君を毎日待つあの男は、、、?
私の名前は、 『三藤 あおい』22歳、飲食店の店員をしている。
職業柄、いろんな人と会う事も多く。
それがお客さんなのか、、、?
友達なのか、、、?
仕事関係の人なのか、、、?
分からなくなる事が多い、、、。
たまに、顔は知っているけど、、、?
名前が思い出せないとかよくある事だった...。
私は、昔から人の名前が覚えられないで凄く困っている!
最近では、顔を見ても名前を言われても覚えていない事もあるぐらい、、、!
物覚えが相当悪い、、、。
▽
そんな私の前に、ある男性が私に声をかけてきた。
『やあ~久しぶりだねぇ~あおいちゃん!』
『...えぇ!? あぁ、お久しぶりです!』
『えぇ! 僕の事覚えてない? なんだか他人行儀じゃない、、、?』
『...えぇ!? そうですか? そんな事はないと思いますよ~』
『まあ、いいや~ また会えるかな?』
『...えぇ、会えると思いますよ!』
『じゃ、またね~!』
『えぇ、』
私は、この男性の事をまったく覚えていない!
顔も見覚えがあるような、、、ないような、、、。
相手の男性は、私の事をよく知っているようだったので私が相手に
合わせた感じだが、、、誰なのか未だに分からない、、、!
▼
でもあの日を境に、、、。
この男は、私に頻繫に会いに来るようになった!
『あおいちゃんって? ここで働いているんだねぇ~』
『あぁ! どうも!』
『なかなか? あおいちゃんと会えないから、僕から会いに来たよ~!』
『...私、ここで働いている事、貴方に言いましたっけ、、、!?』
『えぇ!? 覚えてないの、、、? なんかガッカリだよ~』
『いえ、こちらこそごめんなさい! 私、貴方にここで働いている事を
話しているんですね!』
『まあ~忘れる事はよくある事だよ~』
『...私、物覚え悪くって、、、。』
『いいよ~いいよ~気にしなくって!』
『...ありがとう。』
▽
気がつけば、、、?
毎日のように、この男が私の働いている店に来るようになっていた!
店の仲間や店長にはこう言われる。
『本当に、アイツ! あおいちゃんの知り合い、、、?』
『アイツ! 毎日、あおいに会いに来てるよ~』
『見た感じは、、、悪そうには見えないけど、、、?』
『あおいと何処で知り合ったの、、、?』
『...それが、全然覚えてなくて、、、!』
『ひょっとして、、、アイツ! ヤバい奴じゃないの、、、?』
『まあ~今は危害も加えてないみたいだから、何にも言えないけどな、、、!』
『あおい、ちゃんとアイツの事、思い出しなよ~!』
『うーん、やっぱり思い出せないよ~!』
▼
ある時、この男に私がこんな事を言われた!
『あのさ~あおいちゃん! 今日、バイト終わったらご飯でも一緒に
食べに行かない、、、?』
『...えぇ!? 二人でですか、、、?』
『いやいや~バイトの子達もみんな連れてきなよ~』
『あぁ~! じゃ、みんなに聞いておきますね!』
...私はバイト先のみんなに報告する!
『先さ、あの人にバイトが終わったら、ご飯に行かないかって言われた
んだけど、、、?』
『えぇ!? やめときなよ! 二人はやっぱりヤバいでしょ~』
『いやいや、そうじゃなくて! みんなもどうかって、、、?』
『俺たちも行っていいって事、、、?』
『...ううん! そうみたいなんだ~!』
『俺がアイツにガツンと言ってやるよ~』
『うんうん、私も行くわ~』
『分かった! じゃ、行くって言うね!』
『うん!』
▽
私とバイトの仲間も店長も一緒に来てくれた。
『いや~どうも! じゃ~みんなでご飯でも食べに行きますかー!
全部、僕がお金出すんで~! みんな好きなモノ食べていいですよ~』
『マジで!? アンタいいやつじゃん! 俺、焼き肉がイイな~!』
『ワタシは、お寿司がいい!』
『焼肉に決まりだな~! さあ~行こうぜ~』
この男の名前は、 『城野堀 高貴』35歳で、歯科医師をしているらしい!
親も医者で自分の病院を持ち、お金持ちらしい、、、!
愛想もよく、人懐っこい感じでみんなとも直ぐに友達になった。
特に店長とは、、、?
歳も近いせいか、物凄く仲良くなっていた、、、!
▼
この日から、みんなが公認でこの男が私に会いに来るようになった!
『ねえねえ? あおいちゃん! 今度は二人きりでご飯行かない、、、?』
『もぉ~ まだ駄目ですよ~! いつか行きましょ~』
『あぁ~まだダメだったか、、、残念だな~!』
『今日も、みんな呼んでますから何食べに行きますか、、、?』
『それじゃ~みんなで決めておいてよ~』
『はい。』
▽
【プルルルル~ プルルルル~】
『もしもし、久しぶりだねぇ~ みく!』
『高校卒業して以来だね、、、!』
『そう言えば、、、? 高校の時のあおいのストーカーだった男いたじゃん!』
『...えぇ!? 私のストーカー、、、?』
『ウソあおい!? 覚えてないの? 確か名前は【城野堀 高貴】って男よ!』
『えぇ!? 嘘でしょ!? 私、、、全部忘れてた、、、!?』
『なになに? どういう事、、、? あの時のあおい! 相当ダメージ受け
てたみたいだしね! 記憶の中からあの男こと! 忘れたかったんじゃないの?』
『あの男、私のストーカーだったんだ、、、! 何で忘れてたんだろう、、、?』
『...あおい? あおい、どうしたの、、、?』
最後までお読みいただきありがとうございます。