3
みなさん、こんばんは。ただ今冷や汗ダラダラ流し中の私です。なぜ冷や汗ダラダラなのか、それは椅子に縛られて強面のおじ様がたに囲まれているから。
そして――その中心にいるのは彼女、レオナだ。
「……」
一体全体どういうわけなのか説明してほしい。
私はずっとそう思い続けている。
ただ当然なんだろうけど、誰も説明はしてくれない。つまり、これはあれですね。自分で状況を整理する他ないということ。
少し意識を遠くへ持っていき記憶を再生する。
えー、私は彼女に捕まり……違うな。正しくは強面のおじ様方に捕まった。それから縄でグルグル巻きにされて、椅子に座らされた。それからしばらく強面のおじ様方に囲まれ待機状態を過ごし、レオナが来て……。
「……」
えっと、で、今は説得と言う名の拷問のような時間を過ごしている。ああ、だからか冷や汗がダラダラと流れるのは。
みんな眼光鋭すぎだよ。さっきから。ちょっとだけにこって笑ってみてほしい。お願いしますから少し和やかな空気にしてください。
拐われた私からの切実なお願いです。
「リラ、決めた?」
……決めたと聞かれても口を布で塞がれてるから、なにも言えない。お願いだからそのことに気づいてくれ。
「ねえ、返事は?」
「んー、んんんんっ!」
「ちゃんとした言葉で話してくれない?」
おおい、お馬鹿なのか。見て。今の私の状態を見て。そして気づいて。私の口ね、布で塞がれているの。こんなにも布が主張してるのに気づいていないんだったらお馬鹿なんだなってなるよ……うん。気づいてないね。それならしかたない。いやいやいや、しかたなくない。
「ん、んん! んー、んんん! ん、ん、んんっ!」
「リラ」
こ、こわっ、怖いです。ごめんなさい。うるさくして。謝るし黙るので、そんな睨まないでください。
なんか泣きそうだ。
……私、なにも悪いことしてないのに。ただ拐われただけなのに。絶対的に悪いのは彼女たちじゃないか。くそう、せめてこの布を外してくれないかな。
そう思いながら彼女を見れば、笑顔で私の額に口づけた。
「私はちょっと席を外すけど、また後で来るから。その時までに答えを決めておいてね」
そして彼女は強面のおじ様がたを連れて部屋から出ていった。
「……」
やった、やったよおおお。なんかよくわからないけど逃げるチャンスだあああああああっ。このチャンスを逃してはならない。
そう思った私はギリギリと体を動かして縄を切ろうとする。
んー、ちょっと無理かな。うん、なんか腕が痛くなっただけだった。うーん。魔法はこの魔術封じの縄のせいで使えないし。
こんなときは、あれだ。あれしかない。
私は目を閉じ、心を穏やかにする。
「……」
あー、ジャン。レオナに捕まりました。なので捕まった私を助けてくれ。場所はわかんないけど、私を捜し出して助けてくれるのを期待して待ってるから。だから早く来てください。私はここだよ。
……これだけ強くテレパシーを送れば、きっと絶対に気づいてくれてるだろう。
そう、信じるしかない。




