とある株スレのお話
ホルダー:また下がってんのかクソやな。
にき.100円。この水準で買うサルいるのか?
ホルダー:買い増しした。
にき:アホやろ。買残どんだけあるのかみろや。
ホルダー:理論値100円だし、そろそろ下値やん。
にき:わらわら。じっちゃんの動画でもみて勉強しな。
※ホルダー:長期投資家。数年単位で株を持っている人。
※にき:兄貴の略。ここでは兄貴ぶって知ったかぶりをして調子に乗っている人。
※買残:信用買いされてまだ決済されていない株数。(ちょっと違うけど借金で買った株のようなもん)
1か月後100円の株が120円になりました。
ホルダー:にき生きているか?
にき:じっちゃんがここ以上に空売りで儲けられる銘柄ないっていってんぞ。
ホルダー:いや、2割あがってんがな。
にき:ぱんぱんに膨らんだ銘柄ほど落ちやすいって知らんのか?
ホルダー:まだ3年前より損しているけどな。株数はふえたぜ。
にき:アホか。買い残また増えてんぞ。
2か月後120円だった株が240円になりました。
ホルダー:にき、生きているか?
にき:ぱんぱんに膨らんだ風船。いつ割れるか楽しみや。
ホルダー:お前、かなり損抱えてね?
にき:たわまん2つ持っている俺の心配なんて100年早いわ。
ホルダー:そか
5か月後240円だった株が280円になりました。
ホルダー:にき、お前やばない?
にき:これだから素人は。少しは勉強しな。
投資には順張りと逆張りの二つの考え方があります。初心者というか一般投資家は順張りが基本となります。流れに沿って投資を行うので比較的に分かりやすいからです。しかし後追いになるために利益が少なくなりがちになる点が欠点となります。
逆張りは、タイミングが難しいですが大きく儲けることが多く、慣れてきた投資家がハマりやすい一番損する形と言われています。
順張り:株価が上昇するタイミングに合わせて追加で買っていく事。高値掴みをしてその後下落するリスクがある。
逆張り:株価が上昇しているときに、逆にもうこれ以上は高くなることがないと思い空売りをすること。タイミングが非常に難しい。
ちなみにググってみると分かりやすいですが「20年単位で順張りをした投資家は20%以上の利益を得ているのに対して逆張りの投資家は10%以上損をしています」
株式の基本は順張りなのです。
そして、このエッセイ自体が罠なのです。
上記のような投資は実は「投資」ではありません。
値動きだけに注視した株やFXの売買は「投機」と言います。
パチンコで700回転ハマっているから、そろそろ出るはずと同じ感覚でギャンブルです。
企業の業績を分析して中長期的に考えることを投資といいます。
※実際には「投資」「投機」の言葉の定義に明確な線引きはなりません。ここでは便宜上違いをつけています。
さて、ここで問題です。
貴方の1000万円のお金。
貯金しますか?
投資しますか?
投機しますか?
日本人の平均的な考え方は貯蓄です。芸能人のよくいう投資は本エッセイで言う所の投機です。
実はアメリカの裕福な家庭と日本の裕福な家庭の年収はほぼ変わらないんです。
※ここでは年収1000万以上の家庭に限定します。
※円の価値、物価や給与を含めたインフレ率の違いによってここ数年で大きく違いは出てきていますが2000年前後を仮定します。
アメリカでは50%前後が投資をしているのに対して、日本は20%を切っています。
順張りの20年で平均20%上がったことを考えると……日本とアメリカの違いは明らかですね。
しかも日本の個人投資家の多くは逆張り好きなんです。
よく言う「個人は儲からない」という奴です。
ここでいう、「にき」のような奴は本来は損をするのです。たまに上手く泳ぎ切ってぼろ儲けをした人が素人に教えることでまた損をして、投資は危険という考え方が広がるんですよね。
ちなみ最新のデータなんて有料情報ですから今回の話のデータは「ざっくり」なので信用しないように。
最近ちょっと病みすぎていたので、ちょっとまともなお話してみました。
異常 旅人でした まる