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第三話:ギルド

 この物語はあまり長くならない予定ですので街になったらそこでおわりになると思います。しかし街づくりはまだまだ先になりますのでそこそこ続くかもw

 賞金首の男を倒したあと助けた女性、タウド・キヌちゃんに聞いたところギルドに渡せば賞金がもらえるそうなので俺たちはいまギルドに来ていた。

 ……と言ってもこの村では宿屋がギルドと食堂を兼ねているらしいので俺が宿をとった建物のことなんだがな。



「すいませーん、サチさんいらっしゃいますか?」


 キヌちゃんが呼ぶとギルドの奥から明らかにうたたねをしていた女性が顔を上げる。



「あら、キヌちゃん。

 さっき攫われそうになってたのに助かったのね。

 そっちの彼が助けてくれたのかな?」


 サチさんは眠そうに聞いてくるが俺はその態度に我慢できずに言う。



「この子が攫われそうなの気づいていながら何もしないなんてこの村には人情はないってのかよ!

 たかが十万円の賞金首くらい村人全員でかかったら勝てるんじゃねぇのか!?」



 俺の言葉を聞きながら、サチさんは気絶した後ロープで縛って持ってきたショウキン・クビオを見ながら、


「うーん、君は都会から来たのかな?

 この大男、ショウキン・クビオは村の女性をよく攫うけど、自分で料理が作れないから何日かおきに料理を作ってもらうために攫ってるだけだから料理を作ればすぐに返してくれるのよ」 



 さすがにそれは予想外だった。

 まさかあ~んなことやこ~んなことをして最後には殺すのかと思っていたがよくよく考えれば十万円だしな。



「わかった?

 だから別に放っといても問題ないのよ。

 まぁ、以前助けようとして一人腕を斬り落とされた人もいるみたいだけどね」


 じゃあダメじゃん。


 この村おかしいって。



「もういいや。じゃあこいつを換金してくれ」



「はーい毎度♪

 ところでさっき君はこの村を街にするって言ってたけど本気?」



「本気と書いてマジだ。

 もっと治安のいい街になればこんなに貧乏な寂れた村でも美しく生まれ変わるからさ」



「そう、じゃあがんばりなさい。

 それとあなた、ギルドに登録してみない?

 いまこの村にはハンターがいないから、こないだ農家の男衆がモンスター狩りに出かけたんだけどみんな死んじゃってね。

 だからこの村には年寄り以外は君しか男がいないのよ」


 それはある意味男の夢かもしれないな。


 ハーレムを作れという神の意思か?


「いいぜ、俺がハンターになってやるよ。

 本職は刀鍛冶だけどな」



「じゃあ説明するけどこのギルドでのランクってのは全国共通でE~特Sまでランク分けされてるの。

 で、君強いみたいだし、いきなり最高ランクの特S級のハンターとしてギルドカード発行しとくね。

 ちまちまランク上げするの面倒でしょうし、犯罪者がこの村に寄ってこなくなるように抑止力としてギルドマスターとしての強権発動させてもらうわ♪」



「まぁ、なんでもいいよ。

 実際俺はこの村を街にする以外にしたいことなんて今のところないし」


 そのあとは適当に世間話をしたあと鍛冶屋を開くのにいい空家があるのでそこをもらうこととなり、俺は部屋に戻って鍛冶道具一式を取り出す。



「この村の人口はたしか12人だったな。

 さっきギルドマスター兼村長兼宿屋の主人のサチさんからもらった空家に行ってみるか」



 さっそくもらった空家に向かったのだがそこにあったのは柱だけだった。


 屋根も壁も全て吹き飛び、残った柱も触れただけで倒れてしまいそうだ。

 ようするに瓦礫の山だな。



「サチさん、これは空家ではなくただのゴミだろう」


 だがただで土地をもらったと思えば安いものだと考え直し俺はまず家をリフォームすることから始めた。ここで天才刀鍛冶の技術を使うとしよう。




~10分後~


 なんということでしょう。

 あの柱しかなかった土地はまるで魔王でも住んでるかのような城へと生まれ変わりました。

 堀まで作って溶鉱炉代わりにも使えるように地下からマグマを掘って四方を囲ませているため外敵の侵入も厳しいはず。


 吊り橋を掛けた門、ところどころから生えた無駄に多い部屋、これこそまさに俺の理想としていた鍛冶屋だった。



「カブラさん鍛冶屋を開くお店はできましたか~……ってなんじゃこりゃぁぁぁー!?」



「おうキヌちゃんさっきぶり。

 どうよこの俺のデザインした完璧な城!

 天才刀鍛冶カブラによるこの世界での最初の作品、試作品変態刀『守刀・城』ってところかな」



「てゆーかこれ一人で作ったんですか?

 マフラーと短パンだけの生意気な魔王が住む城みたいじゃないですか!!」


 あ、やっぱこっちの地球にもあのゲームあるんだ。


 そしてこんな貧乏な村でも知ってるとかすごいな



「それくらい一般常識ですよ!

 日本一ソフトウェアと言えば名前通りニホン一のゲームメーカーじゃないですか!」


 心の声を読むなよ。エスパーか。


「実は、サイコメトラーです。

 私は戦闘能力は一切ありませんが超能力だけは異常に極めてますから心を読むなんて簡単なことですよ♪」



「なるほど次からは読まれないように気をつけておこう」



「さて、そんなカブラさんに朗報でーす♪

 なんと村で使っていた農具の修理の依頼がたくさんきていますので、明日までに直しといてくださいね♪」


 そう言ってキヌちゃんが指さすほうを見てみれば山のように積まれた鍬や鎌といった農具の山山山。


「ちなみにこの村では物々交換が主流なのでお金はギルドでハンターへの報酬として以外に使われないので村人はお金をもっていませんよ。

 なので今回の修理はサービスってことで無料でお願いしますね。

 それじゃばっはっは~い♪」


 言いたいことだけ言ったらさっさと帰っていくキヌちゃんを見て俺はため息をもらすしかできなかった。


「だが……実に面白い!」


 やってやろうじゃないか!


 この村を街とするためにもまずは村人にサービス精神を見せねばいかんしな。


 ついでに実験として色々な機能を追加してやる♪



 そうして俺は修理、もとい発明作業を開始するために農具の山に向かうのだった。



 ギルドマスターが上手くやればランクの操作なんてちょちょいのちょいだと思うのですよ。ちまちましたのは面倒ですからね。

 ちなみにカブラが作った城は「魔界戦記ディスガイア」のラハールの城をイメージしました。この世界では任天堂とカプコンは日本一ソフトウェアに吸収合併されていますし、首都のヒロシマ県ではコンパイルはいまだに『魔導物語』と『ぷよぷよ』でブレイクしています。フロムソフトウェアはソニーを吸収して電化製品(魔力製品)の大メーカーとして有名な会社になっています。

 

 そういや魔界戦記ディスガイアの小説も書こうかな。ラハールいじりの物語でも♪

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