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another1 ホワイトデー

──未来。

「いやなんでいきなりホワイトデーなの?バレンタインから書くべきじゃない?」

俺は思わずそう言ってしまう。

「バレンタインよりホワイトデーの忙しいからじゃない?」

そう俺の姉である結城千歌音が発言する。

「確かにエレナのせいで忙しいよね。エレナのせいで。」

聖女であるアルテミシアからも強調され、俺は

「なんで私のせいにするの?アルテミシアでも言っていいことと悪いことがあると思うんだけどなぁ…」

「エレナが『ハッピーバレンタイン!』とか言ってチョコ渡すのが悪いんだよ。…その癖今度はまた『ハッピーホワイトデー!』って言ってお菓子渡して回ってるそうじゃん!おかげでパイルバンカーがチョコ塗れに…」

何故その流れでパイルバンカーが出てくるのだろうか。

「もー、ダメだよアルテミシアちゃん。パイルバンカーじゃチョコが焦げちゃうよ?」

「ほどよい焦げ具合のチョコだったので安心して下さい!」

なんということだろう、ここにはツッコミ担当が不在であるらしい。全員がボケでボケ倒してしまっている。

「やっと見つけましたよエレナ様…、はいバレンタインのお返しです。受け取って下さい」

「ありがとうソフラン、私からもバレンタインのお返しだよ。」

赤毛の聖女、ソフラン。この世界における"本物"の聖女。本物だとか偽物だとかそういうことを言ってしまうとアルテミシアが面倒臭いことになってしまうが…、流石に思考までは制限してこないはずであろう。

「ダメだよアルテミシアちゃん、ステイステイ。」

「何言ってるんですか千歌音さん、私何もしようとしてませんよ?」

「いやソフランちゃんになんか投げつけようとしてたよね?」

「エレナに対して投げようとしただけですよ、だから離して下さい」

「あっ、アルテミシア様、千歌音様、お二人の分もありますのでどうか受け取って下さい。」

攻撃的なアルテミシアをホワイトデーのお返しのお菓子で餌付けするソフラン。まるで妹をあやす姉のような、そんな感じだ。

そしてソフランはお返しを食べ終わったアルテミシアの耳元に何かを囁く。

そして俺を置いて3人で話し合いを始めたのだった。



話し合いが終わるのを千歌音やソフランからのお返しを食べながら待つこと10分。

顔を真っ赤に染めたアルテミシアを置いてそそくさとソフランと千歌音は出ていくのだった。

ソフランと千歌音が出ていったことを気にしていると、後ろに居たアルテミシアから肩をつんつんと触られる。

「えっと…少し遅れちゃったけどエレナにバレンタインのお返し…だよ?」

振り向くとそこには少し薄着になり、俺へのお返しのお菓子を豊満な胸元へと挟んでいるアルテミシアが。

俺は迷わず一つの判断を下す。

「じゃあ私からも、アルテミシアに特別に作ったお菓子をあげるね」

そう言って俺は、アルテミシアの真似をするかのように自身の胸元にお菓子を挟んでみることにした。

恐らくアルテミシアは俺が喜ぶような返し方をしようとしたのだろう。

だが、アルテミシアは俺と感性が似ている。

つまり俺も似たようなことをすればアルテミシアだって凄く喜ぶわけである。

そしてアルテミシアは一応聖女であり、現代人でインターネットでいじりまくっていた俺と違って耐性があまり無い。

その結果、アルテミシアは喜びのあまり

ぶっ倒れたのだった。

「アルテミシア!?あー、…やり過ぎちゃったか…」

俺は、凄く恥ずかしかったのもあってアルテミシアに対して過激な色仕掛けは封印すると深く反省しながら誓い、アルテミシアを部屋へ運ぶのだった。

あとお菓子の食べ過ぎでちょっと太ったのでバレンタインに配りまくるのもやめることにした。

最後までお読みいただきありがとうございます。誤字・脱字報告、感想お待ちしています。

女の子同士でもこんなことするはずがないと思っています。


アルテミシア、本作のメインヒロイン枠

偽物の聖女ですがメインヒロインのはずです。

なんやかんやあってソフランとは仲良くなります。

結城千歌音、エレナの姉……?

なんやかんやあって異世界に来ます。

ソフラン

今後出す予定ですが、今後出る時はキャラが変わっているかもしれない本物の聖女様です。

アルテミシアとはなんやかんやあって仲良くなります。

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