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光り輝く空の下 ~人が怪物にかわっていく世界の中で、目覚めた超能力を使って戦い生き残る~  作者: よぎそーと
1章

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19/56

19 外の様子を見ながら

 ビルの中にある自販機で缶ジュースをいくつか買う。

 それらを飲み干し、屋上に向かう。

 そこからあちこちに空き缶を投げていく。

 派手な音が鳴った。



 こんな事をしてるのは、ゴミの不法投棄の為ではない。

 それによって怪物をおびき寄せるためだ。

 相手が音に反応するかは分からない。

 だが、聞きつけて迫って来るならありがたい。

 音で怪物を誘導できるからだ。



 屋上から様子をうかがう。

 怪物がこれでどう動くか見るために。

 何かしらの反応はあるとは思う。

 しかし、これで近づいて来るかどうかは分からない。

 様子を見て確かめないといけない。



 怪物に知性が残ってるなら、少しは警戒するだろう。

 その場合、派手な音くらいで近づいてくる事はない。

 だが、それならそれで構わない。

 相手が本能だけで動くケダモノでないのが分かる。

 それならそれで対策を立てて対応していくだけだ。



 また、警戒して出てこないならそれはそれで良い。

 それもまた相手を誘導するのに使える。

 迂闊に出てこなかったり、距離を置いていくならばだ。

 音を鳴らしていけば怪物を遠ざける事ができる。



「さて、どう出て来るか……」

 相手の動きを見定めるために屋上から見下ろしていく。

 しばらく待ってると何匹かの怪物があらわれた。

 警戒もろくにしないで通りの真ん中を駆けてくる。



 集まってきた何匹かは、音のしたあたりまで来ると周りをうかがっていく。

 音の原因を探ってるのだろう。

 周りに何かがないかも。

(それなりの頭はあるんだな)

 考え無しのバカではないようだった。



 そんな怪物の一匹が上を向いてヒロキを見つける。

 目があったヒロキは、そんな怪物が吠えるのを見ていく。



 吠えた怪物はヒロキを見て指をさす。

 周りの怪物達はそれを見て、ヒロキの場所に目を向ける。

 そして、ビルの壁に飛びかかる。

 壁に取りついて駆け上がっていく。

 出っ張りなどを利用して垂直に移動してくる。



 それを見てヒロキは非常階段に走っていく。

 怪物が屋上に来た時には駆け下り、下の階に入る。

 開けた屋上ではなく、狭い室内に誘いこむために。



 先ほどの怪物の動きを思い返す。

 声を上げて指をさす。

 周りの者達に何を見つけたのかを示す行動だ。

 それを見て周りの怪物も指された方向を見ている。

 連携がとれてる証拠だ。



「怪物同士なら、協力するのか……」

 凶暴なだけではなく、連携する智慧がある。

 意思の疎通をするだけの協調性も。

 仲間意識や集団性はあるようだ。

 もしかしたら指示を出したり聞いたりする指揮系統、組織的な行動力も。

「面倒だな」



 思ったよりも怪物は頭を使う。

 集団で行動する、それだけの統制もとれてる。

 たとえ誰かの指揮下になくても、協力する事ができる。

 厄介な相手だというのが分かった。

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