表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
金髪、青目の美人エルフに転生!  作者: 鏡田りりか
第六章  魔族との戦い
117/140

第百十五話  ドキドキのホワイトデー

「ソフィアー! これ!」

「わぁ、ありがとー」


 今日はあれから一ヵ月後、ホワイトデーになる。

 みんなからのお返しは、結構豪華だ。なにせ、みんな本気だからね。うん、冗談のつもりで言ったんだけど、冗談じゃなくなりそうだよ。

 ただ、フェリオスからのお返しはない。まだ迷ってるんだろう。ふふふ、今日もつけてやろう。






「リリアーナ、おいで」

「私を呼び捨てにするっていったい何者……、って、フェリオス?!」

「良いから、早く!」


 フェリオスはリリアーナを連行。どこに行くのかなぁ? もちろんだよ。付いて行こう。

 着いたのは、寮の屋上。誰も、こんなところには滅多に来ない。


「一か月、リリアーナの動きはよく見てたよ」

「あれ? そうなのぉ? 気が付かなかったなぁ……」

「ルアンナに教わったからな」


 そうそう、みんなにも隠蔽魔法(弱め)は教えた。いや、ルアンナに頼んでそれとなく教えるようにさせた。

 だから、みんなルアンナが教えたと思ってるけど、実際は私が教えるように仕組んだわけで。

 っと、そんなことより、リリアーナですね!






 逃げ帰って来た。あれ以上は見ちゃまずいだろうと思った。

 にしても、結構大胆だよな、2人とも。すぐに別れるとかはして欲しくないなぁ。


「リリアーナとフェリオスか……。結構似合うかもね……」

「何考えてるんですか? ソフィア様」

「! ジェイド」


 ジェイドが後ろに立っていた。彼の隠蔽魔法は超強力。シーフであるルアンナに匹敵する。

 それは、私でも気をつけていないと気が付かないレベルだ。注意すれば気が付けるけど、というくらい。じゃあ、勇者レベルだ。


「リリアーナとフェリオス。どう思う?」

「え?! フェリオス様……。いや、そうですね」

「なに……。まあいいや」


 フェリオスが決めた事。私はどうだっていいんだ。でも、この感じだとフェリオスはこの国から出て行く事になるだろうなぁ。誰にリーダー任せよう?

 剣士か……。まあいいや。リリアーナはなんだかんだで結構しっかりしてるし。考えなし、ってわけじゃないだろう。


「あ、そうだ、これ、ソフィア様へだそうですが?」

「は? 誰から?」

「アルラウネ」


 うえぇ?! アルラウネ?! そこは考えてなかったよ?!

 また作るべきか。いやでも、ならどうして直接来ない? よくわかんないなぁ。

 って言うか、あの子たちがいったいどこで作ったって言うんだよ。あの子たちの行動範囲は、私が必ずいると思うんだけど、気づかないなんてないよね……?


「あ、もしかして、ジェイド、あなた……」

「あれ? なんですか?」

「あなたが教えたんじゃないの? これ!」


 ジェイドは軽く笑うとそのまま後ろを向いて出て行こうとした……。

 のを許すわけはなく。

 とっ捕まえて座らせる。それくらいは出来るよ。


「あのさぁ、ややこしくなるんだけど?」

「はい? 気づいちゃいましたか。だって、気になってるみたいでしたから。まさかソフィア様のを作るとは……」

「というと……?」

「お菓子作りが気になるようですから、軽く教えてやったんです。それだけですよ」


 だから、それでどうしてジェイドを通さないといけないわけ!?

 まさか、そんな縛りがあるわけも無く。って言うか、それはさすがにおかしいでしょ。

 ……、あー!


「嘘ついてたわけだ! 最初から!」

「え? 何がですか?」

「これ作ったのはジェイド、あなたでしょ!」


 そういう事か。結局渡しかたがわからなかったジェイドはこうなったわけだね。

 まあ、よくあることだ。超遠回しに言ってくるから、いつも本心が見えないけど、実際は大したことない。今回だって、ほら…………。


「うわああ!」

「な、なんですか?!」

「いや、ごめん。なんでもないけど……」


 いやいや、大問題じゃん! こいつ、私にお返しくれたわけか!

 どうしよう、こんな遠回しに言われると思ってなかったから、そこまで考えなかったよ!

 いや、どうするべきだ?! こういう時、なんていえば……。


「あ、あれぇー……? 今、お取り込み中かなー?」

「うわ! あ、な、なんだ、リリアーナか!」

「ひっ、あ、ごめん! なんかごめん!」


 リリアーナの手には小さな箱が。これは……?


「フェリオスからー。付いてきてたから知ってるよね?」

「あ……。ごめんね、気づいてたんだ」

「うん。だからさ、自分じゃ渡せないけど、って」


 そっか……。そうだよね。ちょっと、それはリリアーナに悪いかもしれないね。

 でも、これはフェリオスも見てるかな……。私は魔力探知に集中させる。


「見つけた。その木の裏側。フェリオス!」

「いぃ?! 見つかった?!」

「みつかるよ。だって私、だれだと思ってるの?」


 フェリオスは渋々出てきた。でも、私が集中するまで見つけられなかった。それって、ルアンナレベルだよ? いつの間に……。

 みんなも成長してるってことだろう。でも、思ってたより、みんなが大きくなってるみたいで、正直、把握しきれてない。


「そ、それ! 友達ってことで、いいよな?」

「もちろん。ありがと」


 あれ……。フェリオスには、こんなに簡単に言えるのになぁ。どうしてジェイドには、お礼、言えないのかな。


 やっぱり、私…………。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ