39 集結する怪物、急がねばならない戦闘
「駄目だな」
朝、明るくなると同時に動き出した。
レンタカー屋で車を調達。
運転が出来るユウマとコウシロウにも荷物運びをしてもらう。
おかげで今まで以上に物資を集める事が出来た。
だが、手頃な怪物の集団は見つからない。
数十匹が本当に最も小さな集まりだった。
たいていが100や200という数になってる。
大きなところでは500を超えるところも。
「こりゃ、選んでる場合じゃ無いな」
怪物の分布状況や集結具合を見てると悠長にしてられない。
ヒサトモの観測によれば、怪物も合流を繰り返して群れを大きくしてる。
中には互いに争い合ってる事もあるが。
その場合でも、勝者が敗者を吸収する形で群れを巨大化している。
「このままいったら、手が出せなくなる」
群れが巨大になれば、今よりもっと手が出せなくなる。
そうなる前にさっさと襲いかかるしかない。
「この近くで一番数が少ない所は?」
「ここ」
出向く先で超感覚的知覚を使い、ヒサトモは怪物の動きを把握してる。
それによって調べる事が出来た、もっとも小さな群れの位置を指す。
広げた地図で示されてるのは、昼の休憩で止まったコンビニからほど近い場所だ。
「数は100匹近くいる。
けど、レベルは低い。
たぶん、ここが一番狙いやすい」
「分かった」
それだけ聞けば充分だった。
「じゃあ、ここをやろう」
最初の餌場で狩り場が決まった。
物資もそれなりに集める事が出来た。
これ以上集めるなら、一旦帰って荷物を降ろす必要がある。
それならばと、ついでに怪物を倒していく事にする。
数分後。
目的地の近くに迫ったヒロキ達は、車をおりて怪物達に近づいていった。




