授業
その後検査を終えた自分は教室に授業を受けに行くために教室を訪れた、中から授業をしている声が聞える、ノエル教員だろうか? その声はとても凛々しく透き通る声だった。
「失礼します、……ホープ・クリミナルただいま検査が終わり、授業を受けに来ました!」
授業を中断されて怒っているのか? それともいつも機嫌が悪いのか? ノエル教員は自分を冷たく見つめ、黒板に書いていた右手をそのまま移動させ空いている席をさした。
「ホープ・クリミナルお前の席はあそこだ! さっさと席について黙って授業を受けろ」
「…………了解です!」
その席は窓際の奥から二番目の席で黒板から向かって右側にパストが座り、パストの後ろには確か、スペクターのエリザ・エイベルが座っている。自分の前にはファントムのイゲルだっけ? たしか? まぁ雷頭の男が座っていた。
「やあ、さっき裏山から凄い音がしたけどあれは君の仕業?」
席に着くと自分の後ろの男が喋りかけってきた。その男の襟や袖は緑の色をしていて彼がゴーストの候補生なのだろう、赤い髪に黄金色の瞳、見た感じは知的で柔らかそうな雰囲気があるがどことなく自信の様なものを感じる。
「ああ、たぶん自分だと思うが、……あんたは誰だ?」
「ああ、ごめん、まだ名乗っていなかったね、俺の名前はカルマ・ヴュルテン」
確か? 昨日パストから聞いていたなえーと、まずレヴェナントがクリミナルでスペクターがエイベル、それでゴーストがヴュルテンだったはずだ、えーとあと、ファントムってなんだけ? そうだ後で稲妻頭に聞いて見よう!
「自分はホープ・クリミナル。昨日からレヴェナントの候補生だ世話になるよ」
「ああ、パストに聞いている、何でもすごい記憶喪失なんだって、コントラクトは世界からの契約で皆が少しばかりの記憶障害がでるが、ホープ程の記憶喪失は見たことがないとパストが言っていたが本当か?」
こいつ好奇心旺盛なのかかなりの質問野郎だな! それに隣のパストがごめんとジェスチャーをしているのは勝手に喋ったことのあやまりか?
「ああ、そうだよ。だからもしわからないことも出てくると思うからその時は教えくれ!」
「ああ、了解した! こちらこそよろしく頼むよ」
「けっ、相変わらず、いい子ちゃん野郎だなヴュルテンの連中は!」
自分の前の席の雷頭君が右手拳で顎を支えている、背中からも不機嫌なオーラを発している。彼は授業がわからないのか? もしくは面白くないのか? 窓を見ながらカルマの言葉を批判する。
「む、ミゲルいまの言葉は聞き捨てならないな! 俺のことを批判することはゴーストのことを批判する事と同義だそれを理解しての言葉か?」
「は、……これだからヴュルテンの八方美人連中とレヴェナントの腑抜け共は! いいか、俺達はこれから悪魔を退治するためにここで訓練と授業をやっているんだ! お前達は学園に青春ごっこ遊びに来たのか?」
「そうだな、確かにシゲルの言うとうりだ、ありがとうシゲル! お前の言うとうりだ! それとシゲル? ファントムの下の名前ってなんだけ? 教えくれシゲル!」
「…………………………まさか…………その…………シゲルって俺のことか????」
「どうしたシゲル? あれ、もしかして違った?? ああ、あれだ、確か、えーと、えーと???? そうだ!? 思い出した! そうだ昨日こいつがダダ滑りの紹介をしたあの名前だ! そう〈お前の母の股からの闇、そして伝説へ〉君だ」
「ふふふ、なにそれ、そのお前の闇から…………伝説、ふふふふふ///」
彼女は堪えきれなかったようで、小さく笑った、どうやら彼女だけが自分の俺の笑いについてこれるようだ!
背中を向けていた〈お前の母の股からの闇、そして伝説へ〉君はタコよりも顔を真っ赤にして俺の胸ぐらを掴んできた!
「それはお前が名乗った名前だろうが!!!!」
「貴様ら、私の授業を聞く気がないなら、裸で廊下に立ってもらうぞ! それが嫌なら、今から一言も喋るないいな、…………それと貴様もだカルマ小声でもお前達の声はよく聞こえていたぞ!」
自分と前の雷頭君はノエル教員のお叱りを受け大人しく座る、ノエル教員はため息ついて授業を再開して黒板に難しい文章を書いていく。
「ちぃ、おい、放課後に顔を貸せ! てめぇとはそこで決着をつけてやる。それまでは首を洗って待っていろ次にお前と顔を合わせる時がお前の平穏になるだろさ! いいかちゃんと覚えていろ! 新人わかったな! フッ、放課後が楽しみだぜ!」
前の彼は自分にだけ聞える声で、そう言った、だから自分も彼にだけ聞える声で答えた。
「ああ、わかったよ、ちゃんと覚えておこう!」
そう、その後展開も自分は読めている、故の発言だ!
その後お昼食事をみんなで取る自分の隣にはパストとカルマ…………そして……向かえには……………………稲妻頭君。
「ふふ、ちゃんと覚えているが? たしかお前の中では自分と放課後になるまで顔を合わせない予定なんだよな。どうする、今すぐやるか? ここでやると当分食事抜きなる可能性があるが? どうする? 少しおちょこちょいな雷頭君!」
彼はまた少し顔を赤くし、俯きながらつぶやく。
「…………いや、今回は…………なしだ、…………俺の気が乗らない、…………ただそれだけだいいな! だから忘れろいいな!」
「ああ、わかったよ! ちゃんと忘れよう! ……………………フッ、放課後が楽しみだぜ!」
「クッ//////覚えて………………クソ忘れろ/////」