番外編 運動会
ある日の昼下がり、私の家にシュルト他数名が集まっていた。
「理由は簡単でござああるっ!」
「いきなり叫ぶなうるさい」
「ルーズは存在がうるさいわよ」
「お前は何様だ、レオナ」
「お嬢様だ」
「は……すんません、俺が悪かったです」
「はい、そこ喧嘩しない!」
ビシッとポーズを決めて言ってみた。そしてそのことには誰も触れてくれない。まあ、触れなくてもいいところなんだけど。それよりも大事なことがあるからね。
「あ、リラごめんなさいね」
「……で、俺たちを集めた理由は?」
「よくぞ聞いてくれた! そう、今日みんなを集めた理由とは……!!」
「「「「理由とは?」」」」
「魔法商店街で運動会が開催されるからですっ!」
「はあ?」
ルーズが不満丸出しで聞き返してくる。
「はい、そこ不満そうな声出さない!」
「まさか……ワタシたちに参加しろと言うんじゃないだろうな」
「察しがいいね! シュルト! みんなに私と一緒に参加してもらいたいんだ!」
「帰る」
シュルトは立ち上がり言葉の通り帰ろうとする。
ふ、ふ、ふ、シュルトが帰ろうとすることは予想の範囲内なのだよ。だからとっておきを準備したのだ。
「そっかー。残念だなー! 優勝すると、あの温泉街で有名なラツェルンへ行けるんだけどなー!」
「……」
「しかも三泊四日で温泉入り放題、宿も一流という豪華な賞品なんだけどなー! いやー、ホント残念だよー!」
クルッと方向転換して椅子に座り直すシュルト。
「それでワタシたちが出る種目は?」
よし、運動神経抜群のシュルトが温泉に釣られて戻ってきてくれたぞ。
ふ……町長には話を通しておいてよかった。
その後、この会議は揉めるわ特訓計画表が作られるわで……なんか疲れたのだった。




