彼女の背中を見ておきながら18
自信復活! 書き直したぜ! とうとう私は殻を破った! これこそ求めた答えだ! ヒャーハッハッハッ! もう一回読んでね? 読者様!
サナギから羽化した! 寒かったぜ! 冬がこんちくしょーが! 春となり羽化した有歩復活祭!! 春が終われば夏!! 因みに『闘う』とは、殴り合いで使う『戦う』ではありません。
『闘う』は『困難に立ち向かう』だったはずです。
今日もスピーカーどもは帰っていった。
残された友千たちは、文句を言うのも疲れたのか無言で作業を続けている。
だが、あいつらがサボりを続けたせいで、文化祭に間に合わない事態になっていた。
でも、意見を言えば二倍に返してくる彼女たちに何も反抗できない。
『どうする? 役者たちにも手伝ってもらう?』
『出来ないでしょうよ? 言えば文句を言われるのよ? 友千たちは』
『だからって文化祭に間に合わないよ?』
『『『『・・・・・・』』』』
沈黙の後にクラスメイトが泣きだした。
『お前ら、何も言わないのか?』
急に声を掛けられて声のする方に振り向くと、佐川先生が呆れた様子でみんなを見ていた。
『間に合うのか? 文化祭に。この調子だと役者たちが怒るぞ?』
煽るように言う彼は、
『文化祭に間に合わなかったらあいつらはお前たちの所為にするんだぞ? いいのか? それで』
『相手を選んで攻撃する奴に舐められて悔しくないか?』
『『『『——っ!』』』』
『おれも小道具の制作手伝ってやるが、明日はあいつらにちゃんと言えよ?』
★
文化祭まであと二週間となった。
今日も帰宅しようとした城川たちを、咲叶は勇気を出して呼び止めた。
『城川たちも手伝ってよ!』
『あん? 何よ? あんたたちの仕事でしょう? 陰キャ』
『陰キャは関係無いでしょう!』
『陰キャが吠えても意味無いって、さっさと小道具作れよー!』
『帰らせないからね?』
扉を潜ろうとした城川の前に立った咲叶。
『どけよ?』
『どかないよ? 出ていくなら小道具を作ってからでしょう?』
『なっ!? あんた舐めてんでしょう? 愛和たちの事!』
『舐め腐ってるの間違いでしょう? 咲叶もお前らをよく思ってないよ?』
『いい度胸じゃない?』
『自分の仕事を他人に任せるのはどうかと思うけど?』
『こんなやってもいいことない仕事を誰がやれって言うのよ? 陰キャがやればいいじゃない! それに納得して従っているんでしょう? お前らは?』
『いいえ。納得なんてしていないよ?』
『ぼくも』
『あたしも』
『僕も』
『俺もだ』
『アタシも』
クラスのみんなが咲叶に加勢してきた。
ただ、一人を除いて。
『綱束? あんたは納得しているのね? じゃあお前やれよ? こいつら小道具作りたくないって言っているからさ?』
『そうだよ! お前がやれ!』
『こいつら役に立たないから綱束がやれよ?』
『——っ!』
友千が何も言わないから、スピーカーどもが彼女を責め始めた。
『友千?』
俯いて握り拳を作り泣いて震えていた友千に、咲叶は声を掛けた。
『友千がいまどれぐらい苦しいかが咲叶は知らない』
友千が、咲叶に振り向く。
『うん・・・・・・』
『相手の痛みを自分が抱えるのはしてはいけない事なの』
『うん・・・・・・』
『自分の痛みは自分のモノ。相手の痛みは相手のモノ』
『うん・・・・・・』
『でも、支えてあげる事はしてもいいと思う』
『うん・・・・・・!』
『咲叶に出来る限りの範囲だけど友千の支えになりたい!』
『うん!』
『だけど咲叶が苦しんだら支えてくれないかな?』
『うん!』
『分かった! 友千に自由に空を飛べるような勇気をあげる! 友千が空を飛ぶならば! 優しい言葉で闘う勇気を咲叶が友千にあげる!
いまから約束するからちゃんと約束の言葉を聞いてよ?』
『うん! 友千も咲叶に空を飛べるような勇気をあげる! 咲叶が空を飛ぶならば! 闘う勇気を友千が咲叶にあげる!』
『うん! 友千が痛みを覚えたら苦しみから抜け出せる、強く! 羽ばたく! 勇気をあげる!
友千の笑顔を見るまで咲叶は頑張ってみる!
だから咲叶にも力強く羽ばたける勇気をちょうだい! 二人で頑張って生きていけるように互いに支えあおう!
咲叶の翼で友千を支えるから咲叶を信じてくれるかな? 友千?』
『うん!』
『分かった! 約束ね?』
手を差し出した咲叶の手を、友千は強く握り締めた。私も彼女の手を強く握りしめる。
『友千! 大丈夫! 咲叶がいる! 言いたいこと言って! 加勢してやるから!』
『分かった!』
『何よ、お前ら? 恥ずかしいこと言って? 馬鹿じゃないの!』
『ホントダサイ。これだから陰キャは!』
『青春していますよー! みたいな台詞言ってさー、あーダサイダサイ!』
『恥ずかしい? ダサイ? お前らじゃないの? 恥ずかしいのもダサいのも? 友千はずっと前からそう思っていたわよ?』
『『『『なっ!?』』』』
『言ってくれるじゃないのお前なんか『お前なんか? 咲叶の親友に何かするつもり? だったらただで済むと思うなよ?』』
『『『『——!?』』』』
『やらなきゃいけない役割があるのに毎日帰るってどうなの? 体調が悪い訳じゃないよね? ただサボりたいだけで人に押し付けて帰るってどういう神経?』
『そんなの決まっているじゃない? 陰キャがしなきゃいけないからよ? 役割分担でしょうが!』
『あのな? お前らが決めたことを友千たちがしなきゃいけないって頭がおかしいのか?』
『咲叶たちは咲叶たちの役割をこなしている』
前に出た二人に続いて、みんなも前に出る。
『ぼくたちもやれるだけの事をしている! 自分で決めた事だから!』
『アタシもだよ!』
『あたしも!』
『僕も!』
『俺もだ!』
『自分たちの都合よく人生は出来ていないのよ? みんな出来る範囲でも頑張って役割を果たしているの? お前らも出来る範囲でやれよ? お前らが決めた事なんだから』
『『『『——っ!』』』』
『お前な!』
『はい! そこまで~! 言いたいことを言ってスッキリしたか? 輝花? 綱束?』
佐川先生が、咲叶たちの間に入って笑顔を向ける。
『城川たち? お前らがしたこと分かってないだろう?』
『だって!』
『だってってなんだ? 言ってみろ?』
『彼氏と遊びたかった・・・・・・』
『それはおかしくないか? みんな頑張ってお前らがサボった分やっていたんだぞ?』
『でも、時間が無くなってしまう・・・・・・』
『みんな遊ぶ時間も休む時間も無かったんだ。城川たちならその辛さ分かるよな?』
『『『『はい・・・・・・』』』』
『人はな? 役割を決めたら出来る範囲でやらなきゃいけないんだ。でも疲れているんだったら休んでいい。辛かったら元気になるまで休んでいい。でもサボりたいからって理由で休んじゃ駄目』
『『『『はい・・・・・・』』』』
『みんなで仲良く協力し合って文化祭を楽しんで欲しいんだ。先生もみんなも』
『輝花たちに任せっきりで自分たちは遊んでいるのは先生悲しいな・・・・・・』
『みんなで協力し合って文化祭を楽しめるようになって欲しいんだ。先生はな?』
『城川たちどうしたらいい? こういうときは?』
『『『『ごめんなさい』』』』
反省した彼女たちと急ピッチで作業をして、無事文化祭に間に合わせて成功を収めた。
朝に、『キミが空を飛ぶならば!』を読んでくれてありがとうございます! そして、おはようございます!
昼に、『キミが空を飛ぶならば!』を読んでくれてありがとうございます! そして、こんにちわ!
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