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14話

「リン、お前の血飲んでいいか?」


(あるじ)のためには体をも貼るのがパートナーだからもちろん!」

「て言いたいところなんだけど…」


「私めらパートナーの体には人間には害となる成分が含まれているんで御座いますよ」


「すぐに効果があるわけじゃないんだけど…じわじわと体を痛ませていくんだよねぇ」


「えぇ…まじかよ…じゃ一体どうすれば…」


もう時間は30秒ぐらいしかないだろう。

急いで別の案を考えなくては。


「私の血でいいなら全然飲んで下さい。」


そういって、椿は自分の小指にナイフを刺した。


プスリ


同時に小指から赤い出来物のように血が湧いて出てくる。


「何ためらってるんですか!時間がないですよ!はやく!」


そうだ、時間がもうないんだった。

俺は急いで椿の元へ近寄る。

そして、椿の小指についてる血を俺の人差し指ですくい取り、それを舐める。


「ありがとう、椿」


「照くんのためです。これぐらいはどうってことないです。」


椿は少し頬を赤らめて答えた。


「さ、早く紙をめくっていきましょう」

「もう一枚一枚ではなく全部一気にめくりましょう」

「時間制限がある指令があったらまずいです」


それもそうだ。

早くめくらないとまずいかもしれない。

俺は全部の紙を外して自分の前に置いた。


【大声で10秒以上叫べ】

【「パートナー」という名前の本を手に入れろ】

【目を1分閉じろ】

【指令終了までパートナーは自分より年下相手への攻撃を一切禁止する】


「これで全部だ」


「幸い、時間制限のある指令はないですね。」


「多分、メリーが私らに攻撃しなかったのはこの指令のせいだね。」


リンは一枚の紙を指差して言う。

パートナーは自分より年下相手への自分からの接触を一切禁止。

なるほど、それなら色んな能力が使えるにも関わらずわざわざ引き離す能力を使ってた理由も納得できる。

その能力なら攻撃してるのに入らないからか。


「てか、この紙戻すのアリなのかよ!?」


「ルールでは戻すのは禁止とは言ってなかったからね。」


「戻された指令はパスとか無理なんかな?」


「箱の中から引いた紙切れに従うルールですから、もちろん一度引かれた指令も有効だと思われます。」


「なるほどな」


まー、これは仕方ないか。

それじゃ一つ一つ指令をこなしていくか。

まず、年下相手への接触禁止。

これはリンの年齢がかなり低いからそんなに心配ない。

強いて言うんならあの忍者ぐらいか。


「なー、リン?あの忍者って何歳なんだ?」


「私と同い年だよ」

「あっ!」


リンが思い出したように言う。


「でもロー誕生日が12月31日だから私より普通に年下だ…」


なんだって!?

じゃー、今ローに会ったら俺たち結構やばいじゃないか!


「まー、生きてるかどうかもわからないけどね」


リンは楽観的に言う。

確かに殺された2人の中にいるかもしれない。

あんだけ、目立つ忍術を使ったんだから誰かに見つかって殺された可能性も十分にありえる。

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