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二人はオーナーの家がしっかり見える部屋で見張ってくれていた。そして二人と合流した私は、まずオークションのオーナーについて聞いた。
「見張っていた四日間、特に何もなかったぞ!」
「ああ! 特別誰かが訪れることもなかったしな!」
「ありがとう、二人とも」
「どうってことはないさ!」
「リラ殿はどうだったのだ? 怪盗団の居場所はわかったのか?」
コソに聞かれ、私はポケットから紙を取りだし二人に見せる。
「うん。その怪盗団はここにいるらしいの」
ソロとコソは住所を見て、ふむふむと頷きあった。
「では、リラ殿! これからここへ行くのだな?」
「うん。そのつもりだけど情報が足りないの。どういう容姿をしてるのか知ってる?」
私の問いかけに眉を下げ、ふるふると首を横に振る二人。
「あいつらは幾万もの姿かたちを持っている」
「俺たちが見た数分後には姿かたちが変わっているのだ。どれが本当の姿なのかわからない」
「なにより、一度使った姿は二度と使わないという噂だ」
「それじゃあこの間はどうしてその怪盗だとわかったの?」
「……目だ。リラ殿」
「目?」
「そうだ。どんなに姿かたちを変えようとも、目だけは変えられない」
「盗む宝を選ぶとき、盗むときにそこにいる人々の動きを誰にも気づかれないよう自然に確認する目のわずかな動きとその奥の盗みの光」
「その動きは体に馴染み、癖となっている。よく見なければ気づかないほど自然な目の動きだ。盗みの光も同じ」
「俺たちはその動きと光を覚えている」
「だから俺たちがあいつらを見間違えることはない」
怪盗のことを話す二人の雰囲気がさっきまでと違いぴりっとした、けれど威圧感ではない洗練されたもののように感じる。
もし初対面があれでなければ、私はこの雰囲気に気圧されていたかもしれない。それくらい、二人の雰囲気が違う。
「リラ殿。必ず五色星魔法石を取り戻そう」
「もしここへ行き、逃げられたとしても俺たちがあいつらを見つける」
「だからリラ殿は前だけを見て進んでくれ」
「……ありがとう。二人とも」
「礼はいいのだ! 俺たちが好きでやっていることなのだから!」
「そうだぞ! リラ殿!」
そう笑顔で言われ、ただお願いがと二人からお願いごとを一つ言われた。
私はそのお願いに頷き、笑って了承した。




