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なろうで行き詰まっている人や、これから書いてみたいという人が、より多くの人に読んでもらえるために

作者: 卯草翔

本文中で意図的にミスをしている箇所がありますので、気になさらずに読み進めるようにしてくださると、ありがたいです。

 なろうで小説を書いている、またはこれから書こうと思っている方へ。

 

 「小説家になろう」は上手く行けば書籍化され、アニメなどのメディアミックスも夢ではない、国内最大級の小説投稿サイトです。書籍化を夢見て書いてみようと思った方も、少なからずいると思います。


 しかし、なろうで小説を書いてみたけどブックマークされない、それどころかアクセス数すら伸びない、日間4桁なんて夢のまた夢(私もそうですが)、という事が多々あります。


 そんな方に少しでもアクセス数を伸ばしてもらうために、底辺作家の私が気付いたことや、失敗したことなどをお伝えしたいと思って、このエッセイに書かせていただきました。ポイントやアクセス数で伸び悩んでいる人、これから書いてみたいけど書き方がわからない、という人が参考にしてもらえると幸いです。


 では早速本題に移りたいと思います。


   ~なろうで評価を受けるために出来ること~


 ①文章を正しく書く。


 ②タイトル、あらすじを読者の興味を引くものにする。


 そんな当たり前の事を読みにきたんじゃねーよ、とお思いになられるかもしれませんが、実際この二つが出来てない人、苦手な人は意外に多いんです。


 他にもSNSでの宣伝や、他サイトへの重複投稿など方法はあるのですが、今回は「小説家になろう」の中で出来る事をついて書いていきます。また、異世界もモノやVRMMOモノといった人気ジャンルを書くといった戦略もありますが、そこについては、他の方々が山ほどエッセイを書いていらっしゃると思うので割愛させていただきます。



 ①文章を正しく書く。



 文章を書くわけですから、この技術は必須と言えます。ここでは、文章を正しく書くってどういうことなのか、という部分をより具体的に述べていきたいと思います(少し口調きつくなるかもしれません)。


 ○段落の最初は一文字分空ける(スペースを入れる)。


 これが出来ていないだけで読まないという人もいます。それぐらい基本事項です。読書感想文などを書く時に、「段落の始めはひとます開ける」と先生から言われたと思います。今一度、自分の小説を見直してみてください。元からしていなかった方はもちろんのこと、これぐらいしてる、という人も確認してみてください。会話文が連続した後など、忘れがちだったりします。

 ※ちなみに「」の段落は一文字分開けずに、いきなり「」で始まります。


 ○句読点をつける。


 句点(。)はつける方がほとんどだと思うのですが、読点(、)をつけない方は割といます。では、読点があるだけでどれくらい違いが出るのか例文を示したいと思います。



 目の前のこの男子生徒は新田誠。小学生からの付き合いで俺の数少ない友人の一人だ。黒髪短髪で少し切れ長の目にフレームレスのメガネをかけた姿は中学生にしては少し大人びて見える。

 

 目の前のこの男子生徒は新田誠。小学生からの付き合いで、俺の数少ない友人の一人だ。黒髪短髪で、少し切れ長の目にフレームレスのメガネをかけた姿は、中学生にしては少し大人びて見える。   (私の拙作、インフィニティ・ライフより引用)



 どうでしょうか。読点がないと文が読みにくく、また切れ目がないので全体的に圧迫感が生じると思います。


 例文のチョイスが悪いということもあって、読点があっても読みやすいとあまり感じない人もおられると思いますが、上の文章を読みにくいと感じる人にとっては、読点のない文章を読んだだけで「読むのやめようかな…」と思ってしまうわけです。


 コツとしては、「~れば」 「~ると」 「~ので」 といった接続語の後には読点を入れるといいと思います。


 ※会話文の最後の文の句点は入れない方が普通です。 例文「ここ、すごく眺めがいいよ。太郎くんもこっち来なよ」


 ○助詞、助動詞の使い方


 実はこれも守れてないという人が割といます。例文としては、



 太郎くんは起きた。


 太郎くんが起きた。



 これなら特に問題はありませんが、



 太郎くんは起きた。


 太郎くんを起きた。



 これだと二つ目の文は明らかに間違いとなります。この場合「太郎くんを起こした。」にするのが正解になります。


 また、意味は通じるけど、ニュアンスが変わるという場合もあります。例文としては、



 学校が見える家


 学校から見える家



 一行目の場合、家から学校を見ていると捉えられますが、二行目の場合、学校から家を見ていると捉えられます。


 実は、ここまででわざと助詞助動詞を間違えた箇所が二つあるのですが、皆さんはお気づきになりましたか?答えは本文の最後に載せていますので、気づかなかった人はもう一度読み返してみるのもいいと思います。


 ○主語、述語、形容詞の語順


 日本語は英語と違い、語順に制約がほとんどありません。極端な話、「学校が見えた」のように、述語が最後にあれば、主語さえ無くても成立します。しかし、気をつけないと間違った意味で取られてしまうケースもあります。



 美しい城に住む少女



 あなたは「美しい城」に住む少女か、城に住む「美しい少女」、どちらを想像しましたか?ちなみに、どっちを想像しても、間違いではありません。しかし、筆者が伝えたい方は「美しい少女」だったとしたら、この文を読んだ何人かは誤解したまま、物語を読み進めることになってしまいます。


 では、どうすればよかったのか。答えは簡単です。



 城に住む美しい少女



 こう書けば、誰でも「美しい少女」なのだと分かります。要は、形容詞は修飾したい名詞の直前に持ってくる方がいいということです。


 またこういうパターンもあります。



 僕は夏休み最終日にまだ宿題が終わっていない友達が、必死で宿題を片付けるのを手伝うために友達の家に行ったのだが、その頃には友達は宿題を終えていて、ゲームで遊んでいた。



 意味は通じます。では、「僕」に対応する述語はなんでしょうか。答えは「行った」ですが、はっきり言ってわかりにくいです。では、どうすればいいのでしょうか。



 夏休み最終日にまだ宿題が終わっていない友達が、必死で宿題を片付けるのを手伝うために、僕は友達の家に行ったのだが、その頃には友達は宿題を終えていて、ゲームで遊んでいた。


 このように、主語と述語を近くにすることで、「誰が何をしたのか」という関係がわかりやすくなります。


 ○ローカルルールについて


 ここからは、必ず守る必要はないけど、守った方がいい、または多くの人がやっていることについて述べていきます。


 ●段落毎に一行空ける。


 例えば、こんな感じです。



 太郎くんは学校でコンタクトレンズを落としてしまった。周りにいた友人に一緒に探してもらったので、すぐに見つけることが出来た。


 一安心した太郎くんは、帰り道に友人にアイスをごちそうしたのだった。


 

 このように、段落が変わる度に改行を入れることによって、文字の圧迫感が減り、スマホで読んでいる時でも読みやすくなります。教科書や文庫本では一行空けはしませんが、ネット小説には多い手法です。


 ●!(感嘆符)や?(疑問符)の後は一文字分空ける。


 これは、正直言ってどっちでもいいです。メディアによっても空ける会社もあれば、空けない会社もあります。ちなみに、私は空けていません。


 ●――(ダッシュ)や……(三点リーダー)は二つセットで使う。


 まず、この二つを使う機会ですが、「つまり」という意味を出したい時、文中に説明を割り込ませたい時などにダッシュを、会話文などで言い淀んだりする時などに三点リーダーを使います。ダッシュは英文の;(セミコロン)に近いかもしれません。


 それで、これらを二つセットで使うというルールですが、実のところ理由はハッキリしていないそうです。ちなみに、私はこのルールを知る前に書き始めてしまったので、三点リーダーが一つだったり、三つだったりします(多すぎて訂正する気になれません)。


 なお「・・・」(中黒を三つ並べる)のはNGです。「、、、」も同様にNGです。


 豆知識ですが、「…」(三点リーダー)は、「てん」と打って変換することで出せます。「・」(中黒)も同様です。



 ②タイトル、あらすじを読者の興味を引くものにする。



 ①では文を正しく書くをテーマに書いてきましたが、ここからは如何に多くの人に読んでもらえるかについて書いていきます。


 ○タイトルの重要さ


 タイトルと言われると、最初見た時は意味わかんないけど、読んでいく間にタイトルの本当の意味が分かってきて、「ああぁ!」と納得するものだ、と思っている人がいると思います。これは間違いではなく、書店で売っている小説(特に推理モノ)はこのようなタイトルが多いです。


 しかし、なろうではタイトルはこのような付け方ではありません。


 なろうのタイトル、特にファンタジーや異世界モノを見ると、やたら長くて、説明チックなタイトルが多いですよね。でもこれには理由があります。


 なろうでは連載モノ、短編モノに関係なく、投稿すると暫くはなろうのトップページに表示されます。しかし、ここで表示されるのはタイトルのみなんです。ここがポイントです。


 書店に行けば、背表紙に書いてあるタイトルを見て選ぶ他にも、平積みになっている本の表紙のイラストを見たりして、本を手に取ることがあります。


 しかし、なろうでは決められたフォントで書かれたタイトルだけしか読者の目に映らないんです。しかも、少し経てばトップページにも表示されなくなるんです!


 これを書店で例えるなら、10分ぐらい書店のレジの近くに背表紙が見えるよう陳列して、10分経ったら有無を言わさず奥の在庫へと片付けてしまう。これぐらいシビアな状況です。


 では、どうすれば手にとって読んでもらえるのか。ここで生まれた解決策が「タイトルをあらすじにしてしまう」というものです。


 タイトルの部分にタイトルを載せているのでは遅い、タイトルにあらすじを載せることで、ワンテンポ速く読者に作品を知ってもらおう、という思考なのです。


 では、私たちはどうすればいいのか。


 タイトルをやたらめったら長くする必要はありません(長くすることで視覚的に目立つという効果はありますが)。一番大事なのは、タイトルで読者に「おっ?」と思わせる意外性です。


 例えば、ウサギと亀が競走して、当然ウサギの方が足が速いのでリードするが、途中でウサギが居眠りしてしまって、最終的にコツコツ歩いた亀が勝った、というお話があったとします。この話のタイトルを


 「うさぎとかめ」


 とするよりも


 「亀の俺がウサギとかけっこすることになったが、地道に努力したのでなんとかなりそう」


 とした方が、読者の気は引けるということです。これでいいのか、という気持ちになるかもしれませんが。


 ○あらすじについて


 運良く読者があなたの小説のタイトルに興味をもってクリックしたとします。では次に読者が目にするものとは何か。それが「あらすじ」です。


 タイトルで興味を引けても、ここで興味を失わせては結局読んでもらえません。となれば、ここでもすることは一緒です。読者の目に止まる何かを見せなければいけないということです。


 話の内容がとんでもなく面白いのであれば、あらすじを淡々と書き連ねるだけでもいいのかもしれませんが、そんな面白い話を書けるのならこんなエッセイ見に来てません。では具体的にどうすればいいのか。


 拙作、インフィニティ・ライフのあらすじを引用すると、



「キスしてほしかった?」「――っ、別にキスしてほしかったとかそういうわけではなくて…」「素直に

『してほしかった』と言えば、しようかなとも…」(以下省略)



 今読み返すと顔から火が出るほど恥ずかしいのですが(三点リーダー無視ってますね)、ただの平凡なあらすじの最初に本文中のこの会話文を入れた途端、アクセス数が二倍になった時は大変驚きました。


 今回の例では、ヒロインと思わしき人物のセリフを、いきなりあらすじの先頭に持ってくることで、「この会話の後どうなったんだろう」と読者に興味を持ってもらえるようにした、ということです。


 物語の一部を断片的に見せることで読者の興味を引く。これは、実を言えばあらすじの最も基礎的な部分とも言えるでしょう。でも、話の流れをただただ追って書くのがあらすじと思っている人は少なくないんじゃないでしょうか。




 ――――以上です。薄っぺらい内容だと思った人は、きっと「なろう」という環境の中で上手に小説を書いている人だと思います。


 このエッセイが小説執筆中で行き詰まっている人、これから小説を書いてみたいという人の手助けになれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



 ※助詞助動詞の間違い探しの答え。


「そんな方に少しでもアクセス数を伸ばしてもらうために、底辺作家の私が気付いたことや、失敗したことなどをお伝えしたいと思って、このエッセイに書かせていただきました。」の部分。「このエッセイに」ではなく「このエッセイを」の方が適切です。


「他にもSNSでの宣伝や、他サイトへの重複投稿など方法はあるのですが、今回は「小説家になろう」の中で出来る事をついて書いていきます。」の部分。「出来る事をついて」が明らかな間違い。正しくは「出来る事について」です。


 これ以外にミスを見つけた方は、感想の方でこそっと私に教えてください(笑)。


追記:他のユーザー様からの御指摘で、他にもミスがあったことがわかりました(それも結構初歩的な)。教訓として敢えてそのままにしておりますので 御理解よろしくお願いします。

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完結済!よろしくお願いします!
インフィニティ・ライフ
完結済!こちらもよろしくお願いします!
家の前で拾った美少女が、異世界転生のチケットだった。
― 新着の感想 ―
[良い点] とても参考になりました!これらを実践して、もっとみんなに読んでもらえる小説を書きます!
2022/05/08 12:19 退会済み
管理
[良い点] すごいです! 読みやすいし、必要となる点が詳しく要約されているので、すんごいわかりやすかったです! [一言] ありがとうございました! 私もこの作品を経て、皆さんに読んでもらえるような、興…
[良い点]  ありがとうございます! 今後書くときの、参考にさせていただきます。
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