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ブリターニャ姫の錬金術師  作者: きくみよ
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朝が来る前に

前話で感想をいただきました、本当にありがとうございます、これからもよろしくお願いします

ブリターニャはロンディニ城を見つめて泣いていた、俺はしばらく考えた後、ブリターニャに俺の考えを話してみる。


「ねぇ、ブリターニャ!、俺は今からあのお城に潜入して来ようと思う!」

「えっ、ダメよ!、まだ敵がお金になりそうな物を探しているかもしれないのよ!、危ないわ」

「君は危険と言うが、俺はもう死んでいる様な状態じゃないか?、この汚物の体でどうやってこの世界で暮らしていくんだ!、君の思い出の物があのお城に残っているかもしれないから、それが残っているか調べてくるよ!、できれば君の居た部屋か、残っていたら役に立ちそうな物がある場所を教えてくれないか?」

「この体に関しては、これから魔術を使って人間の様な体に戻れる様にするつもりよ、それにあの状態では役に立ちそうな物は燃えてしまっているわ」

「どんな魔術で人間の様な体に戻すんだ!」

「それは………、魔導書をよく読んで調べてからでないと出来ないわ!」

「その魔導書ってのは何処にあるんだ、今、持っているようには見えないけど?」

「魔導書は……、たぶんもう燃えてしまっているわ、で、でも何処かで見つけるか、買うなりすれば何とかなるわよ!」

「この体でどうやって探すんだ!、こんな体の奴に魔導書を売ってくれるのか!、燃えてしまっているという事は、あのロンディニ城に魔導書があったのか?、ならば、なおさらロンディニ城に潜入して燃えずに残っている魔導書を見つけなければならないだろう!、でもこの体では魔導書が見つかったとしても汚れて使い物にならなくなってしまう、何か方法は無いのか?、汚さずに魔導書を持ち帰ってこれる方法を!」

「そういえば、あのお城にはまだ役に立ちそうな物が残っているかもしれないわ、アナタの役に立つ物が残っているかもしれない、まず倉庫の建物が並んでいる場所から、収納玉を持って帰ってこれれば私達にも使えるし少しだけだけど未来に光が灯るわ」


俺はブリターニャから収納玉のある場所の詳細な情報を聞く、そしてロンディニ城に向かう前に、ブリターニャを心配させない様に話す。


「それじゃ、その収納玉というのを見つけたら直ぐ此処に帰って来るから、それに今の俺の体は昔の俺の体の様に、簡単に死んでしまう様な体では無いから、あまり心配しないでくれ、でも朝が来ても戻ってこなかったら俺の事は忘れて、何処かに逃げてくれ、それじゃ、行って来る」


ブリターニャは何も言わずに頷くだけだったが、両手の掌を胸の前で組んでいて、祈っている様な姿に見える、俺は真夜中の森を中を歩いてロンディニ城の近くまで移動してきた、今の俺の体は夜目がきくらしく真夜中でも周りの状態がなんとなく分かるので、かなり順調に此処まで来る事が出来た。

そして真夜中なので人が出歩いていないから直ぐにロンディニ城の中に入る事が出来そうだ、しかし城の周辺までやって来ると敵が警備活動を行っていた、俺は光の無い真っ暗な物陰に隠れながら警備活動をしている敵に見つからない様に、ロンディニ城の城壁の内側にある倉庫の建物が並んでいる場所を目指す、途中で警備の人とすれ違うが、物陰に隠れてじっとしているだけでやり過ごせる、今の俺の体を人だと認識出来るのは殆ど居ない様で、俺はどうにかブリターニャの言う収納玉という物がある場所までやってきた。


(酷いなぁ……、何も残ってないじゃないか……)


その倉庫の中は何も残っていなかった、目につく物は全て持ち去られてしまったらしい、しかし、ブリターニャの言っていた収納玉という物は、この倉庫の中に隠されて置かれているという事なのでまだ望みはある。

俺は倉庫の扉の横にある鍵を掛けておく金具が並んでいる所を調べる、当然此処に掛かっていたであろう鍵は全て持ち去られていたが、俺の目的はそれではない、俺は鍵を掛けておく金具が並んでいる所の、金具の左の端にある金具を左手で握り、金具の右の端にある金具を右手で握って引っ張ると、引き出しの様に開いて、その中に小さな物が収容出来る空間があった、つまり鍵を掛けておく金具が並んでいる所は隠された引き出しだった様だ。

その引き出しの中には白くて丸い球が四つ入っていた、コレがブリターニャのいう収納玉という物なのかはブリターニャに聞かなければ分からないが、とにかくこの白くて丸い球しか残っていないので、この白くて丸い球を手に持って引き出しを元に戻して、俺はブリターニャの居る森に急いで帰る事にした、そして真夜中の森を走りブリターニャの居る場所まで来た時に、一体の泥人間が俺を見つけて叫びながら駆け寄ってきた。


「うおぉぉぉぉん、うおぉぉぉん」

「うあぁ、どうしたんだこいつ、こら顔を舐めるな、うあぁ」

「帰ってきたのね!?、良かったぁ~!」

「それよりこいつをどうにかしてくれ!、こいつ顔を舐めてくるんだ!、おかしいぞこいつ!?、ブリターニャ、助けてくれ!」

「こら!、やめなさい!、ユキヒコが困っているでしょ!?」


俺がブリターニャの居る場所まで帰って来ると、俺が帰ってきたのが嬉しいのか、一体の泥人間が俺の顔を舐めまくってきた、俺はロンディニ城に侵入するよりも、この泥人間が俺の顔を舐めまくってくる行為の方が怖さを感じた、俺はブリターニャにやめさせてほしいとお願いしたのでどうにか落ち着いた、そして気になる事があったのでブリターニャに尋ねる。


「それよりその姿はどうしたんだ?」

「コレのことかしら?、コレは草を編んで作ったのよ、どぉ~お凄いでしょ!」

「草を編んで作ったのか?、凄いなそれは………」


俺が驚いたのはブリターニャが草の服を着ていて更に顔には草の覆面を被っており、手には草の手袋、脚には草の長靴を履いていた、喋らなければブリターニャという事が分からなかっただろう。


「アナタの分も作ったのよ、着てみたらどぉ?」

「ありがとう、後で着てみるよ、それよりもブリターニャの言っていた収納玉というのはコレで良いのか?」

「あったのね!?、凄いわ!、ちゃんと四つとも見つからずに残っていたのね、ありがとうユキヒコ!」

「お、おう、良かったな!」(ポっ


ブリターニャは嬉しさのあまり俺を抱きしめてきた、俺はこんな風に抱きしめられた事が無かったので恥ずかしい、恥ずかしいので次の話題に切り替える為、この収納玉で何ができるのかをブリターニャに聞いてみる。


「ねぇ、ブリターニャ!、この収納玉で何が出来るの?」

「コレはね!、こういう事が出来るの!」


そう言ってブリターニャは俺が後で着てみると言った草の服に手に持った収納玉を当てる、そうすると手に持った収納玉が光を放ち草の服も光を放つ、そして光が消えると其処にあった筈の草の服が無くなっていた。


「あれっ!?、草の服が無くなっている!」

「無くなってないわ、此処に収納されているのよ!」

「えっ、その収納玉に……、その中に入っているの?」

「そう!、ほうら!、出て来たでしょ!」

「うおぅ、出てきた、凄い、なにこれ、コレが魔法なの?、凄い凄すぎる!?」

「そんなに驚かないでよ!、魔法がそんなに珍しいのかしら?」

「良く分からないけど、見るのは初めてだから驚いたよ!」

「そ、そうなの……」


俺はその後、その収納玉の事を詳しく聞いてみると、収納玉は一つではあまり効果が無くて、ちいさな道具ぐらいしか収納出来ないが、二つ持っているとその人の魔力の多さに比例して多くの物を収容できるらしい、俺は四つ持って帰ってきたので、ブリターニャ渡した収納玉から二つの収納玉をブリターニャは俺に返してくれた、そしてブリターニャから使い方を教えて貰う、俺は草の服を収納したり、草の服を収納から出したりして収納玉の使い方を覚えた、そして自分の魔力の多さが気になって、ブリターニャにお願いをしてみる。


「ねぇ、ブリターニャ!、この収納玉に入らなくなった所が、自分の魔力の限界なんだよね?」

「そうね!、アナタはかなり魔力が多そうだけど、どうなのかしらね?」

「それを調べてきていいかな?」

「えっ、どうやって調べるの?」

「俺はまたロンディニ城に行って来る、そして目につく物を片っ端から収納してくる、あのお城はブリターニャのお城なんだろ、だったらお掃除をする事と同じだし、行ってきていいかなぁ~?」

「はぁ~、ダメといっても聞かなそうだし良いわよ、でも朝が来る前に戻って来る事!、コレが出来なければ、こういう行為は今後は認めないからね!」

「分かったぁ~、行って来るぅ~!」


俺は走り出す、真夜中の森を抜けて、ロンディニ城にたどり着くと、片っ端から燃えずに残っている物を収納していく、殆どが家具だが、魔導書の様な物もあった、途中で見回りをしている人が歩いているが、この体であればバレる事もないので、どんどん目についたものを収納していく、武器や鎧、服や下着の様な物、そして鍋や調理器具、様々な物を収容して俺はある絵画に描かれている少女を見て腰を抜かして尻もちをついてしまった、その絵画に描かれている少女があまりにも美しかったからだ!、俺はその美しい少女の絵画も収容して森のブリターニャの居る場所まで帰る事にした。

しかしその途中の馬車にお城から奪ったであろう品物が積まれている事を発見した、奪ったであろう品物を一つずつ収容するのが面倒なので馬車ごと収容して、ブリターニャの居る場所まで戻ってきた。


「ギリギリだったわね!」


ブリターニャが俺にそう話し掛けてくる、その瞬間、朝日が東の方から光り輝く、俺はブリターニャにあるお願いをする。


「この絵は俺が貰っていいか?、この絵が気に入ったんだ!」

「ど、どうしてその絵が気に入ったのかしら?」

「こんな綺麗な人を見たのは初めてなんだ、この人はもういないのかなぁ~、あのお城の様子では……」

「たぶんまだ生きてると思うわ!」

「えっ、この人が生きてる事が判るのかい、凄いなぁ魔法使いっていうのは!」

「そう、そうよ!、魔法使いは凄いのよぉ~、それでその絵に描かれている人の事はどんな風に思っているの?、そのぅ、恋人になって欲しいとか、友達になって欲しいとか、あるでしょ?」

「俺と結婚して欲しい、こんな綺麗な人といつまでも一緒に居たい!」

「ほぉ~、い、いいんじゃない、私が伝えておいてあげるわ!」

「えっ、ブリターニャにそんな事が出来るの?」

「私は一応お姫様だったのよ!、お姫様が家臣に伝える事は当たり前の事なのよ!」

「凄い!、姫さまってそんな事も可能なのか………、それじゃこれからブリターニャの事を姫様と呼ぶ事にするよ」

「あ、ありがとう、でも人目に付く所では、姫様って呼ばないでね!」

「目立つからね!分かってる、姫様!」


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