言いたいことが、あるんだ
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「座れ和音。動くんじゃねぇぞ」
室咲は和音を自身の部屋に連れ込んだ。部屋にはベットの他には何もなく、質素というには少し物が無さすぎるだろう。
中に入る際、和音愛用のアーミーナイフを外に置いてきたために、和音には抵抗する術はない。
和音は恐怖感を抱いていた。ベットの他には何もない部屋というものは武器を持っていない和音にとって利用して逃げる、反抗するための道具が存在しない事を表していた。
穴にいた当時、このようなシチュエーションに幾度と巻き込まれていたが、その時には部屋にありとあらゆるものがあった。
何よりその時は愛用のアーミーナイフを持っていた。
それがないというだけで和音は恐怖していた。精神は磨り減り、今にも叫びを上げてしまうような胸の圧迫感。狂人は狂いきっていない。
抵抗できなければただの少女と大差はなかった。
寒い。体温が下がっていく。嫌だ。気を許さなければ良かった。
無駄は思考が和音の精神を不安定にしていく。
室咲は和音を放置して部屋の奥に入っていった。誰もいない別の部屋で室咲の立てる音で和音は想像していく。恐怖感を煽る。
とくとくと部屋の奥から水音が聞こえた。チッチッチッボン、とコンロに火がつく音。
ーーー室咲は湯を沸かしているのだな。
和音は安堵した。ベットの上で座り直して、腰をかけるようにして足を組んだ。
今の服は倉庫にあった色気の欠片もない軍服だ。
「(………って、なんで私は色気とかそんなもの考えているのだーーッ!?)」
耳を真っ赤にして和音はベットの枕に頭を埋めた。頭をそのままにして体重を預け、足をバタバタと動かす。
そして、はっ、となにかに気づいたように髪をすき始めた。
ジョボジョボとお湯がカップに注がれているだろう音。
とくとくという水音。
ポチャン、となにかを入れる音。
ブブブブブブブ、とナニかが震える音。
どこかで聞いたことのある音だ、と和音は思った。脳内でナニかの音を一体どこで聞いたのかを考え始める。
時は穴にいた時のころだ。
場所は兵士に連れて行かれたあの部屋。
生臭い、烏賊を捌いた後なのかと錯覚するような異臭のする部屋。
グロテスクな形をした太く、長い、震えるあのものから、聞こえた音だ。
血の気が引いていく。更に体温が下がっていくのを和音は感じていた。
信頼したのが馬鹿だった。安心した私が馬鹿だった。男はそういう生き物ではないか。と、心の中で思う。
となると、今までで音もなんだったのか、次第にはっきりしてくる。
とくとくという水音は、媚薬かもしれない。
コンロに火がつく音はそれを温める音かもしれない。
カップに注がれている音は媚薬で、ポチャンという音もそういう類いのものかもしれない。
悪い想像が、和音の思考を支配していった。
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「ほら、とりあえず飲めよ」
室咲が部屋の奥から顔を出し、盆にティーカップを2つ乗せて戻ってきた。
私は平然とした態度で対応しつつ、ティーカップを手にとって一口啜った。
コクン、と喉を伝って茶は胃袋のなかに入っていった。
シャンパンゴールドの色をした紅茶は適度に冷めていて飲みやすく、優しく私の体を暖めた。
ふぅ、と息をつこうとすると、胃が暴力的なほどに熱く燃えるように温度を上げた。
私の息も同じように上昇していく。体温も同じように上昇していく。なんだこれは。何があったんだ。
専門的な知識を持っていないためによくわからないが、素人でも異常だと判断できる。
何が起こったのかと右手を使って心臓の部分を軽く触れた。
鼓動がありえないほどにまで速い。
ゆっくりと手を離すと私の胸と服が擦れた。体がそれに反応したかのようにビクッと動く。
どういおうとも表現できない。ただ快感を感じていた。もっと触れていたかったが、それよりも大切な事柄が私にはある。
室咲と、話をしなくては………
「む、む、室咲………私を………ここに連れてきて一体何をひゃい!?」
「っと、やたらと薬回るの早ぇな和音。悪ぃけど、こっちも溜まってんだよ。すぐに終わらせっから」
室咲はトン、と軽く肩に触れて私をベットに押し倒した。肩を触れられただけなのに快感を感じる。
仮にもっと敏感なところを触れられたら、どうなるのだろうか。力も入らない。
抵抗することもなく、押し倒されて私はひっ、と短く声が出る。室咲が倒れた私の上に覆い被さるように乗った。
「和音が可愛いから悪ぃんだぜ……?お陰で毎日悶々としてる。性格が残念だからな……俺が女にしてやるよ。……………いや、俺の女に、かな」
私は室咲に貪るような激しい接吻をされた。
さっき肩を触れられた時とは確実に違う快感。体の内側を弄られる快感に私は身を任せていた。
室咲の熱い舌は歯を、歯茎を、頬肉を丹念に舐め回した。淫靡な水音が静かな部屋に木霊する。無理矢理されているはずなのに私は抵抗できなかった。
中に侵入してきた室咲の舌と私の舌を絡め合いながら舌を外気に触れさせる。たっぷりと互いを楽しんだ舌は持ち主の元に戻り、互いにハァハァと息を荒げていた。
言葉を発することもままならないまま、室咲は私の服へと手をかけた。
軍服を捲し上げられて私の小ぶりの双丘が―――――――――――――――――
「おーい和音ーー。戻ってこーい」
「ふみゃぁぁ!?む、むむむむ室咲ッ!貴様やはり野獣だったな!私は!貴様なぞに!体を!ゆ、ゆゆゆゆゆ………」
「よーしわかった。とりあえず茶ぁ飲め。んで落ち着け」
「わかっているぞ!それには媚薬が入っているのだな!?それを私に飲ませて凌辱するのであろう!!エロ同人みたいに!ははっ、そんな手には引っ掛からんわ!」
「んなことしねぇって。いっぺん深呼吸しろ。ほい、スーハー」
スーハーと深呼吸を繰り返し和音は室咲の手元にあるティーカップを睨み付けた。シャンパンゴールドの液体が入った恐らくは紅茶。しかし、一体何が入っていったのかわからない。
チャポンにもとくとくにもジョボジョボにも薬を入れるタイミングは充分にある、と和音は疑った。
そに視線に気が付いた室咲は左のティーカップの紅茶を軽く一口飲み、和音に差し出した。
「ほら………その、毒味?っつーか、これでいいだろうが。いちいち警戒すんなよ。こっちの気ぃ悪ぃんだよ。ちっとばかし長くなっからな」
「う、うむ………すまない」
和音は少し心を落ち着けて左手でティーカップを持って啜った。
砂糖に入っていた紅茶は仄かな甘さを口内で広げ、紅茶独特の茶葉の匂いが口を通して鼻に抜けるように香る。美味しいと和音は感じた。
「な、なぁ、和音?わざとなのか、天然なのかどっちなんだ?」
「む?なんのことだ」
「そ、その、な?言ったほうがいいのか?というか言いたくねぇ………」
「私はなんのことだと問うたのだ。貴様に拒否権はない」
室咲は少し言いにくそうに目を反らした。しかし、それを和音はじっと見つめる。室咲は意を決して事実を述べるべく、息を飲んだ。
「結構大胆なんだなーってさ………その……俺、それならねぇように左手で飲んだのに………………かっ!間接キスとか大丈夫なんだなって、な」
「……………?………………ッ!?………………!?!?!?!?!?!?」
互いに顔を真っ赤にした。
和音は声が出せず、ただ指を指してブンブンと首を横に振るだけだった。
次回予告
「責任取りやがれっつってんだよ!わっかんねぇのか!?」
ー能力を持たない少年、室咲




