仮面
誘いの言葉を聞いた瞬間、橋本書類を落とす。何故かというと綾野の甘い言葉の罠のせいで私を誘ったのだ。私達女性からしてみればミステリアスで無口で毒舌此が彼のスタイルなんだろう。正し其は、ほんの一部で本来なら狼の様に冷静で沈着に人の深層心理を観察する力が有り嗅ぎ廻る位の洞察力がある。観察力と洞察力は明智小五郎並みと吟われる。
羞恥を隠しながら橋本は綾野と一緒に買い物や喫茶店等でブラブラとそんなイチャつくほどのデェイトではない。
「其れでは明日…、宜しく。」
背中を見せ腕を振った。
しかしこう云う事件は俺は好きでは無い。其が學校と云うと尚更だ。學校…其は留置場の様な監獄に似た場所。冷たい場所。色々な視線。俺達はそんな中事件を解かなければ成らないのであった。
朝礼で校長先生からのご挨拶とともに紹介してくれた。
「転入生を紹介します。」
校長先生が降りると生活指導員の平林から噺が合った。
「ええっ。何かと最近生徒や教師が…。事件に捲き込まれていますが。噂で呪いとか広まっていますが全く関係ありません。」
朝礼が終わると午前の授業が始まるが聞く必要すらない…。つまらない余興が有るか?だからこの學校の書類を机の下に隠し書類を裏にして自分なりに記憶考察するも数式では纏まらない。
「そんな簡単に纏まらんか…」
いつの間にか考え込んでたら午前の授業が終わって直ぐに昼の時間に成った。窮屈な教室で密集した本を読みながら弁当をつまんでると綾野から噺がしたいと云ってくる友人が集まった。