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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

今日は特別

作者: きたさん

「『ホイップメイド♡ミラクルクラッチ』へようこそ~!!」

たくさんのメイド服とかわいい女の子がいっぱいのここは【愛と正義のドリンクメイドバー『ホイップメイド♡ミラクルクラッチ』】

メイドカフェとは違い、それぞれの注文した飲み物の女の子が担当してくれる一風変わったバーなのだ

「今日はメイドの日なので、全メニュー半額ですよ~!!皆様是非お越し下さいませ~☆」

人気No.1のいちごミルク:いちごちゃんは今日も元気に呼び込みをしている

女性にはもちろん、甘党男子が流行し始めた事で男性からの支持者も増えている

注文が入ったと思ったら次の机へ行ったり来たり…まるで休む暇が無いにも関わらず、文句一つも言わない優しさも人気の秘密だ

「あー…ダルッ!」

自慢のメイド服のスカートが捲れそうでも全く気にしないのはピンチヒッターのミルくん

メイドの日で客が多くなる事が予想されていた為、店長から直々にスカウトされたミルくん(♂)が手伝いに来ていたのだ

「もぉ~ミルくん~!スカートの中見えちゃうからぁ~!」

「見せときゃいいでしょ?ここに来てる奴らは喜ぶじゃん」

メイド服を制服としか考えてないいちごちゃんはスカートの中を見て喜ぶ人がお客さんにいるとは思っていない為、「恥ずかしいからやめてよ〜!」とミルくんのスカートを下げようと引っ張るがミルくん本人はどこ吹く風だ

「時給が高くなきゃ誰がこんな格好…あれ?」

あまりの評判に店長から「もう少しいてくれない!?時給上げるから!!」と延長確定されたミルくんは超絶不機嫌だったが、その瞳は入口から入ってきた人物に釘付けになった

「あ、いらっしゃいませぇ〜…って先生!?」

開閉のベルに気づいたいちごちゃんはすぐさまお出迎えの為に入口に走ったが、そこにいたのは我が校の教師:コーヒー先生だった

「あー…いちご、バイトご苦労さん」

「え?なんで先生がここに来るんですかぁ?私に用事でも?」

教師がバイト先に来るなんて何か理由があるはずなのに、コーヒー先生はキョロキョロ周りを見渡すだけで一向に動こうとしない

「あのー…さ、ここにアイツ来てないか?」

「?アイツって」

「あー…あのバk「先生ぇー!!!!♡♡いらっしゃいませぇー!!!!♡♡」すまん見つかった」

大きな声が聞こえたと思ったらさっきまで裏でダラけてたミルくんが全力笑顔で走ってきた

「え?ミルくんに用事ですか?」

「ああ、アイツ今日補習なんだよ」

「ええ!?予定聞いたら『何にもない』って言ったからお願いしてたのに!!」

誘ったのは自分なので怒られると思ったが先生の顔は呆れ顔のままだった

「どうせアイツの事だから補習の事なんて忘れてたんだろうな。元々今日の補習はロイの野郎だったし」

「あ、ミルくんロイヤル先生苦手ですもんね」

「だろうな…ってミル!!!!てめえ補習すっぽかして何してんだ!!!!」

一瞬納得したいちごちゃんだったがじゃあなんで補習担当でもないコーヒー先生がここに来るのだろうとふと思った

「えー!コーヒー先生がいない学校になんで行かなきゃ行けないのさー!!」

「勉強するのに先生が誰かなんて関係ねえだろうが!!さっさと学校来い!!」

先生と会えて幸せ絶頂のミルくんだったが【学校】というワードを聞いてゲンナリとした顔をした

「関係あるよー!コーヒー先生がいるから行ってるようなもんなのにー!」

「今日の補習は俺が臨時担当なの!!後はお前だけなんだからさっさと来いって言ってんだ!!」

先生の腕にしがみついてグダグダ言っていたミルくんだったが先生の言葉を聞いてピーンと顔を上げた

「…マジ?」

「だから早く行くぞって言ってんだよ」

ミルくんの顔がみるみる内に明るくなると「すぐ着替えて来る!!」とダッシュで裏に消えていった

「すまないな、アイツ持って行って」

「あ、いいえ。今日ミルくんのお陰でいつもよりお客様も多かったし助かりました」

2人の挙動を見守っていたいちごちゃんだったが先生の言葉で我に返った

「そうか、なら良かった


ついでにいちご、ちょっとお願いなんだがな」

「?何ですか?」







「次のバイトの時はもう少しスカート長くしてくれ」

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