表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

呼び出し

うわ、最悪。

マジかよ…ただでさえ男ってだけで、

目立つのによ…。


俺は、入学式をサボ…、いや、

休んだ言い訳を考えていた。


…正直に言うか?

いや、「今日だと思ってました」って、

相当な馬鹿だと思われるぞ…。


上本(うえもと)~… 正直に言え…」

先生は大変ご立腹のようだ。


あれ~、気のせいかな…。

先生の後ろから何か炎が…。


うん。これは、正直に言おう。

入学早々、死んでしまう。


俺は正直に先生に理由を話した。


「いや~、今日入学式だと思ったんすよ」

あっ…。ヤバい。

先生、お怒りですね。

どうやら、俺は答えを間違えたようだ。


「安心しろ…。大火傷で勘弁してやる…」

先生はそう言って笑いながら、

(ソード)を起動させようとしている。

大火傷とか、死んでしまうんですが。


(ソード)起動(オン)!来い!…」

先生は起動させようとしていた。剣を。

しかし…。


「お止めなさい」

どこからか、声が聞こえた。


「理事長…。なぜ…。」

さっきまで、教壇の上には先生しか、

居なかった。

先生以外の気配もしなかった。

なのに、理事長と呼ばれる白衣を着た女性は、

先生の事を羽交い締めにし、先生を抑えている。

…この人が、姫騎士(ヴァルキリー)になる為の、

システムを創った、科学者でこの学校の理事長、

堂上紫園(どのうえしおん)か。


てか待て、おかしいだろ。

一科学者として、公の場に出たのが、

24歳ぐらいだろ…。二十年近くは経ってるから…。


40!?

にしては若すぎるだろ!?

ピンク髪の縦ロールに、あの白衣の下に、

隠れたプロポーション…。


20歳って言ったって信じるぞ…。


俺が余計な事を考えてると、理事長が


「駄目よ。彼は能力者なんだから、先生」

と先生に注意する。

すると、クラスが騒然とした。


当然だろう。

姫騎士適性(ヴァルキリーアプティデュート)を持ってるだけでも、おかしいのに。

能力者っていうんだからな。男なのに。


「すみません。…そうでしたね」

先生は剣を納め、理事長に謝罪する。

それを聞いた理事長も、先生から離れる。

そして、理事長は俺の方を見て、


「放課後でいいから、理事長室に来なさい」

そう言って、消えた。目の前から。

…剣の能力か。さすが、開発者とだけあって、

起動すらせず、能力使えんのか…。


「上本。命令だから許してやる。

…だが、二度はないぞ…。」

おっと…。まだ、お怒りか。

先生は俺を思いっきり睨む。

怖え…。


「先生。上本君だけ、自己紹介してないので

自己紹介してもらいましょう」

俺の左隣の委員長の子が見かねて、助け船を

出してくれる。まじナイス。


「そうだな…。上本、やれ」

先生は俺に自己紹介を促す。

…というより命令か…。

とりあえず、俺は前に出て

黒板の前に立ち、皆を見る。

…うわっ。本当に女しかいねぇ…。

そう思いながら、

グズグズしてると怒られるので、

とっとと俺は自己紹介する事にした。


「えー、上本涼(うえもとりょう)です。

能力者ではあるんですけど、(ソード)の起動の

仕方とか分からないので、教えてもらえたら、

と思います。3年間お願いします」


パチパチパチパチ!パチパチパチパチ!

よろしくねー!かっこいいーぞ!

皆から、拍手を受ける。

ふぅ…。何とか大丈夫だったな。

自己紹介を終え、席に着く。


すると、左隣の委員長の子が、

「よろしくね」って声を掛けてくれたので、

俺も、「よろしく」と返した。

…右隣の可愛いく無…ゴホンゴホン。

俺の好みじゃない子からも挨拶されたので、

一応返した。…顔ひきっつってないよな…俺?


その後、ホームルームが終わると、

クラスメイトが俺の席に集まり、

俺は質問責めにあった。


そしてチャイムが鳴り、授業かと思ったが、

今日一日はテストだった。

内容も中学のレベルぐらいの為、

復習も兼ねてなのだろう。


あっという間に放課後になったが、

残っていたクラスメイト達から質問責めを

まだ受けていた。

しかし、


「1年A組 上本 涼 君 理事長室に来なさい」


と、呼び出しが掛かった為、クラスメイト達に

別れを告げ、教室を出る。

ふぅ…。疲れた…。

朝からずっと、質問されまくったからな…。

…まぁ、唯一の男だから、興味も沸くか。

可愛い子とも、話せたし!いいか!


俺は、上機嫌で理事長室に向かう。

だが、肝心の場所が、わかんねぇ。

つーか、完全に迷子だわ。

俺は廊下で途方に暮れていた。

…昨日皆、学園を案内されたんだろうから、

居ない俺が、分かるわけないだろ。

どうしよう、誰かに話し掛けるか?

でも… 男の俺が、話し掛けるなんて

知り合いでもない子だと、この学園では、

かなりリスキーだよな…?


俺が悩んでいると…。後ろから、


「上本君?どうしたの?」

後ろから話し掛けられた。

振り向くと、同じクラスの委員長の子だった。


「あっ!委員長!理事長室わかる?」

俺は名前を知らないので、

とりあえず、委員長と呼び

理事長室の場所を聞くことにする。


「えー…?酷いな…。アタシの名前忘れた?」

委員長は悲しそうな顔をする。

クソッ…!こんな可愛い子の名前を忘れるなんて!


「ゴメン!今日、休み時間の度に皆から

質問されてたから、誰が誰だか分からなくて…」

俺は委員長に謝る。


「まぁ、そうかそうだよね。

アタシは有原雪花(ありはらせっか)

君と同じくクラス委員で委員長だよ。

よろしくね!あ、雪花で良いよ!上本君!」


雪花は俺に気を使いながら、

自己紹介をしてくれた。


「よろしくな、雪花。

あー、あと俺も涼で良いよ」

俺は雪花に返す。


「じゃあ、涼くんで!

よろしくね、涼くん!」


「あぁ、よろしく。…ところでさぁ、雪花」

俺は雪花のさっきの発言の意味を聞く。


「何?涼くん?」

雪花は不思議そうに俺を見る。


「俺と一緒のクラス委員って何!?

俺もクラス委員なの!?」

俺は自分がクラス委員である事に驚く。

…うわー、マジかやりたくねぇ…。


「大丈夫だよ!涼くんは副委員長だし!

基本アタシがやるから大丈夫!」

雪花が励ましてくれる。

何と、心強いお言葉。

俺はとりあえず安堵する。


しかし、その安堵も束の間で…


「1年A組 上本涼! とっとと理事長室に来い!」


…アカン、先生怒ってるわ…。

担任の名前も覚えてねぇわ…。そういえば…。


「とりあえず、理事長室に行こう?

アタシも付いていって、事情話すから」

震える俺を見て、雪花は助けてくれるようだ。


「あぁ…。まだ死にたくないから、頼む」

俺は雪花に、理事長室へと案内して貰うことにした。

はぁ…。怖い…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ