06話 クエルタム大森林
(えーと、まだまだ困惑してるところ申し訳ないんだが...君に色々と聞かせてもらってもいいかな?)
「はっ..はい! 大丈夫です!」
後処理の後、少女が少し落ち着くまで待ち、
いよいよ質問タイムに入る...の前に少女の手錠を
燃やし、解放してあげる。すると手錠はすぐに焚き木となり吸収される。
「こ..これは..」
(まずは...名前を聞かせてもらっても?)
「あっ..はいっ!、ダークエルフ、ミルディア氏族、護り手のミルシャです!」
(ミルシャね、それじゃぁ...ミルシャちゃん。あのエルフ達は君で何をしようとしてたのかな?厄災を鎮めるだなんだと言っていたけど..?)
ダークエルフの少女はミルシャというらしい。
護り手という単語にめちゃくちゃ興味が湧くが、
厄災についての情報が先決だ。
そのためにここに送られたらしいからな。
「彼等は...クエルタムの直系氏族の人たちで、
〝護り手〟の私は魔物を呼び寄せる魔女であり、
厄災を起こす元凶だ!!と言って、原初の厄災を鎮めたとされるエルフの祖へ私の生命を捧げて厄災を鎮めるという話でした」
(護り手ってのは魔物を呼び寄せるのか?)
「.....護り手である私は厄災を鎮めるための力を持ちますので、瘴気から生まれる魔物は普通に人も襲うのですが、護り手がいれば本能で一番に狙います」
厄災の情報と護り手の情報を一気に聞けたぞ!
......ってか重要人物じゃないか!!
ここで出会うなんて運命すぎん?
...ん?厄災を鎮める力を持つ人物が何で殺されそうになってるんだ?
(もしここで君が生贄になると厄災は鎮まる?)
「いえ、護り手の力で厄災の元を断たない限りは
続くかと...」
(あっ、そうゆう...)
すっごい悪質な陰謀に巻き込まれかけてる感じが...
(俺、最近目覚めたばかりでさ、厄災ってのがどういったものなのかわからなくてね...)
「えっと...首無しさん?は元人間さんと考えて良いのですか...?」
(あぁっと...まぁ、そんな感じかな?)
全部正直に〝こんな体ですが、こことは違う世界から神様に厄災を対処しろと転移されて来ました!!〟
と正直に言ってより混乱させるより誤魔化して話を進める方が絶対いいだろう。
(どうも生前?は詳しく思い出せなくて...この身体で目覚めた時からの記憶しかはっきりしなくて....)
「そうだったんですね...すみません、魔物と疑ってたりもしていたんですが、助けてもらったのに失礼でしたね...。すみませんでした...」
(あぁ..いや、こんな見た目じゃ仕方ないし...)
どうしよめっちゃいい子...。すっごい心苦しい....。正直に言っちゃいたい気持ちがでてくるがしかし、自分のこんな都合で混乱させるのも申し訳ない...。
「説明に戻りますねっ!えっと、厄災とはなにかですよね。厄災とはまず、神出鬼没に各地に発生して、
瘴気を排出する〝ホコロビ〟と呼ばれる亀裂があります。普通は魔物を数体生み出す程度の瘴気を出すと消えるのですが、たまにそこから出現する特異な魔物がいまして、その魔物はホコロビを護る特性を持っていて、瘴気が出続け魔物が生まれ続けます。生まれた魔物達は護り手を狙って、人里へ侵攻してくることがあります。これを厄災と呼んでいます」
(それじゃぁ...そのホコロビを消すにはその怪物を倒さないといけないってことか?)
「そうですね。特異な魔物...〝厄災種〟と言われるのですが、厄災種はホコロビを護り続けるために、ホコロビをバリアのような物で覆います。その護られているホコロビを〝コア〟と呼んでいるのですが、コアを消し去り、瘴気を清め、厄災を鎮める力を持つのが護り手なのです」
(なるほど...護り手って各地にいたりするの?)
「はい、各地にいる種族の中で女性1人が
周期的に護り手に選ばれて生まれてきます!」
(周期的?)
「例えばエルフですと、300年に一度護り手としての力を持つ女の子が生まれ、次の護り手が生まれるまでは務めを続け、新たな護り手が生まれたら、
護り手を教え導く〝導き手〟となります。」
ふむ...めちゃくちゃ重要なことを詳しく聞けて、
ものすごく有意義だったな。
厄災というのは魔物が人里を襲う現象ってことと、厄災を治めうる力を持った、護り手と導き手と呼ばれる女性達が各地に存在しているとわかったのは
とても大きいぞ!!
(ちなみにここはどこなのかな...?)
「ニルヴァリス大陸中央部のクエルタム大森林ですね! 詳しく言うとここは大森林南部になります!」
(クエルタム大森林...)
今いる場所はクエルタム大森林というらしい。
しかも南部。
(クエルタム大森林ってどういう場所なのかな?)
「クエルタム大森林は、大森林中心にある、始まりの大樹を起点に広がる、エルフ族が住む地域となります!」
異世界転移最初の地域は、ニルヴァリス大陸の
ド真ん中にあるエルフの森スタートでした。




