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第2話 初めての出会いは森の中で

森林。

それは木々がこう…もわっとなっていて空気が…すーっごく澄んでいる場所だ。

森の中で目覚めた俺は、素早く焚き火の準備をしていた。「どうしてこうなったの?」という疑問を抱きながら。

落ちている木の葉や木の枝を拾い、一つの場所に集める。

俺が着ている服はワンピース…、…血に濡れている部分もあるし裾などは木に引っ掛かったのか千切れて不揃いだ。

そして裸足、そして綺麗に伸びた黒髪。

多分女の子だ。

まずは焚き火をしよう。

焚き火をする理由なんて寒いからに決まっている。裸足なのとワンピースなせいでスースーして辛い。

そして魔物や動物は火を恐れ、近付いてこないだろうし、もし動物を狩った時、肉を焼くことも出来る。あと人がここに居ることを知らせることが出来るからだ。

さて、焚き火の準備も出来たし火を点けよう。

火が点かない。

石を何度も打ち合わせる。

カンカンと何度も打ち合わせたり、都合良くあった棒状の木と板状の木を使って摩擦で火を起こそうとするが……面倒臭いので魔術に頼ろう。

詠唱なんだったかな?と迷っているとボッ!と火が点く。

前世じゃ無詠唱なんて出来なかったはずだ。

そんなことより火の温もりはとても安心感があった。

パチッ!パチッ!と弾けるような音。俺はこの音が好きだ。

そうだ、スキルの確認をしよう。

さて確認っと。


lv.1

魔力量 4/6

霊力量 180/180 

呪力量 180/180

筋力 9

体力 7

持久力 10

敏捷 8

精神力 13

魔力 138

霊力 138

神聖力 20

呪力 138


無詠唱魔術 氷属性魔術 雷属性魔術 降霊術 全属性耐性 料理 剣術 鍛冶 投影魔術 武装創造 武装浮遊 射出 加速 魔力感知 料理 気配遮断 気配隠蔽 偽装 神聖術 魔力障壁 槍術 術式付与 聖剣解放 魔力急速回復 死霊術 テイマー 鑑定 言語理解 催眠術 魔力変換 呪力変換 霊力変換 霊力探知 呪力探知 神聖力変換 炎属性魔術 風属性魔術 


まずはステータス。魔力までは分かるが、神聖力とか霊力とか呪力って何?神聖力はそこまでじゃないけど高い。

魔力量だけは低い。魔術は使えて2発ぐらいだろう。

そしてスキルだ。全部レベル1だが、スキルのが多過ぎる。無詠唱魔術…これのおかげか。

スキルの詳細は後で調べておくか。でも魔力量が低過ぎて大半は使えないだろうな。

それに、名前や年齢が表示されていないのも困るな。人にあった時困ってしまう。

喉乾いたなぁ…人里、湖、または川が無いか探そう。焚き火を消してから移動を開始した。

撃てる魔術はあと炎属性魔術【ファイア】なら2発、派生魔術【ファイア・スラッシュ】、【ファイア・エッジ】なら1発しか撃てない。他の属性でも同様だ。

魔力急速回復があるが、まず俺の魔力の最大値が低いこと、Lv1だと10分の1回復するまでしか効果を発揮しないこと、この二つにより魔術は2回しか撃つこと出来ないわけだ。

0.6じゃ魔法なんて撃てやしない。

この森は足場が悪い、虫デカいしキモいし怖い。さまざまな色に輝くムカデや、見るからに身体に悪そうな瘴気を撒き散らすサソリ、先程の二匹を軽々と貫く巨大なカブトムシ、巨大なカブトムシと縄張り争いをしている巨大クワガタや、30cm以上あるトゲトゲした虫の群れ…。

ざっと数えると20体くらいはいるだろう。

第一から第二十村人まで居るね、なんて虫沢山な村なんだろうか、空耳聞こえそう。

さて、気配遮断があるが…使い方が分からない。例えるなら…昔の携帯ゲーム機で中古のゲームを買ったら、やり込んでいるデータが出てきたけど操作が全く分からない、そんな状態。

はい見つかりますよ。だって虫だよ、複眼じゃん。気配遮断も出来ないし、見つからないわけがない。

「ぎゃああああああああ!」

俺は甲高い悲鳴を上げながら、情けなく逃げ出した。

風属性初級魔術【ウィンド】を発動し、移動速度や跳躍力を強化する。

必死に走る、走る、走る。

生きる為に狩りをしているのだ。子供相手でも容赦などあるわけもなく。

視界の端が、不意に光った。

突如俺の後方を薙ぎ払う、致死の閃光。

その余波で俺は思わずずっこけてしまった。

閃光をスレスレで避けた1匹が、態勢を崩してしまった俺の方へ突っ込んでくる。

手を前へ構え【ファイア】を放つ。

正面からもろに食らったトゲトゲな虫はある程度の速度を残したまま俺の顔面に飛んでくる。ギリギリよけられた。あんなの当たってたら怪我する。あの明らかに鋭利なトゲトゲとか当たったら絶対痛い。

俺は立ち上がってから、トゲが地面へ刺さり動けなくなっているトゲトゲ虫の甲殻の隙間を狙って、魔術を発動する。

仕留められたか分からないので遠くに離れておこう。俺は今非力なロリっ娘である。

…レベルアップした時の声とか聞こえないし仕留められてないんだろうな。そんな声聞いたことないけど。

光波を飛ばしたであろう人物が俺に声をかけてくる。

一見普通なショートカットの、活発そうな女の子だ。あんな光波を飛ばせるんだから普通な訳無いか。握っているのは、身長に合っていない為か大剣に見えるが、一般的な直剣。

見た目で判断するなら…10歳か11歳、相手の身長と俺の身長を比較し、俺の方が若干小さいな。なら俺も10歳とか11歳とかだろうか。10歳になるまで一体どうしていたのだろうか…?

「あ、はい、大丈夫です!」

丁寧な返しになっちゃった。ま、いっか。

「ここら辺で見かけない子だけど、迷子?

私はヒカリ、貴方名前は?」

「えっと…気が付いたら森に居て…帰る場所も特になくて…」

名前!?ヤバい、えっと…なんかそれっぽい名前!

「エレナ!エレナだよ、よろしく」

「へー!エレナっていうんだ!よろしくねエレナ!うーん、村が魔物とかに襲われたのかな…。さっきの虫とか結構強いし」

駄目だコレ、訂正間に合わないわ…。エレナエレナ…割といい響きだしこれでもいいかな。

それはそれとして結構強いんだなトゲトゲ虫。そんなの倒しちゃうこの子も強いんだろう、じゃなきゃビーム出せないし。

「急に走り出してどうしたんじゃ!」

特徴的過ぎる口調の女の子が走ってきた。若干息を切らしているが。ヒカリと同い年かな?

「む、見ない顔じゃな。ヒカリ、どうしたんじゃそいつ」

俺に気付いたのじゃロリが質問してくる。

違和感…。どうやら俺に対して鑑定をしているようだ。鑑定スキルは一瞬変な感じがするから割と分かる。

前世では

「こいつ弱いぜぇ!囲め囲め!」

といったチンピラに仲間が絡まれていることがよく起きた。その度に【投影魔術】、【武装浮遊】、【加速】、【射出】を組み合わせた簡易AU◯ごっこで痛めつけ、縛って冒険者ギルドに送ってあげたものだ。

何かに納得したかのようにうなずく。

一人で何してんだこいつ。

「ふむ…なるほどな」

「この子はエレナ。」

「鑑定をしたから大体分かるぞ」

「じゃあ説明要らないね、あとこののじゃロリはマオ。私の自慢の幼馴染で、魔術全般が得意だよ。」

「誰がのじゃロリじゃッ!」

俺の代わりにヒカリが答えてくれたし、しかもマオのことまで教えてくれた。

「こんなところで話すのもなんだし、ルナ村までいこっか」

「魔物に襲われるかもしれんしの」

親切そうな女の子に助けてもらってよかった。

最後までお読みいただきありがとうございます。誤字・脱字報告、感想などをお願いします。


大事な事なので書きますが、1話で回想に入ろうとした少女とエレナは別人です。


ヒカリ「とうとうメインヒロインたる私の登場だね!」

マオ「はぁ???メインヒロインはワシじゃが???」

ヒカリ、マオ「「は???」」

ヒカリ「やんの?」

マオ「負ける気がせんがの?」

エレナ「メインヒロインはまだ出ないはずだよ。9話くらいに出るはず」

ヒカリ「なん…だと…?」

マオ「のっといてアレじゃがメインヒロインってなんじゃ…?」

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