08話 救いきる為に
クエルタムを救ってほしい...そんな彼女からの依頼を俺は即決で了承していた。
(俺はミルシャさんを救おうと思って、あのエルフ達から助けたんだ。救い出したのなら最後まできっちりと救いきるよ)
「...っ! ...ありがとうございますっ..!!」
助けたからには助けきる。
これは介入した者としての責任だと思う。
(それじゃぁ....まずはどうするか...)
了承したは良いがそこから先は見えてなかった。
(ルエルタも厄災も、どうにかするには人手が多く必要になると思うんだ。そこでまず最初に、人質になっているというミルディア氏族を助け出すところから始めようと思う。)
「ありがとうございます..!」
(ちなみに地理はわかってたりする?)
「私は護り手として自分の生まれた地域全体を定期的にですが巡回していて、瘴気は発見次第に浄化、魔物は即討伐が常となっていましたので、クエルタム全体は大まかに把握できています!」
(え、すっげ)
護り手すごすぎる...。俺なんて日本にいた時は近所ですら怪しかったのに。今もだけど....。
(ミルシャさんは戦えるとして、ミルディア氏族の人らは...)
「規模は小さかったですが、厄災なりの戦闘は皆経験がありますので問題ないと思います」
(まぁ...そりゃそうか)
護り手は魔物から狙われると知られている世の中で、自分達の村から護り手が出たとなれば必然的に戦いは付き物になるだろうしね。
(ミルディア氏族の人達はどこにいるかわかる?)
「ミルディア氏族の村でクエルタム氏族の者達に拘束されているかと思われます」
(案内はできる?)
「任せてくださいっ!!」
たっ...頼もしい..!!ミルシャさんかっこよすぎる...!!
「それで..その...」
(ん?)
「私のことはミルシャと呼び捨てにしてください、これからはクエルタムを救う同志なんですからっ!」
(―ッ!! わかったよ、ミルシャ!)
「はいっ!! ロクローっ!」
お互い志を共にする仲間として固く握手する。
異世界転移後、初めての仲間は強かな護り手である
元気っ子なダークエルフの少女でした。
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〝目標も仲間もできて、いざ行かん!!〟 の前に...
(ミルシャ、君のステータスを見てもいいかい?)
「私のを...ですか?」
(うん、いいかな?)
「えっと...はい..」
...なんかしおらしくない?..なんかやっちまったか?
(俺、なんかやっちゃった...?)
「え?」
(いや、ステータス見るのって駄目なことだったりする...?)
「あ...ステータスを見るのは全然大丈夫です!ただ
ちょっと...ステータスを見られるなんて事....初めてだったので...」
(あ..そういうことね)
なら、大丈夫か...やるか!!いこう!!
(鑑定!!)
「んっ...」
はいそこ!!!悩ましい声出すんじゃありません!!
おい、平気なんだよな...マジで大丈夫なのか...?
おいっ!!鑑定さんよぉッ!!!
ミルシャ Lv23
種族:ダークエルフ
HP:105 MP:246 SP:65 DF:47 AT:32 AGI:78
スキル
瘴気耐性LvMAX 瘴気浄化 剣術Lv3 弓術Lv8 魔力操作Lv8 魔力感知Lv8 風魔術LvMAX 風魔法Lv6 闇魔術Lv8 生命魔術Lv5
EXスキル
精霊の寵児
精霊の森の護り手
いや、すんご...。
え..強...え...つんよ...え...護り手すげぇ...!!
(..すっごい...強いね..)
「いえ、私なんてまだまだで...」
もし、敵対でもしてたならすぐに捩じ切られていたことだろう。あっぶねぇ...。
(見せてくれてありがとう、ミルシャがどれだけ
強いか確認しときたくてね)
「力量の把握は大事ですもんね!」
俺いらないんじゃない?クエルタム救えるくない?と思ったが、ミルシャにできないことを俺が担当
していこうと思考を切り替える。
(さて、とりあえず今日はどうするか...)
今の状況はある程度把握できたが、もう日が落ちていて、移動するのは危険だと思うんだが...
「ミルディアの村へ向かいましょう!」
(俺は平気なんだが、その...大丈夫なの?)
「夜間行動は厄災や、護り手の務めで何度も経験をしていますので!」
健気な子やで...幸せになってくれ...!!
「ミルディア氏族の村は南部に位置していて、ここはミルディア氏族の村からそう遠くはないところにありますので、すぐに移動して、夜襲を仕掛けようかなと!」
(お..おう)
俺の仲間強すぎる...。なら遠慮なく行こうか!!
(よし、出発しよう!案内頼む!)
「はいっ! お任せを!!」
さぁ、ミルディア氏族救出作戦を開始しようか!!




