無灯火(二百文字自作自演お題小説)
使ったお題は「無灯火」です。
田守優子は私の親友。ちょっと変わった子だ。
その優子が、夜、自転車に乗っていると、おまわりさんに名前を訊かれたと言う。
「名前を訊かれたから、違います、私は田守ですって言ったの」
いつになく興奮気味な優子。
「それでも、武藤かって訊くから、だから、田守ですって言ったら、今度はパトカーに乗せられて、アルコール検知をされたのよ。私、飲んでいないのに!」
プリプリして口を尖らせる優子だが、何となく事情はわかった。
ということでした。