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魔法の森  作者: たピお
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オルフとの出会い

僕の名前は松本亮。今年の春に中学二年生になった。

日々部活に追われていて、勉強をする時間があまり取れていない。けれど、地頭の良さで今までのテストではなんとか点を取ってきた。そして今、帰りのホームルームで今年初めに行った実力テストが返ってきている。僕のテストが返ってきたけれど、自信がなかったからすぐに鞄にしまい急いで帰る。帰宅途中もテストがどんな点数か気になって自然と足が速まっていく。

 家について手洗いうがいを済ませ、すぐに部屋に入る。そして、テストを確認する。社会48点、国語52点、英語42点、理科48点、数学60点。合計250点だ。『絶望』この2文字が頭をよぎる。自信はないといっても心のどこかで350点は最低でも超えることが出来ると思っていた。なのにそれを100点も下回る点数だ。おまけに今まで80点を下回ったことがなかった。さらに、得意教科の数学が60点だ。これからどうしよう。これからの生活に対する不安が大きくなっていく。ひとまずこれかのことを考えるために、滅多に休まないが、部活は仮病を使って休む。そして、疲れていたから眠ってから考えようと思った。


 目に朝日のような光が入り込んできた。その光に背中を押されるように目を覚ますと周りは青白く光り輝いていて、見たこともない木々が生い茂っていた。そして、いつもみている動物と少し違いがある動物で溢れかえっている。周りにある景色が、ゲームの中にある森のようで少しワクワクしてきた。風に吹かれて木の葉の匂いや葉が擦れ合う音が運ばれてくる。すごく気持ちいい。

「なんだここは!」

思わず叫んでしまった。

「ここは魔法の森じゃよ」

どこからか声が聞こえた。

「私の名前はオルフ。この森におぬしをよんだフクロウじゃ」

はっきりとした声が聞こえてきた。声のした方を見てみると、そこには白銀に輝く羽を持った美しいフクロウが、木の枝に止まっていた。このフクロウが答えたのか。そんな疑問を持っていると

「おぬしに言っておるのじゃが」

という声が聞こえてきた。信じられないが疑問に思ったことを聞いてみる。

「なんで僕をここに呼んだんだ」

ついキツイ言い方をしてしまった。

「まあ、気まぐれで呼んだだけじゃ」

すっとんきょうな答えが返ってきた。オルフはあまり気にしていないようだった。

「ちゃんと詳しく教えてくれよ」

そう聞くと

「時がたてばわかるよ」

と、またはぐらかされた。せっかく話せる相手が来たのだからいろいろ質問してみる。

「ここにいる間って元の体はどうなってるの?」

「おぬしの部屋の中で深い眠りについているから安心するのじゃ。他に聞きたいことはあるか?」

「じゃあもう一つ。この森に人は住んでるの?」

「今は住んでおらぬ」

少し暗めの声になった。

「そうなんだ。デリカシーのないこと聞いてごめん。」

疑問も解決できたことだし、せっかく来たこの森を探検することにした。

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