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どのくらいあそこから離れたのかわからないが、恐らくかなりの距離があるんじゃないだろうか。
それなら追っ手が来たとして追い付くのにも時間がかかるはず。もしかしたら見つからないかもしれないし。そもそも私がいなくなったことにまだ気づいていない可能性がある。しばらくは安全だろう。
そう思ったとき、私の体から力が抜けた。抜ける力があるということは、まだ緊張していたんだなあと思う。
イズルはそんな私に気づいてか器用に私の腕を擦ってくれる。
「ありがとう。イズル」
「もう大丈夫だから安心していいよ。それにほら、あの慌てていた二人が見えてきた」
イズルの視線の先には言葉通り、二人の姿がある。まだ距離があるからわかりにくいが、確かにソロとコソだ。
「まだ慌ててるみたいだね」
「うん」
わたわたと慌てているような二人が見えて、聞こえるかわからないが二人を呼んでみる。
すると私の声が届いたのか、二人がぱっと顔を上げて私をすぐに見つけてくれた。そして泣きそうな顔をしながら二人は私を呼んでくれた。
距離があるのに二人の声が届く。それがなんだかすごく嬉しくて。私はイズルに許可をもらって大きく手を振った。
そこから少し後にソロとコソの前にたどり着いた私たち。イズルは二人の前に私を降ろしてくれた。
「リラ殿!」
「無事でよかった……! 本当によかった」
二人が泣きながら、私を思いっきり抱き締める。
私は驚きながらも、二人に腕を回す。よかった。二人とも無事だ。この目で見ることができてやっと本当に安心できた。
「二人も無事でよかった」
「リ、リラ殿……!」
「だ、大丈夫だぞ! 俺たちは怪我一つしていない!」
「うん。よかった。本当によかった」
存在を確かめるように、ぎゅうと二人に回した腕に力を入れる。




