ。
シュルト。温泉が待ってるんだぞ。テンション高く気合いも入れて競技に向かわなくちゃだよ。
「頑張ろうね!」
にっと笑って男性人を順番に見ていくと「頑張るぞー」とテンション低めの返事がくる。
「はーい! 障害物競走が始まりますので、参加チームの人は本部前に集まってください!」
招集の放送がかかったので私たちは本部前に向かう。
私のチームは私を含めて六人しかいないが他のチームはかなりの人数がいる。そのせいで障害物競走に出るメンバーは初めて見る人たちだ。
「……」
かなり強そう……いや、だが私は負けるわけにはいかないのだ。大丈夫。シュルトたちは運動神経抜群の素晴らしい人たちだ。絶対に負けたりしない。
「では、みなさん位置についてくださいね!」
ワラワラとそれぞれの位置について障害物競走の準備に入る。
うわあ、ドキドキバクバクしてきた。いやいや、頑張れ私。無心で走ればあっという間だ。
そう自分に言い聞かせた。




