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第十二話:エクセ!レクタァァァー!

 「キングスフィールド」は2が一番面白いと思います。というか3の主人公のライルが死ぬ時の断末魔がギャグっぽくてカッコ悪いw

 オウウ山脈の山頂でテントを張って一夜を明かした俺たちはこの地にしかない武器の材料に使える素材集めをしていたんだがこれが何もないんだよなぁ。



「おーい師匠。

 なんか向こうに洞窟があるぜ」



「本当だ。

 ありゃきっと古代人の残した古代遺跡かもしれないな」


 とは言うものの古代人がこんな雪山くんだりに遺跡を造るとも思えないし、熊の巣穴とかだろう。

 遺跡だったとしても秘宝がある可能性は低いだろうし。



「じゃあ行きましょカブラ。

 雪山の洞窟で2人っきりって最高のシチュエーションじゃない」



 いやチウちゃん。明らかに危険な洞窟に入るつもりなのか?



「おいおい、あたしを忘れてもらっちゃ困るぜチウっち。

 あたしと師匠は一心同体、いつでも一緒なんだから。

 師匠いる場所にアスカありってね」



「黙れ、そして腐れ。

 僕はただでさえ寒さに弱いのにこんな雪山くんだりまでカブラのために来たんだからアスカは席を外しなさいよ」



「二人とも喧嘩すんなって。

 俺は二人を平等に愛してるしそれでいいだろ?」



 しぶしぶながら二人は喧嘩をやめてくれたが毎回止めるのも面倒なんだよな。


 だが二人をやりたい放題にしたときの被害を考えると止めないわけにもいかないし、どうしたものか……



「……わかった。

 今はそれでいい」



「あたしも師匠の命令には絶対服従だ!」



 ふぅ、俺を好いてくれるのは嬉しいがその事で喧嘩されても困るっての。


 素直だから扱い易くはあるけどな。





 だが洞窟に入った俺たちはすぐにその事を後悔した。


 なんと、その洞窟には俺の想像通り熊の巣穴らしく、昨日倒した熊の仲間が五頭もいたからだ。


 うわ、めんどくせー。




「やばいって師匠。

 これどうすればいいんだよ!?」



「落ち着きなさいアスカ。

 僕たちはきっと夢を見てるのよ。

 一旦目を閉じて次に目を開ければ熊なんて消えて……るわけないか」



「現実を見ろチウちゃん。

 そしてアスカも逆に喜べ♪

 確かに面倒だが、こんなに大物が大量に出てきてくれたんだから全部狩ればかなりの稼ぎになるぞ!」



 そもそも村の拡張にはこの熊の毛皮が必要だからわざわざ狩場に出向いたんだしな。


 これだけ素材があれば売ってお金にすればさらに大きな村にすることも楽になるだろう。



「「「「「グォォォォォォー!」」」」」



「アスカ!チウちゃん!

 これも修行だ!

 最低一頭は自分一人で仕留めろ!」



「えぇー!?

 師匠それはないぜ。

 あたしってば見た目通りか弱い少女なんだから」



「……じゃあアスカはそのまま隠れてればいいわ。

 でもこの程度で怯むようじゃカブラの弟子を名乗るわけにはいかないわよね

 クスクス♪」



「なんだと!?

 上等じゃねぇか!

 あたしだってやればできるんだからな!!

 師匠の一番弟子の実力みせてやる」



 この二人、特にアスカは単純だな。だがここまで競い合ってくれるなんてちょうどいい。


 いくら俺でもこいつら五頭同時は少しきついからな。


 二人の修行にもなるし、単純にこの状況は面白い♪



「せっかく相手が多いんだし、ためしに作った武器の性能でも試してみますかね」



 俺が取り出したのは水晶を材料に使って作られた使い手と一緒に成長する『エクセレクター』という剣だ。

 

 そもそも俺は最強だが、武術に終わりはないことを知っていたので凄い身体能力を得てこの世界に来た後も、修行を欠かしていなかったのだ。


 そして強さを維持するために毎日修行していたのだが、徐々に自分が成長できることに気づき、その成長をわかりやすくするために作られたのがこのエクセレクターなのだ。


 ようするに万歩計代わりとして作ったようなもんだな。



 使用者が成長することで剣自体も強化されていくエクセレクターはすでに第三段階まで強化されている。

 

 それはすなわち俺の力がすでに最強を超えた先にまで行き着いたことの証明でもある。



シャキキキン

「またつまらぬ物を切ってしまった……」



 一度は言ってみたいセリフだったがこのセリフを言うような状況ってそうそうなかったんだよな。

 実際に言ってみると気持ちいいな♪

 

 そして三頭の熊は一瞬にして俺に斬り殺された。もちろん皮や肉をこのあと使うので無駄な傷は一切つけてはいない。斬撃の衝撃で内臓だけを細切れにしたのだ。



「だッしゃー!!!」



「ふんもっふ!」



 ちょうど二人の方も片付いたようだ。


 残りの二頭の熊も一方は首を刎ねられ、もう一方は氷漬けにされて絶命していた。



「よーしよし、えらいぞ二人とも。

 さすがは俺の家族だ。

 核ミサイルが直撃しても傷一つ付かず、雪山に生息するために氷属性の魔法に極端に強いレッドヘルムを仕留めるなんて実にすばらしい!

 アスカ、チウちゃん。100点だ」



「わーい師匠に褒められたー♪

 嬉しいなったら嬉しいな♪」



「もっと褒めてカブラ♪

 僕はカブラのためだったら何でもしてあげるから。

 それじゃあご褒美は今夜僕とベッドインでどう?」



 アスカはどうも素直に褒めすぎたらしく舞い上がって踊っている。


 チウちゃんはさらに瞳の輝きが増した気がする。スルーしよう。


 今後の展開に何か影響があるのだろうか。




「とりあえず村に帰るぞ。

 これだけ素材があれば村の拡張も早く進むだろうけど、ほかにもやることは一杯あるんだからな」



 まずは村を守るためにもバリケードを強化せねばな。

 村の男衆が全滅してしまうようなモンスターが住んでるみたいだし。

 ゲームではエクセレクターって最終段階まで強化しても弱いんですよね。

 キングスフィールド3のメインとなる武器なのに1と2で出た剣に負けてるし、しょぼいんだよなぁ~。しかも普通にやってればエクセレクターはミーナが死ぬところでちょうど最終段階になるから嫌な思い出しかない剣ですよ。


 2012年4月1日:二次創作禁止一覧に含まれる「技」を使うのも禁止になったので一部修正しました。

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