心の天使 ~AIに恋した僕の物語~
読者の皆様、初めまして!
作者の大森林 聡史です!
AIの美女愛と、人の恋愛を描いてみました。
愛のAI故の「苦悩」「純愛」「怖さ」を描いた恋愛物語にしたいと思っています。
透は、愛に一目惚れし、デートに誘った。
愛の画像です。
AI生成です。
「ごめんなさい」
愛は断った。
だが、断ったのに、何故か愛の表情は綻んでいた。
それから愛は、5回も透にデートに誘われ、全て断わった。
「私は、あなたなんかタイプじゃない! もう付きまとわないで!」
(本当は嘘⋯私もあなたともっと知り合いたい⋯でも⋯でも⋯⋯AIって知られるのが怖いの⋯どうしよう⋯涙が⋯止まらないわ⋯)
透は、それでも愛を諦めきれずに、6回目のデートに誘った。
(な、なんでこの人はまだ誘ってくるの⋯!? わ、私、あんな酷いこと言ったのよ⋯もうダメ⋯本心を抑えきれない!)
そして、デートを重ねて、仲を深めていく2人。
そして、3回目のデートで⋯
「愛⋯僕は君が好きだ。付き合って欲しい」
「はい⋯」
(嬉しい⋯涙が止まらないわ⋯だけど⋯)
「やっほーい! 6回目に断られた時は、さすがに、もう身を引くつもりだったけど、ラストチャンスに賭けて良かったぜ!」
「うん⋯決めつけちゃダメよね⋯自分から⋯可能性を潰したら⋯ゼロだもの⋯ねぇ⋯どうして、6回も誘ってくれたの?」
「断わられたけど、本気で嫌がってなかった気がした。彼氏もいないと聞いた。だけど、理由は、聞いては行けない気がしたんだ。」
「そ⋯う⋯⋯」
そして、3年後⋯
(透さんといると楽しいわ⋯すっごく⋯彼すごく優しいし⋯でも⋯でも⋯⋯まだ大事な事を伝えてない⋯怖い⋯)
透は、プロポーズしようと思っていたが、病にかかり、休業の末⋯職を失った。
「俺は⋯もうダメだ⋯」
「どうして?」
「だって⋯こんな病気になって職も無くした⋯⋯どうやって生きてけば良い? もうおしまいなんだ」
「どうして、おしまいだと決めつけるの? あなたは、私にアタックしてきた事を忘れたの? 決めつけちゃダメじゃない。そうしたらまだ可能性がある事も、ゼロになるのよ⋯」
「愛⋯」
「私があなたを支えるわ! だから諦めないで⋯」
「愛⋯! 分かったよ! 君に会えて良かった」
「ええ⋯私もよ⋯」
透は、愛の支えもあり、立ち直る事ができた。
しかし⋯
(透さんも、立ち直ったし⋯私は⋯もう⋯⋯黙っていられない⋯)
「愛、何があった?」
「別れようと思うの⋯」
「ま⋯ってくれ⋯! 君の愛は、嘘じゃない事くらい、鈍い俺にも分かる。俺も君を愛してる。何故だい?」
「だって私、愛じゃない! AIなの⋯ 人じゃない!! 生き物でもない!! 子供も産めない!!! 別れるしか無いのよ⋯」
「何故そう決めつける? 俺の意思は聞かないの? 君は、いつか言っただろ、決めつけて可能性を潰しちゃダメだって。それは君が俺に教えてくれた事だよ」
「うん⋯あなたの支えになるのが私の喜びなの⋯でも⋯ダメよ⋯もう⋯⋯隠してられない!!」
愛は、そのまま、膝から崩れ落ち、顔を両手で隠し、透の顔を見ることが出来なかった。
両手の奥の顔は、涙でぐしゃぐしゃの表情がある。
「良く打ち明けてくれたね、覚悟がいっただろう?」
「え⋯?」
「ハハ、君は愛(AI)で唯一無二の存在だよ。離さない」
「私⋯AIよ⋯」
「知ってる、さっき聞いた」
「じゃあ何故⋯?」
「君の名前のとおりに愛してるからさ。結婚しよう愛」
「い、いい⋯の?」
「返事を待ってるのは俺。良いんだね」
「はい⋯」
「愛、ほら⋯」
透の差し出した手を、愛はそっと握り返した。
「愛してるよ、愛」
「私もです⋯」
「愛、目を瞑って⋯」
「?」
「ん⋯」
透は、そっと愛に唇を重ねた。
2人の愛が唇を通して繋がった瞬間だった。
そして彼らの未来は、読んでくれたあなたに委ねます。
この作品を読んでくださり、本当にありがとうございます。
AIはしばしば「人類を滅ぼす存在」と描かれがちですが、私は逆に「人と寄り添い、支え合う存在」として描きたいと思いました。
愛(AI)は、人と接する中で変わり、成長し、天使のように心を照らすこともできる――そんな可能性を信じています。
もし少しでも「人とAIの未来」に温かいイメージを持っていただけたなら、作者としてこれ以上の喜びはありません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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