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聴覚障害者の日常 子供と会話編

作者: ぷかぷか

 子供たちが大学に進学し、1号は東京へひとり暮し、2号と娘は同じ大学になったのでまとめて引っ越して、ダーは1年同居したのち関東へ転勤になった。つまり現在、2号と娘とアタシの3人暮らしである。

 子供たちとの会話は成長するにつれ減っていくと思ったが、どっこいそうでもない。

 2号は親の大学時代を聞きたがり、テストがどうだったこうだったといい、覚えたての知識を教えてくれたり、今日はダーの会社の名前が出てきた、すごいなあといったりする。2号との会話は波があって、全くない時もあるが饒舌な時もある。

 一方、娘はコンスタントにいつでも話をしてくる。まぁ、大抵が大学の課題が大変で辛いという愚痴で、浮き沈みが激しく、まさにジェットコースターのごとく話をしてくるわけで、こちらは、来るな、と構えておかないと、娘の変なツボを押してやぶ蛇になってしまうこともある。

 でも、そんな中で楽しみなのは、そのとき一緒に見ているテレビについての会話だ。見ているだけではわかり得ない情報を子供たちが意識せずに教えてくれるのだ。東京オリンピックの演出を野村萬斎さんが選ばれたニュースで、2号が「これぞ『和』!『日本』っていう声を出していてスゴいんだよ!」と言った。また、娘はドラマでクライマックスの時に流れるBGMが「こう、太鼓のドドドドド~!!が聞こえてきて怖いよッ。」と教えてくれる。画面ではヒロインがヒーローに迫る濡場のシーンなのだが、その太鼓の音が迫力あって、いかにもヒロインに何かあると思わせるのだと説明してくれる。アタシがいちいち子供たちに聞いているわけではないのだけれど、感覚的な内容の話題はこんな感じでおしえてくれる。

 子供たちの感じ方を知ることが出来るのは贅沢かもしれない。いつまでも会話が持てますように。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 感覚的な視点を日常的に会話出来る、というのはとても幸せなことかもしれないですね。 子どもの頃ならまだしも思春期以降になると、音声から読みとった想い、自分がそれにのせた想いを家族に伝えること…
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