第■■章 与えられた可能性
第■■章 与えられた可能性
それは、本来なら訪れることはなかったであろう時間。
可能性として存在しながらも、選ばれることは
まず無いと言えるほどの小さなもの。
少女「・・・変化が必要なのかな」
そんな僅かな選択肢への道を手にした少女は呟く。
彼女の前に何かが落ちてくる。
大きな音と共に落ちてきた何かが、ゆっくりと動く。
それは、人。
全身は既にボロボロにも関わらず
その瞳には決して揺らぐことがない意思が感じられる。
左手には、刀身が炎魔法で生成されている魔法剣。
右手には、どこまでも深く、暗い闇を想わせる漆黒の刃。
その瞳の先には、まるで山のように大きな巨体を動かしながら
ゆっくりとこちらに迫ってくる巨大な何か。
それを見据えると、剣を突き出し構えを取る。
少女「私に残された力も時間も僅か。
・・・なら、諦めるのではなく挑むこと。
・・・最後までもがき続けることが大事。
それは、私の存在理由でもあるのだから」
?「・・・その通りだ。
たとえ決して訪れることがない可能性であったとしても
俺は、絶対に諦めないッ!!」
そんな気迫と共に発せられた言葉に
少女は驚き、そして微笑んだ。
いくつもの希望と絶望を見てきた彼女にとって
それは、今までとは違う輝きを放つ宝石。
だからこそ、彼女は賭けてみようと思った。
少女「・・・微弱な可能性だからこそ
その変化は大きいものとなる。
それがどういう影響をもたらすのかは
誰にも解らない。
・・・けれど、だからこそ
試す価値は十分にある」
手にしていた小さな可能性が、光を発して輝きだす。
少女「たとえ失敗しても・・・。
いえ、彼女ならきっと・・・」
―――そして全てが光に包まれた
第■■章 与えられた可能性 ~完~




