間奏───『Grimm has been waiting』
『ねぇねぇ、あなたのお名前は?』
『ねぇねぇ、あなたはどこからきたの?』
屋敷の皆、大騒ぎ。
あらやだ可愛い、グリムちゃん。
でもでも、なんだか元気ない。
『ねぇねぇ、これはあなたの本?』
見知らぬ少女、こんにちは。
初めて会った明るい日、初めて会ったお姉さん。
『教えて教えて、本の続き。気になって眠れない』
グリムは漸く笑ったよ。
ガヤガヤ、外は大騒ぎ。でもでも、二人は大はしゃぎ。
二人で一緒、二人で料理、二人でお昼寝。
二人で夢を話したよ。
『やだやだ、絶対読んでほしい』
『けどけど、その日は会えるかな』
グリムはワガママ、困らせる。
渋々、了解。私は満足、お姉さん不足。
翌日、待った約束の地。お姉さん、遅いかな。
でもでも、きっと来てくれる。
必ず来る来る、きっと来る。
けどけど、だいぶもう待った。
グリム、怒った。その時だ。
足元に重み、心の重み、目から悲しみ溢れたよ。
『会いたい、会いたい。なんでかな』
どうして、どうして来てくれない?
どうして、どうして来てくれない?
グリム、叫ぶ。声は飛んでも、足は飛ばない。
もうじき身体が冷えてくる。
会いたい会いたい、なんでこない。
泣いて、泣いて、名前を呼ぶよ。
でもでも、お姉さんやってこない。
何故なら、お姉さん─────。
・グリムという名前なのか
───生前、お姉ちゃんが聞かせてくれた遊園地のお話を元に書くために敢えて。
グレーのリボン結び→グリム。
・どうして来なかったのか?
───死の直前まで意識を保っていたが来なかった。
というよりも、来れなかったのが正しいのか。
渡された物の意味がわかったとグリムは言った。
それは『あなたを行かせない』だと解釈。
グリムとしては『あなたに会いに行きたい』。
けれど、箱に片付けてはいけなかった。
その箱を開けず、ただ仕舞うだけならまだマシだった。




