『僕はじゃんけんで勝てない』前編
~あらすじ~
高校2年生の「僕」は、生まれてこの方一度もじゃんけんに勝ったことがない。そんな彼は実は特殊能力を持っていて、その力をきっかけにヒロインと仲良くなったり幼馴染を救ったりする。そんなお話。
私が書いたものにしては雰囲気が明るめの作品。たまに読み返して元気をもらいたくなる(←おいおい)。
そして何を隠そう、序文に出てきた少年こそがこの物語の主人公「僕」でした。彼、主人公なのに名前が出てこなかったのだ……。本当は長編版を書きたかったけど、当分その機会はないと思うので、「僕じゃん」は晴れて第一回を飾ることになりました。
まず、序文でも述べた通り主人公「僕」の本名は裏宗伊織。よく「裏」を「浦」と間違えられるという浦設定(あ、間違えちった)とか、あだ名がラムネ(うラムネ、だから)とか、いろいろ考えていたけど、まずは名前を出そうね、作者さん。
名前が判明しないのは主人公に限った話ではなくて、ヒロイン達も同じような目に遭っていました。眼鏡が似合う小宮さんは、下の名前が鈴。こう書いて「レイ」と読ませます。私はラブコメのヒロインに名も与えずに物語に登場させたのでした……。でも、確かに読み返してみると「鈴のような声」という表現が出てくるので、多分セーフ。いやそんなわけない。
それから、読んでいて不自然に感じた方もおられることでしょう。先ほどもヒロイン「達」と申し上げた通り、あの物語にはもう一人ヒロインが居ました。石田さんですね。
クラス委員長の「石田」は女の子です。石田は女の子です。
つづく




