『僕はじゃんけんで勝てない』後編
つづき
何を思ったのか私は、彼女を男と錯覚させておいて、後で実は女の子でした、ばーん! という流れをやろうとしていたのです。叙述トリック……というか詐欺だ。
つまり、登場人物は石田委員長が女の子であると当然知っている訳ですが、読者にだけは隠されていたということですね。誰得だよ!
古今東西、男装していたヒロインは数多くいますが、このパターンは珍しいのではないでしょうか。それもそのはず、ラブコメでそんなことをしても意味が無いですからね……。私はいいと思ったんだけどなあ。
そんな石田さんですが、名前は「はじめ」といいます。彼女が女の子という前提で読んでみると、色々なシーンが違う意味を持つようになる、はずだったのですが、かなり苦しいですかね。それにもし男の子だったとしても、それはそれでアリかもしれません( ^o^)
ちなみに、もう一人ヒロインキャラの構想がありました。「僕」こと伊織のペンフレンドで、2学期辺りで留学してくるドイツの少女、二葉=シーボルトちゃん。小宮さんは基本物静かだし、石田も常識人なので、ぶっとんだハイテンションキャラを想定していました。
お分かりいただけただろうか? ヒロインの下の名前はゼロ、イチ、ニとなっているのです。三四が無くて、五めんなさい。何言ってんだろ私。
他にも、伊織の住んでいる県はじゃんけん発祥の地で「じゃん県」という愛称があるとか、主人公の友達ポジションの谷口の話とか、担任の先生(じゃっかん平城先生っぽい)の話とか、映コンにも「小宮さん」なる図書委員が出てきたけど、果たして同一人物なのかどうなのか! ……と、色々考えてはいたのですが、残念ながら今の私の力では小説という形にすることは難しそうです。




