試験開始
ラキュレスは元々、人間だった。リングと同じだ。しかし、リングとの違いはドラキュラになった時期だろう。
ラキュレスの父親、カンレスがドラキュラになった時、ラキュレスはまだ3歳の子供だった。カンレスはラキュレスをもドラキュラにした。
彼女は物心ついた時にはすでにドラキュラで、人殺しは普通だと思ってしまった。
ラキュレスの心はずっと、子供のままなのだ。
「ラキュレス、いつになったらスカインの周りの地域まで支配を広げられるんだ!もう20年以上俺たちの領地は広がっていない。」
ブツブツと愚痴られたところで、言い返せるわけもなかった。
ラキュレスはドラキュラの王だ。しかし実際は、カンレスの操り人形だった。ドラキュラを裏で操っているのはカンレスなのだ。
「まあいい。ラキュレス、次は人里に潜入をして、狙いの人間を殺してこい。」
そう言ってカンレスは帰ってしまった。
みつきはワクワクしっぱなしだった。「暗殺集団」という言葉に興味を示しているのかは分からないが、楽しそうだった。
「暗殺集団ってどうゆうことするの?」
みつきは子供のように、知りたいことをクロノスに聞いた。
響の目は遥か遠くを見ているようだった。
「ほお、クロノスの紹介とは珍しい。しかもギャルを連れて来よった。」
クロノスは目を丸くした。「ギャル」を連れて来た覚えはないからだ。
「それってもしかして、翔のお母さんのこと?ギャルっぽい格好だし、髪の毛茶色だし。」
蓮は平然と話した。周りの人はみつきがギャルっぽいと気づかなかったのかと、バカにしているようにも見えた。
「私ギャルじゃないけど。」
みつきは言い返した。蓮はバカにしたような目でみつきを見た。
「まあギャルの話は置いておいて、早速、俺たちの組織に入るための試験を受けてもらう。試験って言っても、生易しくないからな。」
翔はやる気満々だった。だが、翔は子供だからと試験に参加させてもらえなかった。
「え?俺は子供の子守役?」
クロノスは愕然とした。翔と蓮の子守役を任されたらしい。
「じゃあ、公園でも行くか。」
クロノスは渋々子供たちと一緒に遊び始めた。
「ええと、響とみつき、だったな。お前たちはこれからレキラという女の暗殺をしてくるんだ。レキラはうちの組織の裏切り者だ。このレキラの暗殺がお前たちの試験だ。この試験に失敗したら、組織内には入れないと肝に銘じておけ。」
みつきや響は心を決めていた。暗殺集団に入ることを。
そして試験に挑んだ。
まず、試験官からもらったレキラについての資料に目を通した。
レキラは警察のスパイだった。暗殺集団に潜入をして情報を集めていたのだ。しかし、潜入していたと気づかれてしまった。だから暗殺を企てられてしまったのだ。
みつきと響は作戦を立てた。
「ひったくりだ!」
みつきは叫んだ。するとレキラが警官としてやって来た。ひったくりをしたのは響だった。
レキラは響を逮捕した。
もうすでに響とみつきの暗殺の計画の実行は始まっていた。




