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召喚士は行く。  作者: さぼてん
第二章 ファラード王国編
7/8

第6話 甘々な僕

150000PV、ユニーク10000人突破、お気に入り登録件数2000件越え、そして日間ランキング2位…………。



正直、何が起こってるのか全く理解出来ておりません。


でも、とにかくありがとうございます!

初作品でいろいろ拙いところもあると思いますが、これからも更新していきたいと思います。


では、第6話です、どうぞ。


ちなみに、【レーダー】は【空間掌握】に修正しています。

「ちょっとルオ、一発で決めなさいよ!」

「って言いながら魔法の準備始めてんじゃねーかよ。だいたい、一撃で殺さねーのはいつものことだろうが」

「あんたのその〝嬲り殺す〟趣味は、私には無いの! 面倒なんだからさっさと殺してよ」

「ならてめえが魔法で片付けろよ」


ネネさんとルオさんが言いあっているけど、正直どうでもいい。


「管理官って、新人を殺すのが仕事なんですか?」

「んなわけねーだろ、てかいつまでその話信じてんだよ」

「はぁ……」


やっぱりか。


元々大して信用していたわけでもないし、今敵になられても別にショックではない。問題はそこじゃないんだ。


そう、いつから僕は、こんなに甘々になったんだ?


元々、こんなに簡単に人に騙される様な人間じゃなかったはずだ。


いや考えるまでもない、この世界に来て自分の能力を実感した時だ。


前世では早くに家族を失い、かなり厳しい生活を送っていた。そのせいか生きることへの執着は強かったし、そのための努力も怠らなかった。


でも、この世界の僕は違う。


神様という文字通り雲の上の人と仲良くなり与えられた力は強大で、僕はいつの間にか『何か起きてもどうにかなる』って思ってたんだ。


別にどうにかならないわけじゃないとは僕も思う。


今だって、3対1だけど、普通に勝てると思う。


ただ、そういうことじゃないんだ。


神様達に楽しく幸せに生きる様に言われて、この世界での自分の能力に浮かれて。


いつの間にか、ゲームで主人公を操っている様な、自分じゃない誰かの人生を楽しんでいる様な、そんな気になっていた。


僕の能力は高い方だけど、実際僕はその能力を全く使いこなせていない。今だって、最大出力30%くらいだ。それでも充分に強いけどさ。


それを考えれば、浮かれていい様な能力じゃない。ましてや、この世界の僕だって僕であることには違いないんだから、何かあって僕が死んだら、死ぬのはもちろん僕だ。僕じゃない誰かが死ぬわけでもないし、ゲームみたいに蘇生するわけでもない。


前世ほど必死にならなくても生きていけるなら、それはそれでいいことだ。


でも、だからって生への執着を持たないことや生き残る努力を怠ることは、間違っている。


なぜなら、世の中には〝絶対大丈夫〟なことなんて無いんだから。


この世界自体を楽しむにも、家族と呼べる仲間を見つけるにも、僕が生きてなきゃ話にならない。


前世とは色々違うからすぐには無理かもしれないけど、これからはもっと生き残る努力をしよう。


きっとそれは、仲間を見つけることにも、見つけた仲間を守ることにも、繋がるはずだ。


取り敢えず、今は。


「3人とも敵、ってことですか?」

「そういうこと、だよ!」


後ろから振り下ろされる剣を気配だけで躱す。【空間掌握】がある僕にとっては、別に難しいことではない。


その後も、ルオさんとヤリィさんの前後左右からの攻撃をいなしながら躱し、時折飛んでくるネネさんの魔法は体を捻って躱した。


「お前、新人の癖にやるなぁ」

「大抵は、俺達が裏切った時点で命乞いをし始めるんだけどね。意外だよ」

「そりゃどうも」


俺は一瞬にして2人から距離を取る。


「これからは、こうするしかないかな」


今まで、なんとなく相手の事を覗き見する様な気がして使わなかった人物に対する【解析】を、僕は初めて行った。




◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎


ヤリィ Lv27

人族 男

盗賊(元冒険者)


HP 1520/1520

MP 113/113

Str 156

Vit 110

Int 143

Min 82

Dex 100

Agi 164


スキル

【剣術】Lv4

【詐称】Lv2

【属性魔法≪風≫】Lv3

【Agi強化】Lv2

【盗み】Lv3


称号



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ルオ Lv28

人族 男

盗賊(元冒険者)


HP 1846/1846

MP 78/78

Str 221

Vit 203

Int 35

Min 148

Dex 92

Agi 112


スキル

【斧術】Lv4

【体術】Lv2

【挑発】Lv3

【Vit強化】Lv3

【盗み】Lv3


称号



◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎




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ネネ Lv24

人族 女

盗賊(元冒険者)


HP 982/982

MP 260/260

Str 42

Vit 58

Int 275

Min 130

Dex 102

Agi 84


スキル

【杖術】Lv3

【水属性適性】Lv2

【属性魔法≪水≫】Lv4

【属性魔法≪風≫】Lv3

【Dex強化】Lv1

【Int強化】Lv3

【盗み】Lv2


称号



◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎




「良くも悪くも、平均的な冒険者なのかな。いや、〝だった〟のか」


3人の能力値を見て、その微妙な能力に何と言ったらいいか分からない。


「そっちから来ねぇなら、こっちからだ!」


ルオさん、いやもういいか、ルオが叫びながら突っ込んでくる。


Agiが人族男性の平均以上なだけあって、思っていたより速い。


が、僕にとっては遅過ぎる。


武術なんて何もやったことのない僕だけど、【武神】には体術スキルも含まれているおかげか、体が自然に反撃へと動く。


ルオの振り下ろす斧の腹に左手の裏拳を入れていなしながら、脇に溜めた右拳を突き出し、ルオの左頬を殴り飛ばす。


「ハッ!」


出力30%でも、Strは300を超えるのだ。ルオは思いっ切り後方に吹っ飛んで行った。


「少し調子に乗り過ぎだよ。[スラッシュ]!」


吹き飛ぶルオを横に見ながら、ヤリィが何かを呟くと共に間髪入れずに突っ込んで来る。


始めは先ほどと同じ様にいなしてカウンターを決めようと考えたが、僕はヤリィの呟きに言い様のない不安を感じた。


その予想は的中し、ヤリィの魔力が一瞬活発になったかと思えば、先ほどまでとは比べ物にならないスピードで剣を振ってくる。


「ッ!」


急いでいなしではなく回避の態勢に入るも、躱せたのは一発目だけ。二発目の返る剣で斬られそうになるが紅蓮の天衣の障壁が発動し、それを防ぐ。


「はぁ?」


無色透明の障壁が見えないヤリィは何が起こったのか理解していない。そして、その隙を見逃す僕じゃない。


「セイッ!」


ヤリィの腹の鎧を思い切り蹴り飛ばし、ルオと同じ運命を辿らせる。


そして敵の3人が一箇所に固まったのを見て、僕は攻勢に移るため魔法陣を投影する。


水属性中級魔術。子供の頃に男子なら誰もが一度はやったことのある妄想を、僕は魔法で再現した。本当は火属性あたりがそれっぽいんだけど、森の中で火属性魔法を放つなんて出来ないので今回は水で妥協。


そして僕が魔法陣を投影した瞬間、狙い澄ました様にネネが魔法を放ってくる。


狙いは悪くないし、僕じゃない魔術師相手ならダメージを受けることは必至だろう。


なぜなら、魔術師は魔填中も投影している魔法陣を保つのに集中が必要で、攻撃を躱しながら魔填し続けることは難しいからだ。


が、それはあくまで〝僕じゃない〟魔術師だったら、の話だ。


僕はネネの魔法陣を一瞬でコピーし、【連装魔法】を生かして中級魔術の魔法陣の横にコピーした魔法陣を最適化してから投影、同時に魔填を完了させ、ほぼノータイムで同じ魔法を打ち返す。


「風属性下級魔術、≪風刃(ウィンドカッター)≫!」


風刃(ウィンドカッター)≫は始原魔法の一つであり、それを最適化しただけのものを魔術と呼ぶのには抵抗があるけど、まぁ仕方ない。そんなこと気にしてる場合じゃないし。


「えっ!?」


遠くでネネの驚いている声が聞こえた。


それもそうだろう。


いくら下級魔術とは言え、ほぼノータイムで発動させるのはあまり多くの人が出来る技ではない。


その上、同じ魔法のはずなのに新人(・・)の僕の≪風刃(ウィンドカッター)≫に自分のはかき消されてしまったのだから。


風刃(ウィンドカッター)≫はそのままネネに向かって飛んで行き、彼女の左肩を深く抉った。


この間に、僕の中級魔術は完成している。


両手を地面に水平に突き出し、手は薬指と小指を曲げ、それ以外の指はピンと伸ばす。


そう、〝銃〟の形だ。


「水属性中級魔術、≪水閃弾(アクアブラスター)≫!」


魔術が発動すると同時に体内の魔力が両手の人差し指と中指から放出され、二指の先に直径5cmほどの深青色の球が作られる。


放出される魔力の流れを一瞬切ることにより〝引き金〟が引かれ、球は形を細いラグビーボールの様に変えながら弾かれたように射出される。


秒間5〜6発の青き弾丸は、やっと再起し始めた3人に容赦なく襲い掛かった。


「ぐっ、がはッ」

「ぐおっ……!」

「ちょ、私のこと守りなさ、あがぁ!」


始めは前の2人が必死に弾いていたが、2人で弾き切れるペースではない。


すぐに押し返され、武器は壊され、前の2人は肉の盾と化す。


ネネはそれに一応守られてはいたが、もともと軽装なので2,3発で重傷だ。


「斬れ味は今回設定しなかったから、高速の水の塊がぶつかってるだけなんだけど」


とてもそうは思えない光景になっている。


10秒程で斉射を辞めると、そこには凄惨な姿になった3人の姿があった。


鎧もローブもボロボロで、身体中から血を流している。


もし死んでしまったら殺人罪になるのかと一瞬思ったけど、先に殺そうとしてきたのは向こうだし、盗賊相手ならなんとかなるんじゃないかと思った。というか、そうでなきゃ困る。


もぞもぞ動いているから死んではいないと思うけど。


「はぁ、はぁ、相手を、まち、がえたな」

「くそ、全くです。惨めだ」


驚いたことに、ルオとヤリィはそれだけの傷でありながら立ち上がった。しかもそれぞれ腕で気絶したらしいネネを引っ張り上げながら。


「覚えてろよ、クソガキ。いつか、ぶっ殺して、やるからな」

「今回の原因は僕にあるように思いますけど、目の前で盗賊を逃がすほど僕も優しくないですよ?」

「別に、君が優しいかどうかは、関係ありませんよ。この恨みは必ず。では」


さっきからもぞもぞやっていたヤリィの左手が、何かの宝石の様に輝く水晶を腰の後ろから取り出した。


ヤリィがそれを握り潰した途端僕の目の前にいた3人が光に包まれ、光が晴れる頃には、そこにはボロボロになった服や装備の破片と血溜まりしか存在しなかった。


「人を殺すのは気が進まないけど、流石に逃がすわけにはいかないし。っていうか盗賊相手にそんなこと言うのも充分甘さ、か。これ克服しないとな」


もちろん彼らを逃がしはしない。


一瞬ひやっとしたが、どうやらここから1kmほどの場所にいるらしい。


さっきヤリィが使ったのは、転移系の魔法かな? いやそんなスキル無かったし。間違いなくあの水晶が鍵だよね。


「【空間掌握】で位置を補足、っと」


組み上げた魔法陣は、雷属性上級魔術。実戦で使うのは初めてだけど、まぁ失敗はしないはずだ。


「≪稲妻(サンダーボルト)≫」


僕がそう呟くと突如僕ら(・・)の頭上に目に見える程の静電気を纏った黒雲が立ち込めるた。


そして次の瞬間、空に一筋の太く青白い雷光が走ったかと思えば、轟音と共に大地に突き刺さり、僕が補足していた3つの気配は焼き消えた。


「なんだか、反省だらけで嫌な依頼だったな。って、まだ依頼はやってないんだった」


それから僕は自らの勘に従い山を下り、草原で【空間掌握】を発動。


気配の異なる魔物を一体狩る毎に別の気配を探し、また狩っては次を探す、というのを繰り返してラビラビットの気配を見つけて記憶、そして合計5匹狩ってからミーネの街に帰還した。




◇◆◇◆◇




シンさんはかなり若いけれど、実力があるのは確かだからこの程度の依頼ならすぐ帰ってくるだろうと、私は思っていました。


「思ってたんだけどなぁ、遅いなぁ」


そう、シンさんはギルドを出た後、3時間経っても帰って来ません。まだ日は明るいですが、なんだかちょっと心配です。


「あら、お気に入りの彼が帰って来ないから心配なの?」


ニヤニヤしながら私に話しかけてきたのは、私と同じギルドの受付嬢であるノーラ。


「ノーラが意味している様な理由で心配しているわけではありません」


明らかにノーラの言葉には違う意味が含まれている。


「メイ、別に照れなくったっていいじゃなーい」

「照れてませんよ! ただ、実力的に帰りが遅い気がするだけです」

「ああ、まぁ一日でEランクだもんね、彼」

「それもそうですけど、能力値自体が高いんです。ラビラビット程度に苦戦するとは思えないので、何かあったとしか……あ」


その時、ギルドの扉が開いて1人の青年が入ってきました。シンさんです。


「あ、お帰りなさい、シンさん。遅かったですね」

「ええ、まぁ。いろいろあったので」


なんだかシンさんは浮かない顔をしています。ラビラビットを相手にしていたとは思えないほどの疲労っぷりです。


「メイリーンさん。とりあえず、これ、依頼分です」

「あ、はい」


シンさんがアイテムボックスから取り出したラビラビット5匹を受け取り、私は奥の部屋に入って『作業』を行います。


このカウンターの奥の部屋は『記録部屋』と言い、各冒険者毎に作られた特殊な記録機に達成した依頼の概要を打ち込み、その記録を保存しておくための部屋です。ギルドカードへの記録の編集もここで行います。


実は手動でやらなくても、各ギルドカードと各記録機は魔力的に少しだけ繋がっており、専用の機械があれば自動で更新できたりします。


王都の冒険者ギルドなんかはいつも自動だそうです。羨ましい。


私達も賞罰を確認する関係で一月に一回はその専用の機械を借りるのですが、それ以外は手動でやります。


……って話が逸れましたね。


そして記録が終わったらさらにその奥のかなり広い部屋、解体部屋に向かい、そこの職員にラビラビット5匹の解体をお願いします。


獲物の状態によっては報酬額が増減するのですが、今回は特になかったようなので、急いでシンさんの待つカウンターへ。


「確認出来ました。依頼は成功です。おめでとうございます。こちらが報酬金です」


報酬金は銀貨1枚。冒険者稼業から見れば決して高い額ではありませんけど、一般人の一日の稼ぎとは比べるまでもない金額です。


それを受け取ったシンさんは、なんだか不安げな様子でこちらを見ています。


「あの、どうかなさいましたか?」

「えっと、ラビラビット以外にも狩ったんですけど、ギルドで買い取ってもらえるもんなんですかね?」


なんだ、そんなことですか。


「もちろんです。どの様な魔物を狩ったんですか?」

「えっと……結構あるので、出来れば広い場所で出したいんですけど」


結構ある? まぁシンさんが言うならそうなのかもしれません。


「分かりました。では、こちらへ」


そう言って私はシンさんを先ほどの解体部屋へ案内します。


カウンターの横の通路を通れば記録部屋はもちろん無理ですが、解体部屋には行けるのです。


「じゃあ、お願いします」


そう言ってシンさんが出した魔物の量は、確かに多量でした。カウンターで私が受け取るよりここで直接の方が効率良いぐらいだから、シンさんの判断は間違ってなかったわけですね。


しかし、問題はそこではありません。


「あの、なぜオーガが……?」


そう、その魔物の山の中に、オーガの死体があったのです。


ミーネの付近に、オーガはいなかったはずなんですが。


「えっと、よく分かんないんですけど遭遇しまして」


なるほど、オーガを相手にすればそれは疲れますよね。


「だからそんなに疲れてらしたんですね」

「あ、いえ、オーガに会ったのは昨日です」



……え?


「あの、では何故そんなにお疲れなんでしょうか。正直、シンさんならラビラビット程度は余裕だと思うんですが」

「それはその、かくかくしかじかで……」


受付に戻りながら私はシンさんの説明を聞いて、遂に彼の疲労の理由を知ることが出来たのです。




◇◆◇◆◇




新人狩りの盗賊との出来事などを説明すると、メイリーンさんはとても驚いていた。


「それは……随分とまた、厳しい討伐依頼になってしまいましたね」

「はい。あの、もしかして、最近新人冒険者が不自然に死んでいたことってありますか?」

「はい、事故か不注意でも片付けられる量でしたが、その盗賊の仕業である可能性が高いですね。あ、ギルドカードをお預かりしても宜しいでしょうか?」

「え、ああ、はい」

「では、少々お待ちください」


メイリーンさんはまたいつもの〝奥の部屋〟に入り、少ししてから出て来た。


「ギルドカードに盗賊の討伐記録を確認しましたので、これを近い内に騎士団の詰所にお持ちください。盗賊討伐の報奨金が出ますから。それと、これが先ほどの魔物の買い取り額になります」

「分かりました、ありがとうございます」


受け取った金額は、なんと金貨一枚に銀貨が数十枚。いきなりお金持ちになった。


そしてメイリーンさんに騎士団の詰所の場所を聞いた後、僕はギルドを出て小鳥の囀り亭に帰った。






帰った僕は宿の裏手にある井戸で水を一飲みした後、部屋に戻った。


当たり前だが、今日は疲れた。


「なんか、僕甘々だったな。これからは気を付けよう」


僕は紅蓮の天衣を脱ぐことすらせず、ベッドに横になった。


Fランク依頼をこなしている時に気付いたんだけど、【自動修復】があるおかげか、紅蓮の天衣はシワにならない。ならないというか、なってもすぐ直るのだ。


【最適環境】のおかげで非常に心地良い上、寝ている時に何かあっても【障壁】で防げるので良いこと尽くめだ。


「これからは脱がずにそのままいようかな……」


疲労もあり既に重かった僕の瞼は自然と閉じられ、僕はあっという間に眠りについた。








感想、誤字・脱字・誤用法報告など、お待ちしております。



・オーガ達の買い取り額を書き忘れたので修正(3/6)

・ギルドの記録の仕様を少しだけ変更(3/8)

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