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名の意味

旅行前の一更新。しんどーpcはっやーはよ買おー


次回は戦闘シーン入れるかな?入ったらいいなー…

久々に外で暴れられると思った私のテンションはあり得ないくらいにまで上昇していた。某RPG的に言うとテンション50だ。もう、後一回力を溜めて、テンションを100にすれば、スーパーハイテンションという名の超ヤサイ人に成れる。その一歩手前ということだ。


テンション50の私の前では、風圧もGも無意味だった。むしろ後三倍くらい持ってこい。


そして、停止ボタンを無視して四本の手足で地面にガッチリ掴まってホールドし、颯爽と登場!したのだが、室咲には不評だったようだ。何が悪かったのだろうか。


「和音、テメェは軽々しく……けっ、結婚とかそういう……その……やめろ!それでも和音は女なんだろうが」


「む?何故だ。私は元々そういう人間だぞ。指摘された所で治らないし、治す気もない」


「い、い、や!直ぐに治せ。俺としちゃ……何か…嫌な気分になる。それに、和音は頭張ってる身だろうが。トップがそんなんじゃ、不格好じゃねぇか。女だし。襲われでもしたらどうするんだ?」


「ほぅ?不格好な女にボロ負けしたのは何処のどいつだ?え?…………まぁ、心配してくれるのは嬉しい。だが、これでも私は能力所持者だぞ?そう簡単にヤらせる訳がないだろう。私はナイフの扱いに関しては常人を遥かに凌駕しているつもりなんだが」


「………あっそ」


室咲はハァ、と息を吐いて、肩に担いでいたアサルトライフルを降ろした。銃は作ったらしい。コイツは年日のような事をするのだ。


突然、何の言葉もなく、室咲は私の服の中に手を入れてきた。


「ひゃぅんっ!?室咲貴様何を……!?」


手をまさぐる様にして動かしている為、時々胸に手が触れる。体温が上がっていた。耳が燃える様に熱い。声を出そうとしたが、室咲に口を塞がれてしまった。


そのまま押し倒され、足も拘束されてしまった。


「…………っと。わかったか?」


私の服に入れていた手には、何時も肌身離さず持ち歩いている私のアーミーナイフが握られていた。そのナイフは放り投げられて、今までナイフを持っていた片手で両手を封じられる。その上、口を塞いでいた手は自由だった。


「室咲……ヤる……のか?」


「それも選択肢の1つだな」


「私の…不注意だ……好きにしろ…信用していた私が……馬鹿だった……!!戦場なのに、気を許すなど……間違っていたのだ……!!」


「なぁ、和音。嫌か?」


「嫌だ!嫌に決まっているだろう!こんな形で失うなど……人間なら皆、嫌に決まっている!」


「そか……なら、今後は、注意しろよな。和音は能力を持っていたとしても、それが関係無い相手、和音よりも力の勝る相手、得物を奪われた時。そういう時には、和音の能力は意味を為さない。さぁ、考えてみろ。俺がもし兵士だったら。もしこれが、多数による物だったら。もし相手が能力所持者で、銃弾を用いない攻撃をしてきたら。和音はどうなる?」


「………承知した。悪かったな室咲。もうあの様な発言は控えよう。少々ばかり重いのでな、そこを退いてくれないか?」


「わかればよろしい。能力は過信する物じゃねぇぞ?あくまで応用する為の手段、方法ってだけで、対策は幾らでもとれる。な?んじゃー行くかー……研究所の火薬トラップは頼ひでぶっ!?」


私は自由になった右手で人体の急所を殴って、その後に股間を蹴りあげる。男には急所が1つ多い。


拘束から開放された私は服を正して投げられたナイフを服の中にしまった。テメェ、何しやがるッ!?と大口を叩いている割に、足をプルプルと震えさせていた。生まれたての小鹿と言えばわかるか。


「ふん。仮にも私は女だぞ。あんなことをしていいのは綾火だけだ。本当ならば殺している所だが、機嫌は悪くない。許してやろう。次は命がないと思え」


それからは、室咲は一言も話さなかった。


研究所はそれなりの大きさだったが、驚くほどではない。ドーム状に展開された屋根は、どこか原子力発電所を連想させる。電気を扱う上でどうしても必要だったのだろう。それにしても人気が感じられない。


血の匂いも無く、鉄の匂いも無く、この辺りだけは、戦争から隔離されている様な空間だった。


先程から、ナイフが研究所に引っ張られる様な感覚があった。恐らくは、研究所から発せられている磁力によるものだろう。この磁力が機械トラブルを引き起こすのだろうか。制御が不安定になるのも頷ける。


と、言うことは、この研究所はまだ動いていると考えるのが適切だ。さて、どうしたものか。


「なぁ、室咲。そろそろトラップがあっても良い辺りだ。そこで待っておいてくれるか?」


「承知しました」


室咲は短調な声でそういった。目は何処を見ているはわからず、瞳孔が物凄く開いている。さっきの出来事kらずっとそうだったのか。この表情だと実に面白くない。余り力を込めていたつもりではなかったのだが、そんなに痛かったのか?どれ、意識が残っているのか試してみるか。


「室咲、プロフィールを言え」


「承知しました。室咲・M・ウェイパー。身長は175cm。体重は72kg。座高は90cm。スリーサイズは上から95.78,94。出身地は西側の北部の子供用の穴。五年前に東西境界線を越えて東側に侵入し、今はデビルレイズの一構成員として所属。能力は所持していません。年齢は17歳」


「わかった。もういい」


お前に思考能力が無い事がわかった。


ひとまず私は室咲を放置して研究所の敷地内に足を踏み入れた。火薬の匂いが少しだけする。この匂いだ。血を思い出す鉄の匂い。


一歩踏み出すごとに、サクッと砂の塊が崩れる音がする。ここに最近人が入っていない事を表していた。レールがんの研究は終了しているのだろうか。


突然、どこか遠くでパシュン、と言う音が聞こえた。赤外線センサーにでも触れてしまったのだろうか。恐らくは自動追尾ミサイルの類だろう。


「ほーら来た」


アレは火薬を使っているタイプだ。私ならば恐れる必要はない。私は飛んできたミサイルを右手で受け止めた。その瞬間に能力を発動させる。常時発動の私の能力でも、火薬の場所まで距離があっては消えないだろう。


ミシッと骨が軋む音がした。だが、痛みは感じない。これなら大丈夫だろう。数はざっと15発くらいだろうか。全て手で受け止めるのは、少々苦かもしれない。このまま無視していても問題はないが、扉を破壊する用に1発だけ手に入れたいところだ。あの追尾ミサイルは何を基準にして追尾するのだろうか。誰かが操作している事も考えられるが、それなら、一体誰が。


と、そんなことを考えているうちに一発、また一発と私に向かって飛んでくる。先程右手で受け止めたミサイルを飛んできたミサイルにぶつけて相殺する。それの単純な繰り返しだ。一発は勿手元にあるように考えてある。


最後の一発であろうミサイルを受け止めて、扉の方に投げつけた。激しい爆発音が響く。楽しくは無い。悲鳴も、絶望もなにもない、空虚なだけの火薬だ。


「はぁ………」


思わずため息がもれた。面白くもなんともない。ただの作業。まぁ、私の我侭で作らせている武器なのだ。私が面倒ごとを背負うのは当然のことだろう。


次は対空センサーマシンガン…だったかな。要するにセンサーのついたマシンガンの事だろう。一秒間に何発なのか、詳しい話はまったく聞いていない。なんとかなるだろうと思って出てきたのは間違いだったか?仕方ないではないか。私に責任はないではないか。


研究所の屋根から多数のマシンガンが出現する。一斉に私に向かって銃口を向ける。マシンガンで火薬の使用しないものなどほぼないだろう。安心していい。マシンガンから弾が放たれる。勿論、私には傷一つつかない。大体肌に感じるのは一秒に20発のどか。やけに照準が甘い。センサーは何処に反応しているのだ?


…………………かれこれ一分ほど経ったが、一向に銃弾は止まない。長い。まさかこの間に援軍を呼ぶなどではあるまいな……そのまさかかもしれない。


「思ったよりも賢いAIじゃないか。室咲ッ!聞こえるか!?あの私に向かって撃ってくる銃を破壊してくれ!」


「承知しました」


室咲は左の袖から小さなハンドガンを取り出し、引き金を無表情で引いた。股間を右手で押さえて足をぴくぴくさせながら。放たれた銃弾は綺麗にマシンガンの銃口に向かい、銃口だけが破壊される。出所の無くなったマシンガンは、ガガガガガッ!と音を出して停止した。室咲は一発、また一発と正確に銃弾を放ち、停止させていく。


………股間を右手で押さえて、足をぴくぴくさせながら。


もう一度言う。股間を右手で押さえて、足をぴくぴくさせながら。


なんつー奴だ。シュールとかのレベルを超越している。もっと格好良く出来んのかあの男は。助けを求めたのは私だが、あの状態で照準がブレないとは、一体どういう訓練を積めばそんな感覚が身につくのだ?まったく、良くわからない男だ。あれでキリッとしていて黙々と作業を続けていれば傭兵としてやっていけただろうに。一体室咲を動かしているものはなんなのだ?


全てのマシンガンを停止させた室咲は、ふぅ、と一息吐いて。


「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええ!!!!!」


「今更だな」


私はジト目で突っ込んだ。変なホルモンでも出ていたのか貴様は。


私は前に踏み出そうと、一歩前進。地雷を踏んだ。カチッ、というスイッチ音を一瞬だけ感じたが、すぐに爆発音で掻き消える。そういえばそんなものもあったな。土埃が服に付着する。少しばかり中にも入ってしまった。帰ったらシャワーを浴びないと。


足止め用のトラップしかないではないか。つまらん。磁力は何に使っているのかわからないが、まぁ機械での侵入経路を塞ぐ為の物だろう。で、そのために、生身の人間用に用意したトラップだろうか。誤ったな。


一歩、また一歩と踏み出す度に地雷を踏む。そろそろ鬱陶しくなってきた。だが、私の他に地雷を処理できる人間はいない。私がしなければ。


将来は地雷処理の職にでも就こうか。天職にも程がある。


地雷を踏んでは爆発。、その二音だけが、響いていた。私はその爆発に巻き込まれて足を失う兵士の声を想像した。


あれ?めっちゃ楽しいんだけど。


「きゃははっ☆」


不意に声が漏れてしまう。想像でこのような声がでるなど、私は相当は狂人のようだ。改めて自覚した。では、ここで私の持っている考えでも言うとしようか。踏むだけでは誰も楽しくないしな。私の自責という名、ミドルネームもここからきている。


肉塊と芸術は紙一重だ。しかし、それであってその溝は深い。私はその紙一重を作り出す狂人。例えどれだけ低い評価を受けようとも構わない。理由は狂人以外には理解の及ばないものだから。理解するものではない。感じるものだ。


肉塊に成り下がる寸前。それが私の感じる最高の芸術。歪んだ表情。鮮やかな血肉。悲鳴、恐怖と憎しみ。


それが私の感じる芸術であり、作品価値。一瞬で消えるが故に、この世で最も甘美な果実。それを幾度と作り上げるが為に狂う精神。そして、私の初めての作品を思い出した。対象は、私をレイプしようとした兵士。抵抗が、行き過ぎてしまった。今でも思い出すと吐き気がする。だが、あの作品が私の知っている最高のモノだった。あの時はあまりにも美しかった。


そして、芸術は一瞬の輝きを放って肉塊に成り下がる。動かぬ死体はただの赤い人形。叫ばぬ口はただの飾り。歪まぬ顔は見るにも価しない。最低で最悪で最高の心地いい快感が私を襲う。


狂っていようとも、私が正義だ。自身の利益の為に争う大人達とは違う。助けの必要な者には手を差し伸べる。いわば死神か。正義の為に力を奮う。正義の為に私は狂っていく。また戦争で罪無き他人が殺されるのであれば、私がその殺し手を先に殺せばいい。またこうして私が狂うだけで数多の命が救われるのであれば、私は幾度だって狂う。あくまで私は死神。命を奪う事しかでき.ない。


狂人は信用されず、信頼されない。故に孤独。しかし、それでもいい。私が一人になるだけで命が救われるのなら、私という心を捨てよう。


芸術を作る為に生き、戦い、殺し、狂い、笑う。いつでもその対象が自分になることなんて厭わない。その責任は私にある。


故に自責。故にアーンドラン。


だとしても、私という肉体が死ねば悦びは消える。それに抗う為の強さ。


故に強く。故にFフォルテ


そして、赤い血肉を彩り、視界を悦ばせ、悲鳴を奏でる。その二つを合わせ、奏でる、奏者である。


故にユニゾン。故に和音。


それが、和音・F・アーンドランである。


「………室咲、もういいぞ、中に入ろう」


「ヴぅ……テメェ和音覚えてろよ………ぜってぇ……ひぃひぃ言わせてやらぁ……」


お、精神が帰って来たか。この方が室咲っぽいな。


次回予告


室咲…室咲ッ!しっかりしろ!誰だ?誰がやったんだ!?


狂う人、和音・F・アーンドラン

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