母には何も出来ない子の苦しみ2
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あの子たちが生まれて、日々幸せを感じていた。
だが、あの子たちもアタシと同じ適応障害を患い、幸せは一瞬にして地獄へと変わった。
あの子たちが一人で生きていく為に、パートの掛け持ちをして少しばかりの給料で貯金を貯める。
その所為で炊事が出来ず、彼女たちに温かいご飯を食べさせる事が出来なかった。
いつも、スーパーの値引きされた総菜。
忙しい毎日に咲叶たちを、どう生き残らせるか、と毎日答えなどないのに考えてストレスで彼女たちに八つ当たりしてしまった。
彼女たちの笑顔を見る事が、日に日になくなった。
彼女たちの笑顔を殺したのは、母であるアタシだ。
あの子は次第に目付きが変わり、アタシと同じ酷い言葉を浴びせる毒蛇になった。
アタシがあの子に酷く心配してしまうのは、アタシと同じだったから。若しかして、あの子も同じ人生になるのではないのだろうか? と悩むほどにアタシの人生は滅茶苦茶だった。
アタシの母親も適応障害で悩んでいて、アタシが高校生のときに自殺してこの世を去った。
母親と同じ運命をたどるかもしれない咲叶の将来を心配していたのが原因で、彼女を束縛して終いに、犬猿の仲になり口喧嘩が絶えなくなった。
愛子と似た顔の彼女が、アタシの子供時代に重なり、自身が犯した母親への過ちと取り戻せなくなった家族の形に追われてストレスがまた重なって気が狂うほどに混乱して彼女を責め立てた。
まるで、昔の母親を憎んでいたアタシを責めるかのように。
いつの間にかお父さんは、そんなアタシたちを嫌うようになり逃げるように単身赴任した。
幸せとは無縁の家庭となった。
これがいわゆる家庭崩壊。
アタシが引き金を家族に引いた。
家族の絆に向けた銃口は、家族の絆に罅を入れた。
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