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宵の文目  作者: けら をばな
第二話 「よかったら、わたしと居てくれないか?」
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 ニギとフヨウとコノハとサクラ、男女二人ずつそれぞれで並んで歩いている。

「いやー、フヨウとサクラが居てくれて助かるよ。あの空間にわたしとニギだけでは、正直心許ないんだ」

 コノハは笑った。ニギは眉を顰めた。

 この〝紫鬼(しき)〟を萎縮させるほどの連中……?

 身構えてしまう。それもそうだ、コノハの力は肌で知っているのだから。

「平気、コノハさんが言っているのは、そういう意味じゃないから」

 フヨウは察してニギの耳許で安心させるように囁いて、優しく手を握った。

「……別に、怖がってるわけじゃない」

 ニギは口を尖らせてフヨウの手を振り払った。

「くっ……!」

 後ろで呻き声。振り返ると、コノハが片膝をついてしゃがみ込んでいた。

「え……?」

「……どうしようサクラ、さっきからコイツらのやりとりがあまりにもツボなのだが」

「アンタねぇ……」

 サクラは心底嫌気が差したように溜息をついた。飲み込めないニギはフヨウを見る。フヨウは頷いて、

「コノハさんって、ぼくらみたいなかわいい男の子が大好きだから」

「……は? 誰が可愛いって? あとお前、自分で自分を可愛いとか言うか普通?」

「可愛いんだから仕方ないじゃない」

 フヨウはニギの頬に自分の頬をくっつけた。ニギは顔を赤くして拒絶した。コノハは身をよじらせて悶絶した。

「ぐッ……! フヨウ! お前わざとやってるだろ! ダメなんだぞ! こっちは命かかってんだから!」

「…………え、アンタってこんなことで死ぬの」

 かつて自分を殺しかけた強敵は、案外簡単なことで死ぬらしい。

「こんなこととは何だー。こんな光景はなー、お姉さんと一部お兄さんのー、恋い焦がれた光景なんだよー。永遠の花園なんだよー」

「…………」


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