表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金髪、青目の美人エルフに転生!  作者: 鏡田りりか
第三章  ソフィアの初冒険
47/140

第四十五話  みんな、ただいま

「ソフィア嬢! 心配していたんですよ! ご無事で何よりです!」

 半泣きのクララに飛びつかれ、私はもう少しでひっくり返るところだった。


「うわぁ! クララ! 大丈夫だったぁ?」

「きゃー! ソフィア嬢だ! 帰ってきてたんですかぁ?!」


 ルアンナが飛びついてきて、さすがに二人は無理で私はそのまま後ろに転がった。

「あたた……。ルアンナ、強いって。でも、ほんとに久しぶり!」

「ソフィア嬢……?! 怪我とか、ないですか?!」

「アラーナっ! 大丈夫だよー。ありがとー」

 初めて泣きそうなアラーナ見たな。すごく嬉しいんだけどね。


「ちょっと、今帰ってきて、それはきつくない? 離れたら?」

「ナタリア! ただいま」

「! べ、別に、心配とかしてませんから。絶対帰ってくると思ってましたし」


 あは、ナタリア可愛い。俯いて真っ赤になちゃったよ。

「で、どうしてみんな女の子なの?」

「あはは。どうしてだろうね。ソフィア嬢のせいだよ」


 私のせいと言われても、心当たり、ないんです、け、ど……。あ、そういうこと?

 後ろでちょこっと覗いている男子軍発見。私が気づいたのを見て、口々に言った。


「あ、あの、その、おかえりなさい……」

「だ、大丈夫、ですか……?」

 そんなに真っ赤になって恥ずかしそうにしてたらさ、いじめたくなるじゃん。もっと堂々と出てくればいいものを。


 っと、お母様がいましたねぇ。これはいけません。ふぅ、え、わ、私は真面目ですよ? ねぇ?






「じゃあ、ソフィア嬢は行った意味なかったんですか?」

「え、うーん、ちょっと強くなったかも。ねぇ、ジェイド?」

「あ、そうですね。結構戦いましたもんね」

 いや、嘘だ。主にペリュトンとあのドラゴンだけだ。


 と、それはいいんだ。それより、ここの街の状態が知りたい。

「あぁ。そうだった。ナメクジ、どうなったの?」

「クララがザクっと行ってくれたよ。あとフェリね」

 物理は効かないかと思ったんだけど。逆にどうやら防魔性のようだ。


「でも、ソフィア嬢も疲れてるんじゃないですか? こんなことしてないで休んだほうが……」

「そうね、ちょっと疲れちゃったな。だって、ワープで来て魔力ないし、そのせいでここまで歩くことになっちゃったし」

「あ、歩いて?! そんな、私たちに言ってくれればよかったのに」

 わ、私は女王か! 普通に歩くし、なぜそこまでしてもらう必要がある。ちょっと遠かったけど。


「じゃあ、休ませてもらおっかな。ジェイド、その前に二人に会いたいんだけど?」

「わかりました。すぐ呼びます」

 さて、それはいいのだが、ハナと母がみんなと話したいようだ。

 話し終わったら来賓室に連れて行くように言って、私はその場をあとにした。






「ソフィア様! ペリュトンの攻撃で死んじゃったかと思いましたよ」

「スカーレット! もう、その程度で死んじゃったら、神は何してるんだって感じじゃない」

「でも、ソフィア様、本当に強くなった」

 インディゴがぼそっとつぶやくように言った。こ、この! 褒め方がっ!


「ありがとう。でも、ドラゴン、使い魔にしたかったんだけどね。もう遅いけど」

 あれは本当に惜しかったなぁ。欲しかった。ドラゴン。


「そうだ、マリンはどこ? 全然見てない……」

「あの、忘れてたんじゃないですか? 本当のこと言ってくださいな」

 マリンがじーっと私を見ている。だ、だって、みんなのことがあまりにも心配で……。


「ごめん、お願いだから、こっち来て」

「もう。ユリアナが忘れてるんじゃないかって不安がってたんですから」

 ユリアナ……、あぁ、マリンの警護役の金髪のお姉さんだ。そういえば、まだいたんだった。


「うぅ、ちょっと寒いなぁ。悪いけど、部屋に行かせてもらうね」

 三人は頷いて、一人はちょこっと残念そうな顔をした。三人はインディゴ、スカーレット、マリンだよ。あれ? これ以外に誰かいたっけなぁ?


「ちょ、ちょっと。ソフィアお嬢様。無視しないで! 私も行きます!」

 あれ? ジェイド、いたのかい? おっかしいなぁ?

「も、もう……。どうして私に冷たいんです?」

「冒険の時、随分おとなしかったから、忘れちゃったわ」

「だって、あの三人、強くて怖いんですよ。ソフィアお嬢様は信頼してますけど」


 あぁ、強いのは確かだね。ちょっと怖いというのもわかる。本気でやればジェイド倒せそうだよね。

「わかったわかった。じゃあ、部屋行こうか」






 寒い外を歩いて街の様子を見ながら家に向かう。基本的に変わったところはない。ただ、人が増えた気がするのだが。


「あの、ソフィア=レルフ様でよろしいですか?」

「はいぃ? そうですが?」

 見たことのない、スーツを着た男の人が立っていた。とりあえず、エルフだ。


「森の町や村を管理するものなのですが、ソフィア様は、この街を国にするつもりはありませんか?」

 ……なんだってぇ?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ