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閑話。年時と年日の過去

もっと後に投稿するつもりだった年ブラザーズの過去と年時の心境のお話。


最終的には考えてるけど、キャラクター達がどう動くかで結末は無限に変わります!


いやぁ………これだからやめられないのよ執筆活動。

二人は薬を体に投与されている。


成分から量まで一切不明だが、確実に体を蝕んでいた。それは年日のほうが顕著に現れていた。


髪と目は同じ白髪紅眼だ。薬の影響はそれだけではない。


年日は身長が平均よりも低い。体のことには個人差があるが、年日の場合は異常だった。


現在年日の身長は150弱ほど。しかし、その身長はここ六年間変化していない。研究所を抜け出して暫くしてから体に異常が現れ始めた。


年日の身長は、一週間で30cm伸びた。


年時は研究所からの逃亡の際、無我夢中だったために、妹への思いなど薄いものだった。


その時の彼の姿を知っているのは妹であり、助けられた年日たった一人だ。彼自身でさえ覚えていない。


妹への感情が芽生えたのは、年日とまったく同じタイミングの事。この出来事でだった。


その時、年日は10歳、年時は12歳だった。


年日の肌は深紅に染まっていた。


骨が伸び、皮膚が伸び、血が滲んでいる。


人間味を失った声が木霊する。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」


発作はきっかり六時間毎に起こる。その度に骨が1cm伸び、体が成長する。勿論体内も同時に成長するが、皮膚だけは、その成長についていけなかった。


一日きっかり四回。12時と6時に年日は苦痛に襲われ、血を失った。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」


人の叫びとは形容し難い絶叫が、一体どうすれば齢10の少女から発せられるのだろうか。


年日は服を一切纏っていない。理由は血がつくからである。年時は年日を抱き締めてどうにか安心させようと試みた。失血量は然程多くないが、その数も四回も続くと年日の血液は致死量寸前まで減少する。


失血のために薬を飲み、やっと生きられるほどにまで、血は失われた。


「大丈夫だ…………大丈夫だから………僕がいるから………」


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!っ…………ハァ…………ハァ…………お兄ちゃん……………ハァ…………ハァ…………」


発作はすぐに収り、それが終わると魔法のように裂けていた皮膚が再生する。顔を青くし、はぁはぁと息を荒げていなければ至って問題ないように見えるだろう。


年時は妹に対してとてつもなく心配で罪悪感を抱いていた。


ーーーーーもし、仮に、僕が年日を連れずに彼処に置いてきたら、こんな苦痛を味わうことなんて無かったかもしれない。


年時は年日を強く抱き締める。


苦痛を味あわせたのは自分のせいではないのか、と年時は思案した。


「本当に………ごめんね、年日。僕が、こんな目にあわせちゃって」


年時は涙を流した。未だに年時の体には頭髪と眼以外では異常が見られない。年日にだけの異常。自分だけがこの思いをしないのはおかしいと思っていた。


「ううん。お兄ちゃんは、何も悪くなんて………ないんだよ」


フルフルと年日は首を横に振って否定した。


「いつもありがとう。お兄ちゃん。年日、そんな一生懸命なお兄ちゃんが大好きだよ」


年時は、それに対しての返答が1つしか思い付かなかった。


だがしかし、その言葉以外に年時の心境を示す言葉は存在しない。


「僕も、年日のことが、大好きだ」


そのまま二人は抱き合ったまま、次の発作を待つ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


大事なモンが、増えてちまった。


和音が立ち上げようと言って、そこに集まった仲間。


室咲、綾火、和音、年日。みんな大事だ。


その為には、和音のあの考え方を矯正しないといけない。


自分の命をどうとも思っていないような少年兵のいうな思考回路。それが崩壊に繋がれては、困るんだ。


たった一度のチャンス、世界を改変するチャンス。


死なんて、認めない。


自分は臆病だ。命が一番大事で、それを守るために知識を蓄えた。才能ってのも、あったんだろうけど。


俺の猿芝居で変わるなら、悪人でいい。狂ってていい。


嫌われても、いいさ。


例え妹から見放されても、年日が生きていれば、それで俺は満足なんだよ。

閑話なので次回予告はお休み。前回のが次回の持ち越されるということでw

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