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光り輝く空の下 ~人が怪物にかわっていく世界の中で、目覚めた超能力を使って戦い生き残る~  作者: よぎそーと
2章

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51/56

51 残念だけど敵なんだね

「それで────」

 髪を掴みあげて拳を叩き込む。

 何度も、何発も。

 レベルが上がり、人間を超えた力を使って。



「この女は────」

 女はそれに耐えている。

 コンクリートなど簡単に破壊できるほどの打撃でも。

 怪物化して耐久力が上がってるからだ。

 しかし、ユウマのレベルは怪物化した女よりも高い。

 そのレベル差がユウマを有利にしている。



「こんな世界になって────」

 単にレベルの差があるだけではない。

 もともとの能力でもユウマが上回ってる。

 これは素質という部分での話だ。

 仮に同じレベルであっても、ユウマの方が能力が高い。

 個人差というものだ。



「怪物が出てきて────」

 もともとの能力が高いので、怪物になってる女を簡単に凌駕できる。

 一対一で戦っても負ける事はない。

 不利を覆すような特殊な能力でも持ってない限り。



「今度は人間から怪物に鞍替えか────」

 女にユウマから逃れられるような能力はない。

 彼女が持ってるのは、基本的に交渉系の能力。

 そして、精神に働きかける能力。

 主に魅了。

 言葉で相手を煙に巻き、精神を操作して好意を抱かせる。



「挙げ句に────」

 好意を増幅させると言った方がよい。

 言葉で相手に好感を抱かせてから、その気持ちを増幅させる。

 もとより好意のない者には何の効果もない。



「自分も怪物になったと────」

 今のユウマに好意などあるわけがない。

 他の者にもだ。

 あるとすれば嫌悪感。

 それを増幅したら敵意や殺意しか残らないだろう。



「そんな奴に────」

 そもそも怪物である。

 人間ではない。

 人としての姿や形を残してるとしてもだ。

 本質的な部分で別の存在になってる。

 明確なる人間の敵となっている。



「容赦なんかするかよ!」

 倒すべき敵。

 明確な敵。

 生かしておけない存在。

 生きてる限り、人間に害を為し続ける。



 だからユウマは一切の容赦をしなかった。

 これまでの恨みや怒りもある。

 交際してると思っていた、大事な恋人だと思っていた。

 だが、そう思っていたのはユウマだけ。

 相手からは数多く確保した存在の一人。

 そこに好意はあるのだろう。

 だが、愛は無い。



 生存戦略としては間違ってはいないのかもしれない。

 だが、恋人と思っていた女が求めていたのは伴侶ではない。

 愛する者では無い。

 寄生先だ。



 生活のために必要なものを手に入れる手段。

 現金を持ってくる存在。

 自分が生きていくための道具。

 それが欲しいだけなのが今日分かった。

 ヒサトモのおかげでそれが分かった。

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