表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

拝啓女神様へ 唐突ですが死ねませんでした

ーーーーあ、新しい勇者様ですか?

「ああ、転生者だ。」

ーーーーふむふむ、という事は加護の授与ですね?

「話が早くて助かる、この写真の子供だ」

ーーーー可愛くないですね、嫌です。

「私の拳がお前の頬とキスをしたいようだぞ」

ーーーー嘘です、超可愛いです、行ってきます

「ああ、宜しくな」

・・・はぁ、行きたくないなぁ、姿は見えないんだし、パパッとワープで終わらせようかな。どうせ人に姿を見せなくても、額の紋章で分かるんだし。さてと行こー。







ーーーーあ…ありのまま今起こった事を話すぜ!オレは念願の勇者になったと思っていたら、いつのまにか魔王になっていた・・・、な…なにを言っているのかわからねーと思うが、オレも何をされたのかわからなかった催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてない、もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ・・・。というか、味わってる。


何度も目を擦っても、目の前には城の内部のような

漆黒のレンガ、緑色の召使い、異形のモンスター。

あれかな?闇の勇者かな?お?お?

んなわけないよなぁ・・・、なんだよこれ・・・。

そう肩を落としていると異変に気付いたのか緑色の召使いが声を掛けてきた。


「どうしようかなさいましたか?魔王様」


やだイケメンボイス。


「え、ああ、オレって魔王だよな・・・?」

「ははは、何をおっしゃいますか、

魔王様は魔王様ですよ、面白いご冗談ですね。」


そう笑うと、召使いは「では」と

どこかへ行ってしまった。

どうやら本当に魔王になってしまったらしい、何故こうなってしまったのかは分からないけれど、現に今,玉座に座っている以上信じざるを得ない状況だ。


・・・うーん、多分転生係の手違いだろう、今から自殺して上に戻ってしまえば転生できるだろうか、そう考えていたが、一つ面白い考えが浮かんだ。折角なのだから魔王としての力を試してから自殺しよう。

うん、悪い考えじゃないな、そうしよう。

ん、それじゃあ手始めに炎でも出るか試してみるか。

なんかこう、強そうな名前言えばでるかな

えと、右手をかっこよく前に出してーーーー。


「『フレア!』・・・なんちっt」


ドカーン!、名前を言った直後爆音が響いた。そして凄い衝撃と共に視界が赤く染まる、煙で良く見えないが城の前部分が綺麗に吹き飛んでいるようだ。

因みに多分オレは今(´・ω・`)←こんな顔をしている


やばい、これはやばい、何がやばいって言ったらマジでやばい。城吹き飛んだぞ、

一応にもかなりの強度を持つはずの魔王城。

ほほう、成程これは異常だ、さすが魔王、てかオレ

感心していると召使いが目の前に急に現れた、


「どう致しましたか!?人間達の敵襲ですか!?」

「いや、その、急に炎が出したくなってさ、気にするな」


多分オレの目は泳ぎまくっている、

目からウロコならぬ、目の中に魚だ。


「そ、そうですか、失礼しました」

「うむ、下がって良いぞ」

「はっ」


下手に出るようだから、口調を変えてみた、意外に楽しいな、これ。しかも召使いが異様に理解が早い、いや、理解というよりは服従心だろうか、流石魔王城の召使いをしているだけはある。それと、関心と同時に気付いたことがある、さっきの召使いとの会話で分かったが、人間と魔物は敵対しているということ、どれくらいかはわからないが、多分ゲーム等と同じくらいだろうか。勇者になりがいがあるな。


そう思っていると早く勇者になりたくなってきた、

もうそろそろ、良い頃だし、

上に戻ってちゃんと勇者にしてもらおうかな。

さっきの魔法でいいんだろうけど・・・ここだと被害が出過ぎてしまうので吹き抜けた城壁から見える原っぱで爆破自殺することにした。

さっきの召使いのように瞬間移動みたいなことができるんじゃないかと「ワープ」と唱えると案の定原っぱへ移動することが出来た。

だがかなり酔って吐きそうだ。もうやめよう。

閉じた目をゆっくりと開くと目の前には魔王城の

前とは思えないくらい綺麗な原っぱが広がっていた。

こんな綺麗な平原日本には無いんだろうなぁ、と

感慨深く思いながらオレは右手を自分の頭に当てる。

あとは呪文を唱えるだけだ。

意外と楽しかったぜ魔王&魔王城・・・!

「『フレ「えいっ」ア!』」

何故か女性の声が聞こえた気がするが気のせいだろう。先程と同じように爆音が響き目の前が赤く染まった。体が燃えるように熱い、というか燃えている。

・・・意識が遠くなってきた、やっと勇・・・者に・・・。












ーーーー結論から述べると悲しいことにオレは先程と同じようには無傷で同じように玉座に座ってた、しかも今度は額に見覚えのない謎の幾何学模様のようなものが光っている、わぁ、目の上が明るい。・・・ナニコレ、











続く













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ