11 オーロラの舞う空の下で
会社の入ってたビルの屋上。
そこからオーロラを見ていたヒロキは、気を取りなおして周りを見る。
目に入ってくるのは同じくらいの高さのビル。
それらもかなり荒れていた。
窓ガラスは割れている。
そこから覗ける内部には怪物がうごめいている。
普通の人間はみあたらない。
どこかに隠れてるのか、上手く逃げたのか。
それか、とっくに死んでるのか。
死体がないのを見ると、寄り集まって大きな怪物になったのかもしれない
ヒロキが目にしたように。
中にはビルの屋上に集まってる者達もいる。
ゆらゆらとうごめいてるのを見ると、まともな状態とは思えなかったが。
案の定それらは、崩れ去って一つにまとまっていく。
死体が屋上まで動いてきたのだろう。
その動きを見ていておかしな事に気付いた。
ゆらゆらと動いて集まってきた死体。
それらにオーロラからの光がのびていた。
死体の一つ一つにオーロラが繋がっていた。
集まるとそれは光の垂れ幕に包まれてるようになった。
その光の中で、死体は崩れ墜ちて再構築されていく。
光の中で新たな生物、怪物に再生されてるようだった。
「なんだあれ……」
本日何度目かになる驚きを口にする。
なぜオーロラが、光の束が死体にのびてるのか。
その中で死体が崩れて怪物に変換されてるのか。
どういう仕組みになってるのかさっぱり分からない。
ただ、今日起こってる怪現象と関係はある。
どういう形で作用してるのかは分からないが。
でなければ死体と怪物を包み込んでいくわけがない。
その中で怪物が誕生するわけがない。
あるいは、動いてる死体と怪物への変化。
それがオーロラに何かしら影響を与えてるのかもしれない。
単純にオーロラは怪現象に引っ張られて動いてるのかもしれない。
あるいはもっと他の何かがそこにあるのか?
真相は分からない。
ヒロキの目には起こった出来事がうつってるだけで、原因が示されたわけではない。
それに、考えてる余裕もない。
ヒロキが見ていたように、怪物もヒロキを見る。
それはビルの屋上を飛び越えて向かってくる。
まずいと思ったヒロキはビルの中に戻っていく。
そんなヒロキを追うように、怪物はヒロキのいるビルに到着する。
屋内に入ったヒロキは、続いて入り込んでくる怪物と向かいあう事になった。
今日はここまで
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