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ヴァンパイヤ  作者: 天野 光
1章
15/24

有名人

 ラキュレスとリングは人々の追撃によって離れ離れになってしまった。

 人々は怒り狂っていた。家に火をつけられ、大勢の人が死んでしまったのだから。目を光らせて、ドラキュラの逃げ込んだ付近、動くもの全てに向けて矢を放った。

 ラキュレスたちは惨敗したのだ。

 ラキュレスはやはり不快感でいっぱいだった。

(早く城に帰らなければ父上に叱られる。)

 ラキュレスはそう考えていた。

「ラキュレス!どこ?」

 リングは逃げながら、ラキュレスを探した。1人で行動するよりも、2人以上いれば危険も少ない。そこまで考えていたかは分からないが、本能ではそう感じていたのだろう。

 しかし、2人が出会うことはなかった。



 翔が目を覚ました。森の中で目を覚ましたため、自分はあの世に行ったのかと錯覚しそうになった。

 みつきも響も死んだように寝ていた。疲れきって爆睡したのだろう。

 翔は久しぶりに母親の匂いを感じ、安心したのか、おもいっきりみつきに抱きついた。幸せそうな顔だった。

 しかし、森の中で寝るのは危険だ。みつきたちのように無防備な状態なら、尚更だ。

 モンゴルの人々が手入れのしていない森の奥地。そこで寝ていたみつきたちは、野生の動物にとって格好の餌だった。

 野生の狼がみつきたちの元へ迫っていた。しかし、みつきも響も爆睡しており、気づくことはなかった。

 狼はみつきの目の前まで来た。そして、頭を噛み砕こうとした。

 すると突然、翔が叫んだ。

「あーーー!お、狼だ!」

 とてつもなく大きな声で、みつきや響、鳥や動物たちが飛び上がるほどだった。

 襲おうとした狼は驚いて逃げて行った。

「どうしたの、翔?」

 みつきは夢と現実の境をふわふわと行き交いしながら聞いた。逆に響は翔の言葉に驚き、飛び起きて、目はギンギンになっていた。現在の状況を整理するのに時間がかかりそうだ。

「お母さんが狼さんに食べられそうだったから、びっくりして叫んだの。」

 翔はみつきに抱きつきながら、喋った。だが、みつきは意味が分からない、というような顔をした。

「お母さんは強いから、誰にも食べられないよ。」

 みつきはお母さんっぽく言った。響はそれに驚いた。なぜなら、みつきは自分自身を『お母さん』と言ったことが今までなかったからだ。

(少しはお母さんっぽくなったかな。)

 響は嬉しそうだった。


 みつきたちはモンゴルの中心部に向かった。このまま山地にいても、生活はできないからだ。

 途中で遊牧民に会った。なにやら遊牧民同士で話し合っていた。

 みつきはまた興味を持ったのか、遊牧民に話しかけた。

「何話してるの?」

 全員びっくりして、固まってしまった。しかし、事情を飲み込んだ1人の遊牧民が話し出した。

「私は、ドルジ・ボロルマー。私たちが話していたのは、この前にあった飛行機墜落事故ですよ。救助隊が名の知らない男性に道を教えてもらい、被害がそこまで広がらなかったってことについて話していました。一体誰なのか話し合うのが楽しくて。迷惑でしたら、向こうに行きますよ。あれ?あなた達、傷だらけですけど、大丈夫ですか?」

 響は驚きを顔に表した。

(マジかよ。その道を教えた男性って、俺じゃねーかよ。めっちゃ有名になってんじゃん!)

最近、投稿がおろそかになっていますが、なんとか頑張って書いていきます。

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