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第二話:第一村人発見

 なんとな~くなんとな~く幸せ!っていいですねぇ。

 北に走ったらまず最初に村が見えた。


 入ってみるとずいぶんと貧しい村のようだな。


 トラックや耕運機なんかはあるが、自家用車はないみたいだ。


 とりあえず近くにいた第一村人の若い女性に話しかけてみる。



「あら、旅人が来るなんて珍しいですね。

 ここはトーキョー都のシブヤ村です。

 何もないところですが宿屋ならあちらにありますよ」



「こんなに寂れたところが東京の渋谷!?

 東京は日本の首都じゃないのか!?」



「何をおかしなことを言ってるんですか。

 ニホンの首都はヒロシマ県じゃないですか」



 こりゃ驚いた。


 地名は同じようだが首都が違うとは。



「ともかく案内ありがとう。

 俺は旅人だから今日はこの村で厄介になるよ」



 何はともあれ宿屋に行くか。


 俺の荷物は邪神がある程度まとめて送ってくれた鞄一つしかないので気楽なもんだな。




「さて、これからどうするかな」


 宿屋にて備え付けられたベッドに横になり荷物の確認をする。

 邪神が入れてくれたのは筆記用具、財布、預金通帳、印鑑、着替えの服が三日分。

 あとは刀鍛冶をするのに使う金槌などの鍛冶道具が数点。

 とりあえずこっちの世界での首都のヒロシマを目指しながら刀鍛冶として食っていくかな。


「じゃあ寝るか」


 俺はこの世界での最初の一日を寝て過ごそうと思って

「キャーーー!」

 眠れなかった。



「ったく、どこのどいつだ。人の安眠を妨げる奴は!」


 宿屋を降りてみるとさっき宿屋の場所を教えてくれた女性が大男に担がれていた。



「俺は十万円の賞金首のショウキン・クビオだ!

 この女は気に入ったからもらってくぜ!」



「助けて~」



…………なんってテンプレなんだよ。

 というか警察はどうした警察は。

 こんな小さな村には来ないってのかよ!



「おいあんた。

 その娘さんを攫おうってんなら俺が相手だ」



「なんだガキじゃねぇか。

 俺は十万円の賞金首なんだぜ!」



「それはさっき聞いたよ。

 だからさっさとかかって来いっつってんだよド三流がぁ!」



「いいだろう。

 いくぞ、クビオ・スーパー・ウルトラ・ハイパー(ズドム)「わりぃ、隙だらけだったんでつい攻撃しちまった」……ぐふぅ」


 ショウキン・クビオとやらは俺に殴られただけであっさり気絶した。

 マジで俺ってば強くなってんだな。

 そして攫われそうだった女性を助け起こす。


「よっ、娘さん大丈夫か?

 しかしなんでこの村は君みたいな可愛らしい女性が攫われそうなのに誰も助けに出ようとしないんだよ。

 心にダムはないのかよ?」



「仕方ないですよ。

 この村は住民が12人しかいませんし、十万円もの賞金首を相手にできる人はいませんから。

 下手に助けようとするより、何もしないのが一番なんですから」


 よそ者の俺がどうこう言うわけじゃねぇがこの村みたいなのがこの世界ではあちこちにあるんだろうな。



「よし決めた!

 俺はこの村の用心棒になる。

 そして鍛冶屋をやって他の村からも人が集まってくるような立派な街にしてやる!」



「ええ!?

 街なんてそんなの無理ですよ無理無理絶対無理ですってば!」



「ふふふ、無理が通れば道理が引っ込む。

 俺が決めた以上この村は生まれ変わるのだ。

 はーっはっはっはっはっは!」



 こうして俺は異世界に来て一日目で目的ができたのだった。

 やっぱたまにはこういう話もいいですねぇ。デモンズの方は、かぼたんの可愛さに癒されまくりですけどこっちのギャグギャグしい話も書いてて楽しいです♪

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